会長の”三行日記”
2012年11月
2012.11.14
涙の勝利 No.2312
ゴルフファンにはちょっと嬉しい話題です。あの石川遼くんが2年ぶりに優勝を遂げることができました。ちょうどその2年前に優勝を飾った、同じ太平洋クラブ御殿場コ-スにおいてです。
ソフトボ-ルの今季最終戦があった私ですが、テレビ放送が3時からでしたので、何とかテレビ観戦には間に合うことができました。観始めた最初には一時16アンダ-までスコアを伸ばしていた遼くんでしたので、これは楽勝かなと思っていたのですが、ドラマは終盤に待ち構えていました。
パットが決まらず16,17番とボギ-にした遼くんに比べ、一方の松村選手が17番、バ-ディ-とし、4打差あったその差は1つまで縮まり、最終ホ-ルを迎えていよいよ優勝の行方が分からなくなってしまいました。
そして18番の最終ホ-ル、両者ともにフェアウェイからの第2打、先に打った松村選手がちょっと左に引っ掛けたような当たりだったのですが、バウンドがよく見事にグリ-ン左に2オンです。
ここで遼くんはどんな攻め方をするのか、興味深かったのですが、何のためらいもなく池越えの2オン狙いです。そして放たれたボ-ルはそんな遼くんの思いが全て乗っていたのでしょう。
池越えで真っ直ぐに狙っていったボ-ルは池をわずかに超えた、見事な2オンです。あと1m足りなければ池に落ちたのではないかという、執念のショットで勝利を確定させたのです。
このへんが彼の攻め方であり、本人が言うところの、こうでなければアメリカでは勝てないというゴルフです。でもこの2年間、勝てなかった苦しみからか、涙ぐんでのインタビュ-でした。
そしてそこでは自分を支えてくれた多くの人々に、しっかりと感謝の気持ちを伝えていました。とかく華々しい存在ゆえに、どうのこうの言われがちな彼ですが、しっかりと自分や周囲を見つめた、好感を持てる話の内容でした。
やはり多くのファンを持つ彼ゆえ、こうでなければなりません。共に歩んできたキャディ-の加藤さんは、今回の優勝を今までの9勝とは全く違うと言っています。
それは過去全ては、ストレ-トな球で真っ直ぐグリ-ンを狙っていってとったものだが、今回は自在に曲げる球を掴んで、駆使した勝利だったとのことです。ですから着実にレベルアップしているとの証明でしょう。
また今季米ツア-にも挑戦し、ここで来季のシ-ド権も獲得できました。これで益々世界に飛躍できるチャンスも広がり、夢のマスタ-ズ制覇に向けて歩みだすことができます。日本人が誰一人として掴むことのできなかった勝利に向け、私たち周囲の期待も大きく膨らむというものです。益々の健闘を祈りたいものです。
2012.11.13
食物繊維 No.2311
第6の栄養素ってご存知でしょうか。炭水化物、たんぱく質、脂肪の3大栄養素は私たちの知るところですが、それにビタミンとミネラルを加えて5大栄養素とも呼ばれます。
そしてもう一つが今、見直されようとしている第6の栄養素・食物繊維なのです。ご承知の通り、私たちの周囲では現在、ガンに掛かる人が少なくありません。特にその中でも肉食が増えているためか、大腸ガンが増えています。
このため、見直されているのがこの食物繊維なのです。これは人間の消化酵素では消化されず、以前ですと植物のカスとして、見向きもされない存在でした。食べ物として口から入っても、ただ体内を素通りしていくだけで、便秘に役立つ程度だったからです。
それが見直されるようになったのは、1960年代に発表された研究論文だったのです。欧米に比べ、アフリカに大腸ガンが少ないのは、モロヘイヤなど食物繊維の多い食べ物をいっぱい摂っているのではないかということからです。
そしてそれを機に研究が進み、この食物繊維が便通を良くし、排便量を増やすと同時に、腸管から発ガン物質を排泄していることが分かったのです。また糖尿病や高脂血症の予防や改善に役立っていることも明らかになりました。
それではどんなものにこの食物繊維が多く含まれているのでしょうか。大きく分けると水溶性と不溶性の2種類に分かれると言います。水に溶けやすい水溶性は昆布やワカメなどの海藻類、納豆、コンニャク、サトイモなどです。
また溶けにくい不溶性としては、ゴボウなどの根菜、シイタケなどのキノコ類、そしてイモやマメ類などに食物繊維が多く含まれています。
