会長の”三行日記”

2014.08.19

認知症予防 No.2611

 とかく忘れっぽくなってきて、認知症とも満更無縁ではなくなってきたこの頃ですが、テレビでも認知症予防について取り上げていました。その予防としては下記の点などが挙げられています。

① 今は正常だけれど、近い将来、認知症になる可能性が高い人を早く見つける ② 認知症もどき(うつ病など)を見分ける ③ 発症を遅らせる ⇒バランスのよい栄養・十分な睡眠・適度な運動などによる予防

つまり、アルツハイマー型認知症の発症の危険度は、生活上の環境も大きく影響すると言われているのです。文章を読んだり、テレビなどを見たりする知的な生活習慣があることや、人と接する頻度が高い、といったことも大切なのです。

具体的には心と体の健康維持をポイントとして、次の10か条を挙げていました。①生きがい作って生涯現役 ②強いストレスを避け、楽しい生活 ③若いころからストレスの対処法をいくつも身につけておく ④1日30分の有酸素運動

⑤1日30分以内の昼寝の習慣 ⑥野菜や果物を食べる ⑦ 魚・海藻を食べる ⑧赤ワインを飲む ⑨楽しい食卓 ⑩新たな仲間との創造的活動

特に④の有酸素運動は脳の血流を増やし、高血圧や血糖のレベルをさげる効果があり推奨されています。そして更に興味深いのは安心院(あじむ)プロジェクトという、認知機能の回復をできることを知りました。

デュアルタスクといって、2つ以上のことを同時に行える能力を身につけることで認知症の改善が期待できるというのです。このプロジェクトでは毎週、軽度認知障害の方々にある事を続けてもらった結果、参加した約9割もの人が認知機能を正常に戻すことができたと言っています。

そのあることとは、みんなで料理を作ってもらったのです。料理は買い出しと下ごしらえというデュアルタスクを備えています。また食べたいものを考える・みんなで考えるほか、買い物をする・お金の計算をする自分の作業を行う・周りの人に気を遣うといったそれぞれにもデュアルタスクがあるのです。

これにより計画力や記憶力、そして注意力が養われるのです。その結果、今から10年前に軽度認知障害と診断された81歳の女性は、障害のため表情も暗く大好きな趣味もやる気が起きずにいたのですが、プログラムに参加しデュアルタスクを身につけることによって、徐々に認知機能が回復し81歳になった今も脳年齢が60代の若さを保てているのです。

また夫婦で散歩し街の様子など、いろいろな情報を覚えてアルバムなどに記録することもよいと言われています。要は一生懸命見たり聞いたりしたことを思い出し、記録に留めるのです。それを聞いて私も日々、作業日報をダイアリに書き留めているのですが、満更悪いことでもないような気がしました。

とにかく人はいつまでも前向きでいなくてはいけないということですね。そういった意味では早くからリタイヤしている人に比べたら、まだまだやることの多い私たちの方がボケにくいかもしれませんね。有難き仕事です。

2014.08.18

ちょっと良い話113 No.2610

 弊社は比較的短かったのですが、会社によっては9連休ぐらいのところがあったのではないでしょうか。そんなお盆休みも終わってしまいました。逆転の続く甲子園のように、私たちも気張ってこの残暑を乗り切り、夏の後半戦を頑張りたいと思います。

さて今日は久しぶりのちょっと良い話です。このところ絶好調で、全英オ-プン、全米プロゴルフ選手権と、メジャ-2連勝しているイギリスの生んだ名プレイヤ-,ロリ-・マキロイ選手の話です。全米プロの勝者マキロイが感激した理由として、以下のような記事が掲載されていました。

最終組に2打目を打たせるため、18番グリーン脇に移動するミケルソンとファウラー。優勝争いの中で見られた珍しい光景だった 。海外男子メジャー「全米プロゴルフ選手権」を制したロリー・マキロイは、闇夜に包まれた最終18番グリーンで、1組前を回り、僅差の優勝争いを演じたフィル・ミケルソンとリッキー・ファウラーに何度も感謝の言葉を贈った。

彼らが最終ホールで示した、スポーツマンシップに対してだ。豪雨による中断が響き、最終組のマキロイがスタートしたのは午後4時19分。バックナインに入った頃には夕闇が忍び寄り、刻々とその濃さを増していく。

