会長の”三行日記”
2012.12.25
有馬記念から No.2334
いよいよ暮れも押し迫ってきました。年賀状もまだ手をつけていない自分にとっては、やはり気ぜわしい年の暮れですね。毎年思うことですが、もっと早くから手をつけていればと思うのですが、いつまで経っても変わらないものです。
さてクリスマスを挟んだ休日の日曜日、年に1回のファン投票で選ばれる人気馬による有馬記念が行われました。日頃、競馬はやらない私ですが、この日だけは周囲に刺激されて馬券なるものを買ってみたくなるものです。
もちろん、そんなわけですので当然、当たりはしなかったのですが、レ-スはさすが有力馬によるものだけに、面白かったみたいです。と言うのは、所詮は、にわかファンたるところで、馬券は買ったもののレ-スなど全然見ていないのです。
でも聞いたところによると、私が買ったル-ラ-シップなどはスタ-ト直後、ゲ-ト内で大きく立ち上がってしまって出遅れ、スタ-ト直後に10馬身ぐらい離されてしまったというのです。
これでは地力は出場馬の中でも抜けていると言われても、3着に浮上するのがやっとで、最後の伸びに欠けてしまうものです。むしろよく3着にまで上がってきたと思えるもので、懸念されていたスタ-トが悔やまれてしまいます。
こんな中、優勝したゴ-ルドシップは3歳馬ながら、古馬に交じっても全然臆することなく強い競馬をしたみたいです。最後の第4コ-ナ-を回った時にはまだ10番手と、圏外とも思える位置だったのですが、大外を回ってからの末脚がさすがと思える凄いものでした。
まさに伝えるように21世紀の芦毛の怪物かもしれません。このように同じ3歳の、牝馬でもあるジェンティルドンナ同様、若くて強い馬が出てくると、私たち競馬をよく知らない人間でも興味を持つものです。
このジェンティルドンナの父はあのディ-プインパクトです。またゴ-ルドシップについては、母の父と言うから祖父に当たるわけですが、やはり一世を風靡したメジロマックイ-ンです。どちらも良血に恵まれているのを十分活かしていると言えるのでしょう。
一方、3着に敗れたル-ラ-シップは秋の天皇賞、ジャパンカップに引き続き、ゲ-トでつまづく悪い癖が直らないことで、ここで引退かなどと囁かれていますが、上記の2頭同様、良血馬だけに本当の力を1回見せつけて欲しいものです。
このように毎年恒例の有馬記念が終わると、年の瀬がぐっと迫ってくるものです。今年を代表する漢字が「金」ということのように、有馬記念も見事、その金で締めくくりました。こちらにはとんと縁のない「金」ですが、来年は是非それにあやかれるよう祈りたいものです。
2012.12.20
女性新大統領 No.2333
保守と革新の一騎打ちとなった韓国大統領選では、与党の朴槿恵(パククネ)氏が勝利を収めました。女性では初めての大統領だと言われます。また父親は元大統領で、軍事クーデターで権力を掴んだ朴正熙(パクチョンヒ)氏です。
こう紹介すると強権政治が復活するように思えるかもしれませんが、この方、結構その生い立ちが大変だったみたいです。父の大統領就任に伴い、中学2年のときに大統領府で暮らすことになり、経済発展の基礎を築いた父や、それを支える母の仕事ぶりを間近に見ながら育ちました。
しかしフランス留学中の22歳の時、父を狙った流れ弾で母を亡くし、その父も5年後に側近の銃弾で射殺されたのです。この母が「国母」と言われるくらい、多くの国民の嘆願に耳を傾け、慕われていたみたいです。
でも新聞で初めて知ったのですが、新大統領は独身だったのですね。それで「私には面倒をみる家族も、財産を譲る子どももいない。国民だけが私の家族であり、国民の幸福だけが政治をする理由だ」 と、選挙中に述べた理由が解りました。
ですからやはり孤独で寂しい境遇なのでしょう。そして愚直なまでに原則と信念を曲げない一途な性格だと言われています。それゆえ敵も少なくないわけでしょう。
我が国の衆議院選挙と違い、今回の大統領選はまれに見る激戦だったと言われます。従って国民は保守と革新の真っ二つに割れたわけですから、これからの政治運営は国民をまとめていくのに大変だと思われます。
それゆえ朴大統領の手腕を問われるわけですが、苦労人だけに男が持っていない、母のような優しさをいかに国民に向けていくかです。
考えてみたら、これで我が国をはじめ、この韓国や中国そしてアメリカと、4つの国の全ての政治指導者が替わったわけです。ですから旧態依然としたものではなく、それぞれ新しいリ-ダ-シップを発揮し、今までと違った世界を創っていってもらいたいものです。
朴大統領は節約家とも言われ、同じ靴を10年以上も履いていることもあるそうです。またピアノやギタ-を演奏したり、教師を目指していた時代もあると言いますから、感性にも富み、庶民感覚も持ち合わせているのでしょう。是非、竹島に乗り込んだ前大統領の愚行などないよう祈りたいものです。
明日21日は終日、挨拶回り他で会社を留守にするため、カキコミは休ませて下さい。
2012.12.19
平和憲法の危機 No.2332
朝日新聞の「ひと」という欄に、こんな話が載っていました。気骨ある高齢者ならではのもので、ご自身が悲惨な戦争を体験しているだけに、絶対許したくはないという強い気持ちからなのでしょう。
きっかけはテレビの党首討論だった。「国防軍」「憲法改正」。そんな言葉が飛び交っていた。 21歳で陸軍歩兵として中国戦線に送られ、目の前で仲間が次々と死んでいった。
政治家は戦地には行かない。犠牲になるのは弱者や貧乏人なんだ――。気持ちが高ぶった。いまこそ若い人に伝えなければ。公示日前日、埼玉12区から立候補することを決意した。
供託金は「葬式代」としてためていた300万円をあてた。「じいちゃんがそこまで言うなら」と神奈川県に住む長女(62)が夫と一緒に支援に駆けつけてくれた。
体調を考えて街頭演説は2日間に絞った。毛筆のたすきをかけ、手押し車に腰掛けて「川島良吉、94歳」「日本国憲法は最高! 第9条を守ろう」と訴えた。
寒風の中、靴下を脱いで足裏をもむ健康法を披露し、聴衆を沸かせる場面もあった。好物はチーズやナッツ類。常に最安値をチェックして、年金をやりくりしながら質素な一人暮らしを続けてきた。
元会社員の無所属新顔は、「暴走老人」を自任する石原慎太郎氏(80)に、泰然と「俺の方が年上だ」。ネット上で話題になり、海外メディアからも取材を受けた。
結果は2169票で最下位に終わった。ここでも自民が圧勝したが、絶望はしていない。「こんな右傾化の動きは長くは続かない。国民はそんなバカじゃないよ」
おそらく居ても立ってもいられなくなって、貴重な蓄えまで、はたいて選挙に出たのでしょう。戦争に行ったことのある人は同じ経験を若者にさせたくないものです。私の親父も戦争経験者なのですが、私が生まれてからこのかた、一度も戦争には触れません。
そのくらい思い出したくもないのでしょう。益々少子化の傾向が進む我が国で、貴重な未来を担う若者を兵隊に捕られてどうするのでしょうか。何としてでも極端な右傾化は防がなければいけないものです。