どれも私が好きなものばかりで安心しました。そしてできれば毎日、この水溶性と不溶性の両方の食物を食べるのが良いそうです。またこれらはお袋の味として、古くから継承されている家庭料理に多く含まれていると言われています。
きんぴらゴボウ、具沢山のおから、ヒジキの煮付け、切干ダイコンの煮物、ワカメの酢の物などです。まさにこれは宣伝するわけではないのですが、家内が地元で頑張っている、ひだまり亭の料理にも含まれているものばかりです。
やはりこうした昔ながらのものが体に優しいということなのでしょうか。見掛けやグルメなどにはこだわらず、まんべんなく、こうしたバランスの良い食事を心がけたいものです。
2012.11.12
45歳の奮闘 No.2310
フットサルワ-ルドカップで日本は決勝ト-ナメントに進んだものの、惜しくも1回戦でウクライナに敗れてしまいました。それでも予選リ-グは強豪、ブラジルとポルトガルの同じブロックに入り、見事この決勝ト-ナメントに進めたのは大健闘と言えるのではないでしょうか。
この躍進の原動力になったのは、何と言ってもキングカズこと、45歳にもなる三浦知良選手です。ご存知のとおり、かつて一度は本職のサッカ-でワ-ルドカップ代表チ-ム入りを果たしたものの、大会直前でメンバ-から外されるということもあって、代表のユニフォ-ムに袖を通すのも初めてのことでした。
それだけにカズ選手の今回に賭ける思いというものは、たとえフットサルとの違いがあっても私たちの想像を超えるものがあったのではないかと思われます。
大会終了後のいろいろとインタビュ-に答えている内容を読むと、カズさんって結構頭の良い人ですね。サッカ-選手である自分が、いくら華々しい存在だったとしても、その置かれている状況をしっかりと認識しているのはさすがです。
ですからフットサルとサッカ-の技術的な差も心得ているから、素直にチ-ムに溶け込めたのではないでしょうか。これがもしサッカ-で一流の選手であっても、そうした心得がなければ、今までフットサル一筋にやってきた人にとっては、当然面白くないことだって生じます。
でもカズさんはその違いを認めることができたからこそ、自ら選手交代を監督に申し入れたり、選手それぞれに違った意味での大きな存在感を示すことができたのではないでしょうか。
それともう一つの大きな役割は、サッカ-に比べていまいちマイナ-の存在だったフットサルに対して、カズ選手の代表入りのお陰で、人々の関心を引き寄せたことです。ですからご本人も言われているとおり、折角ここまで健闘したのですから、もっとフットサルを盛り上げる工夫やシステムが必要にもなってくるわけです。
そういった意味でも大貢献を果たしたと言ってもよいのではないでしょうか。そしてこの先、この盛り上がった機会をうまく利用しながら、やはりカズさんの言われるとおり、サッカ-のJリーグなどとのつながりをもっと持てるチームをどんどん作っていく必要があるのではないでしょうか。キングカズは45歳になっても、まだまだ健在です。
2012.11.09
ちょっと良い話part101 No.2309
嫌いな相手に救われるという、ちょっと良い話です。好き嫌いもなく、日頃から周囲にはおおらかに接しなさいという教えです。
昔、西洋のある国の皇太子は、ハエとクモが大嫌いだった。ある時、隣国との戦いに敗れて逃げ回っているうち、大樹の根元に腰を下ろした途端、どっと疲れが出て睡魔に襲われ、深い眠りに陥ってしまい、敵の近づいているのも知らなかった。
その時、一匹のハエが皇太子の顔の上を飛び回った。皇太子は無意識に手を払うのだがハエは逃げないどころか、皇太子の鼻の穴に入り込んだ。これでは眼を醒まさざるを得ず、ハッと気付くと敵の足音。危機一髪のところで逃げのびることができた。
その後、またも戦いに負け、ただ一人になって生き延び、とある洞穴に入り、グッスリ眠ってしまった。そこへ敵兵がやって来て、「この洞穴には皇太子がいるかもしれん。入ってみよう」と一人の兵士が言うと、その洞穴の入り口にクモが巣をかけているのを見て、他の兵士が、「クモの巣がかかっているからいないよ」といって敵兵は立ち去った。
そのため、皇太子は命拾いをした訳だが、皮肉にも日頃嫌がっていたハエとクモに助けられたわけである。この世の中、人間万事塞翁が馬で、何が幸いするか分からない。
これはお互い同士の付き合いも同じこと。「あんなやつ二度と顔を見るのも嫌だ」と嫌った相手に助けられることがないとは断言できない。どんなに嫌いな人に対しても、いつか世話になるかも知れないであろうことを忘れず、おおらかに接することが肝要である。
中国の万里の長城で遭難し、日本人としてただ一人助かった女性の救出は私たちの想像以上に大変だったようです。一行の動けなくなったのが午後9時ごろ。中国人ガイドが一人で下山し、警察に通報したのが午後11時と言われています。
それから現地の総勢150人あまりが捜索隊として、腰まで埋まる雪の中を救助活動に出掛けたと言います。そして翌日の朝になって一行を発見し、救助を終えたのがその日の午後4時だとのことです。また助けられた方はそんな雪の深い道中を、おぶってもらいながら生還できたのです
この救出劇は日本ではあまり大きく報道されませんでしたが、尖閣諸島で揉めている日中双方でも、争いは抜きに、こんなにも美しい話が生まれています。決してこちらは嫌いな相手ではないのですが、先方にとっては嫌いな相手だったかもしれません。やはり仲良くしなくてはいけないものです。
2012.11.08
アメリカ大統領選 No.2308
オバマ大統領が再選されました。僅差の勝負だったのですが、ロムニ-候補を破っての勝利です。やはりアメリカ国民は自分たちとはかけ離れた金持ちより、核のない世界を訴えた可能性に賭けたのではないでしょうか。
さてこのアメリカ大統領選ですが、日本とは少しその選挙システムが違うことから、以前から知りたいと思っていたところ、ちょうど新聞の「ニュ-スがわからん」という欄に記載されていました。
それによると、まずこの6日に開かれた全米の有権者による一般投票があります。これは日本などと同じで、選挙権を持った全ての人が対象になりますが、選ぶのが選挙人というもので、50の州と首都ワシントンごとに行われます。
この選挙人というのが538人いて、共和党と民主党それぞれが用意した人たちで、それぞれ誰がどの大統領候補を選ぶかが予め決まっています。つまり、この選挙人を介した間接選挙なのです。
ですから場所によっては選挙人ではなく、投票用紙に正副大統領候補の名前だけがあるところも多いと言われます。 またこの選挙人による投票も12月に予定されていて、正式にはここで決まるわけですが、事実上、選挙人を選んだ段階で決着がつくのです。
それから州によって選挙人の数がだいぶ違うとのことで、各州に2人いる連邦上院議員と、下院議員の数の合計と同じと言われています。この下院議員は人口に応じて配分されていて、州ごとの選挙人数は3人のところもあれば、最多で55人のところもあると言われます。
従って各陣営は州ごとにこの選挙人を奪い合い、過半数の270人以上を獲得すれば勝利となるわけです。ですから獲得票数がそのまま当選と決まるわけではなく、票は多くても選挙人数が少ないという逆転現象も起こるわけです。
これは一部の州以外では、わずかな差でも最高票を得た候補者が、その州の選挙人を全員獲得できるという勝者総取りの制度のためです。ですから小さな州で負けても、選挙人が多い大きな州で勝てばよいわけです。
このように人口にある程度比例した、合理的な選挙制度のような気がします。ただそれぞれの州が勝者総取りというところに、少し疑問を持たないわけではありませんが、少なくとも日本の首相を選ぶ方法に比べたらずっと民主的ではないでしょうか。
こうして選ばれたオバマさんですが、次は選挙のない、これからの4年間です。遠慮のない思い切った政策に着手して、その公約どおり、核のない世界を目指して、広島、長崎にも是非訪れてもらいたいと願っています。
2012.11.07
反日が自滅を招く No.2307
朝日新聞のデジタル記事でユニクロの柳井社長は、中国に現在ある約170店舗を毎年100店舗ずつ増やしてできるだけ早く1千店舗にし、将来は3千店舗にしたいと依然、強気の姿勢を示しています。
しかしあの反日デモが続いた9月中旬には、ユニクロのロゴが入っていない透明の袋を渡さなければいけないほど、お客の身の安全を考えなければいけない、逼迫した状況に置かれていたようです。
こうした中国における反日政策が、自滅の道に繋がるという記事を読ませていただきました。これは先輩から頂いた、選択という情報誌からのコピ-なのですが、大企業の幹部等、それなりの人が読んでいる情報誌みたいです。
それによると、衆目のとおり今回の反日運動は底流にある経済格差の拡大、人件費などの上昇による競争力の低下、産業高度化の遅れなど、中国が直面する政策課題が大きな影響をもたらしているとのことです。
一番暴動が激しく日本企業の被害が大きかった山東省青島では、世界最長を誇る41.58kmの青島海湾大橋があります。2005年に着工し11年に完成した、中国のインフラ建設を代表するようなものですが、橋の上を通る車の数は決して多くはありません。
要は建設資材を大量消費し、作業員の雇用を生み出すためのインフラだったのです。そして完成した今ではこの地域の経済に陰りが出てきて、仕事のなくなった労働者や地元企業の不満が渦巻いているというのです。
これが中国内需型成長の実態だと指摘しています。このインフラに多額の資金を要した地方政府は、今では財政が逼迫し、とてもそうしたインフラ建設などの再現は不可能だと言われます。
こうした経済状態の中で、政府にとって日本の尖閣諸島国有化は領土問題以上に、悪化の経済から国民の目を背けさせ、日本にその責任を転嫁させる格好の材料だったと言っているのです。
また不思議とデモの統制がとれていたのは、共産主義青年団(共青団)と一部の大手国有企業が統率していたからで、前者は大使館など日本政府の施設を対象とし、後者は農民の出稼ぎ等の日雇いを募り、日本企業の工場や店舗への打撃を目的にしたからと指摘します。
経営が悪化する中、売上げの伸び悩みの解決を図るのには、ライバル企業の追い落としだと考え、一番のライバルである日本企業が標的にされたのです。そしてその思惑通り、不買運動や破壊などにより日本企業は多大な損失を受けることになりました。
でもこのことにより、日本企業にとって、中国は事業展開が今後難しい国としての位置づけが明確になってしまったのです。要するに堪忍袋の緒が切れ、中国撤退を頭の中に描いていた企業にとって、実行に踏み切る機会となったのです。
ただそれでも中国市場は、米国と並んで巨大市場であることから、ビジネスに影響のないよう静かに撤退し、ASEAN諸国で生産した商品を、無税や低関税で中国市場に持ち込もうと考えているのです。
こうした日本企業の中国撤退は、中国での当局者は、日本が撤退しても欧米や韓国企業が埋めるから痛手にはならないとの考えですが、いろいろと模倣してきた日本のモノづくりや商品・技術開発、また人材育成のノウハウという点では、大きな影響を及ぼすと指摘しているのです。
今期、業績が大幅に悪化したパナソニックも、かつては鄧小平氏の来日により、中国の電機産業の近代化を要請され、惜しみなくその技術を提供し、多大な貢献を果たしました。
その工場まで破壊しようとする中国の思惑は全く理解できないところですが、情報誌の述べるとおり、自滅の一途をたどりつつあるのではないでしょうか。恩義は犬や猫でも感じているところです。
2012.11.06
ラブリバ-狩野川 No.2306
先週土曜日の文化の日には、沼津で「ラブリバ-狩野川」と称した狩野川レガッタが開かれました。これは静岡新聞SBSが主催したもので、狩野川をもう一度見つめ直そうと、レガッタなどのボ-ト競技がメインで行われたものです。
たまたまこのイベントの実行委員長を務める、沼津東高ボ-ト部OB会長の小泉さんが、母校運動部支援委員会のメンバ-としてご一緒していることから、一般参加に委員会でも1艇出そうかということになったのです。
当日は絶好の晴天に恵まれ、現役の高校時代、当時は開かれていた学校のボ-ト大会でたった1度だけ漕いだことのあるボ-トに、期待と不安が半々の思いで挑んだわけです。
競技は午後からとのことでしたが、朝8時に来れば30分ほど練習できると言われ、写真のメンバ-4人で集まり、ボ-ト部OBの方から手ほどきを受けたのです。
このコックスとしていろいろと教えてくれた方が、やはり母校の恩師で、先の熊野古道への旅にもご一緒している近藤昭三先生の娘さんだったのも、何となく縁を感じさせる奇遇でもありました。
何しろ45年ぶりに、しかも2回目ですから、こちらは全く初心者と言えるものです。でも力ではなく、4人全員がリズムを合わせて漕ぐことが、何よりもボ-トが進むこつだと教わりました。
またその他、いろいろと細かな注意事項を受けながら、「さすが皆さん元運動部、うまいですよ」とおだててもらい、ちょっといい気分にさせてもらったところで、練習は終わりです。
そして本番、今度は小泉実行委員長をコックスに駆り立て、堂々と他の1艇とのレ-スには勝つことができたのです。さすが息の合っているメンバ-は練習より、本番に強いものです。
このように絶好の秋の行楽日和をボ-トで楽しんだわけですが、ちょっと漕いでみただけで、その魅力の虜になるものです。従って来年もまた開かれると聞き、再度チャレンジをその場で誓い合ったものです。
とにかくこのイベントは今回が第1回とのことで、今年から始まったばかりでいろいろと準備が大変だったことと思われますが、市民が愛する狩野川だけに、もっともっと大勢の方が楽しめるようになることを祈っています。
2012.11.05
貴重な補欠 No.2305
今朝の朝日新聞に西武ライオンズの平尾博嗣選手の引退記事が載っていました。既に先月の1日に引退を発表しているのですが、阪神・金本選手やソフトバンク・小久保選手らの華やかな引退とはちょっと違っているようです。
それと言うのも、ずっとレギュラ-を張り続けていた両選手と違い、あまり出番に恵まれなかった補欠だったからです。それも必要とされ続けていた貴重な補欠だったのです。
野球通の人が平尾選手と聞けば、かつて大宮東高時代、高校屈指のスラッガーと言われ、通算68本もの本塁打を放ち、選抜大会でも先頭打者本塁打などで母校を準優勝に導いた、センスあるプレイヤ-だと知られているところです。
でもドラフト2位で阪神入団後、ケガなどの影響もあり、周囲の期待通りの成績も収められず、伸び悩んでいました。そして西武へとトレ-ドに出されるのですが、移籍直後に内野ファ-ルフライを追い掛けフェンスに激突しての骨折の影響で、1年以上もリハビリに費やすのです。
その後、元々器用だったのでしょう。内野ならどこでも守れる選手として起用されるのですが、一番多いシ-ズンでも227打席しかなく、規定打席(144試合の場合446)には遠く及ばない、フル出場は果たせなかったのです。
それでも持ち前の勝負強さを発揮することが多く、2008年の日本シリ-ズでは大活躍し、チ-ムの日本一に貢献するシリ-ズ優秀選手賞にも輝いているのです。
そしてここ数年は代打の切り札として貴重な存在だったのですが、やはり度重なる体の故障の影響もあり、満足の行くシ-ズンは送れませんでした。
しかし通算打撃成績を眺めると、392安打を放ち196打点と、ヒット2本に1回は適時打ということになります。その勝負強さはどこから来ているものなのか、記事は次のように紹介していました。
試合開始の6時間前には誰もいないグラウンドに来て、ランニングやティー打撃を黙々とこなす。2時間後、全体練習が始まるころには、野手最年長はすでに汗だくだった。
一度、テレビ局がその姿を撮りたいと申し出たが、かたくなに拒んだ。「人に見せるためにやってるわけじゃないから」。ファンの前では“チャラい”男を演じ続け、試合を決める一振りで球場を沸かせた。
そして1軍選手の平均寿命が約9年と言われる厳しい世界で、「補欠」なのに20年近く必要とされ続ける選手も、そう現れないだろうと結んでいました。いわゆる華々しい活躍は少なかったと思われますが、こうした玄人好みの選手が去っていくのもまた寂しいものです。
ケガなどの故障に悩まされ、本来の素質が十分開花することなく去ることになるわけですが、それでも長く必要とされ続けたのは、やはり人知れない練習の賜物ではなかったでしょうか。これからの人生に幸ありと祈りたいものです。
2012.11.02
ちょっと良い話part100 No.2304
久しぶりのちょっと良い話です。「にいちゃんばっかり」という、ちょっと身につまされるような話なのですが、兄弟の育て方の難しさがあるみたいです。
次男は3歳年上の長男といつも張り合います。 ゲーム、テレビのクイズ番組、宿題、野球の成績、体力測定の結果などなど。残念ですが、今のところ全てにおいて「にいちゃん」にはかないません。
当たり前です。勝てるはずはないのです。学年、体格、経験は、明らかに長男が次男を上回っているのですから。
慎重で他人に気を遣う長男と、軽率でわがままいっぱいに育っている次男の性格の差も合わさって、ついつい私は次男を責めてしまいます。
兄弟げんかを叱るとき、宿題をせかすとき、部屋が汚れている時など、気がつけば次男を・・・。新しい野球道具、洋服、自転車は、長男に。次男には長男が使っていた「おふる」を・・・。
ある時、次男は私にすがりつき、泣きながら拳骨で抗議しました。「なんで、にいちゃんばっかり!」
その言葉を聞いて、私は頭が真っ白になりました。「悪かった、ママが悪かった!」と、気がつけば私も一緒に泣いていました。反省と改心の意味を込め、家の壁面に「ゆうちゃん(次男)コーナー」を設けました。
フォトフレームには、笑顔の次男の写真を10枚と、私に描いてくれた「セイウチの絵」を掛けました。次男に不満がたまってくるたび、そのコーナーの前に立ち、心を鎮めるように心掛けています。
長男と次男。この一生変わらない関係を「上下」でなく、「平等」に見る努力を、母親として、これからの私の大きな宿題として心にとめていきたいと思っています。
どうしても最初の子どもには親は手が掛かるものです。それは長女から生まれた孫を眺めていても、至れり尽くせりの多くの周囲の協力からも明らかです。
それゆえ、別にほったらかしにするわけではないでしょうが、次の子どもに対しては慣れもあって、比較的、手をあまり掛けないというか、掛からないのが通例ではないでしょうか。
従って上の子は神経質になりがちで、どちらかと言うと下は心身ともに逞しく育つみたいです。ただ、親としてどちらの子どもに対しても、決して偏った愛情を注いでいるわけではないでしょうが、相手は子ども、その受け取り方に注意しなければいけません。
自分の話で恐縮ですが、遠い昔、「にいちゃんはいいなあ、俺は冷や飯小僧だから...」と聞いたような憶えもある弟の立場というのも、しっかり考えてやらなければいけないと肝に据えています。
2012.11.01
手放す寂しさ No.2303
日本シリ-ズは日ハムが本拠地に戻って2連勝し、対戦成績を2-2のタイとし、俄然面白くなってきました。それにしても4時間をゆうに超える昨夜の試合でしたが、本当に息詰まる熱戦で、さすが日本一を決める試合だと感心しました。
また決勝打を放った飯山選手に対しての栗山監督のコメントが良かったですね。「裕志にとってそんなにたくさんは無い打席。陰でどれだけ練習をしてきたかが分かります」と。この人、本当に選手の気持ちを捉えるのがうまい方ですね。
さて今日は車を買い換えようかなという話です。当時7人家族だった平成11年の5月、思い切って8人乗りのファミリ-カ-であるエルグランドを購入しました。当時は結構、高級車の部類に入っていたのではないかと思われます。
以来13年余り、走行距離も13万km近くまで来ました。でもお陰さまでその間、トラブルらしきものは一切なく、今も快調に走り続けています。家族全員で食事やドライブに行ったりするのには、車内も広々として本当に楽だったと思います。
それとワンボックスタイプの車の方が普通の乗用車に比べ、シ-トが高く寝転んでいないこともあって、運転するのにもとても楽なのです。ですから仕事でも長距離を走るときには、この車を選ぶことが多くなっていたような気がします。
そんな重宝していた車をなぜ手放すのかと、思われるかもしれませんが、一番には使っていない割には維持費が掛かることです。日常的に走る車が他にあることから、このエルグランドを使用するのは休日に仲間を乗せてソフトボ-ルの試合に行く時とか、たまに家族揃って出掛けるときぐらいです。
それまではあまり関心がなかったのですが、調べてみると自動車税といって、自動車を保有すると必ず払わなければいけない地方税があり、排気量ごとにその金額が異なります。
3300CCのエルグランドの場合はこれで年に58000円もの税金が掛かっているみたいです。またその他にも自動車重量税といって、車検ごとに課せられる税金があり、0.5トンごと年に5000円の税金が掛かってきますから、総重量が2400kg近くあるこの車は割高となるわけです。
そしてもう一つの理由は、長男の息子がそろそろ車を持ちたいと言い出したからです。そうすると一家にそう何台も持つわけにはいかなくなり、今なら持つのに取得税と重量税が掛からないエコカ-を希望している理由もあるからです。
13年もの長い間、重宝し、今も全く支障なく走ってくれる愛車を手放すことは本当に口惜しいし、またもったいないようで寂しいものですが仕方がありません。
やはりこれも時代の波に流されているということなのでしょうか。あと1ヶ月ちょっとの愛車の命ですが、よく尽くしてくれたことに感謝しながら、最後の乗り心地を楽しみたいと思っています。
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