終盤は1打を争うミスの許されない展開となっただけに、進行が遅れ、日没サスペンデッドを覚悟した大会関係者も少なくなかった。薄暮の中、17番のバーディで後続との差を2ストロークに広げたマキロイは、最終18番(パー5)のティグラウンドに上がった。

1組前のファウラーとミケルソンはまだティショットを打つ前だった。マキロイの脳裏には「18番ティで待っていたら、どんどん暗くなってしまう」との不安がよぎったという。プロゴルファーとはいえ、調子は日替わりなもの。もしサスペンデッドになって翌月曜日の再開となれば、たった1ホールでも流れが変わるかもしれない。

ところが、ここでマキロイは、ティショットを打ち終えたファウラーから思わぬ言葉を聞く。「合図をしたら(ティショットを)打ってくれ」。進行を早めるため、自分たちが2打目を打つ前にマキロイにティショットを打たせるというのだ。

「(サスペンデッドの)ホーンが鳴ったときに、ティショットさえ打っておけばホールアウトが許されるからね。だから打たせたんだよ」とファウラーはそのシーンを振り返った。 結果的に1打差の2位だったミケルソンと2打差の3位タイに終わったファウラーは、18番ホールで最終組にさらなる配慮も示していた。

ファウラーはイーグルパット、ミケルソンは3打目のアプローチを残しながら、わざわざプレーを止めてグリーンを空け、視界のあるうちにマキロイに2打目を打たせていたのだ。そんな気遣いもあり、マキロイは午後9時前に18番をパーでホールアウトして完走。日曜日のうちにカップを掲げることができた。

 「彼らの品位や人格をよく表していた行動だった。2人のすばらしいスポーツマンシップに感謝したくて、優勝スピーチで何回も(感謝の言葉を)繰り返したんだ」。夕闇の中、大詰めを迎えた緊迫の優勝争いと並行して、心温まるサイドストーリーが展開されていた。

やはりスポ-ツマンはこうでなくてはいけません。姑息な手段で揚げ足をとったり、隙を突いてくる輩とは大きな違いがあるものです。数ある政治家もこうした気遣いを見せる人がもっと増えれば、日本の国ももっと良くなるはずですが...

2014.08.13

中国期限切れ肉 No.2609

 既に大々的に報道され、日本のマクドナルドなどファ-ストフ-ド店が大きな被害を受けている期限切れ鶏肉の加工問題ですが、本家本元の中国の国内の方がもっと大きなショックを人々に与えていると伝えられていました。

それというのも、中国国内では誰よりも中国人が一番、自国の食の安全を不安視しているからです。それはかつての国産粉ミルクへの有害物質の混入をはじめとして、下水から抽出した食用油の流通といったことや、例のギョ-ザ中毒事件など中国製品に対して誰よりも不信感を強く抱いているからです。

そしてそんな中で唯一、食の安全を託せる存在が、今回の期限切れ鶏肉事件を起こした上海福喜食品などの外資系企業だったのです。外資系企業が加工し、海外に輸出される加工食品は例外的に「食の安全」が確保されているが、中国国内に出回る加工食品などいったいどんな混ぜ物が混入しているのか、わかったものではないという思いが根強かったのです。

従って世界屈指の食肉加工メーカーである米国OSI社がオペレーションをしている上海福喜食品は、数少ない「食の安全」を期待できる存在でもあったわけです。そしてその加工肉を使用していたのはマクドナルドやケンタッキー、ピザハットなど米国のファストフードであり、肉の加工も商品として販売しているのも米国系企業であるゆえ絶対的な安心感があったのです。

これが今回の事件で大きく裏切られたわけで、中国人が受けたダメ-ジは私たちの想像以上に衝撃なものだったと言われているのです。とにかくその実態はひどいものです。

使用期限が7か月も過ぎたステ-キ肉を見て「この肉、青く変色してますよ」という問い掛けに、従業員の一人は「腐っているのさ」と平然と受け流しています。青く見えるのは恐らくカビの仕業でしょう。そしてその肉は細かくカットされて包装され、袋に記した新たな使用期限は1年後となっています。

この作業は工場幹部からの改ざん指示を受けて実施されているのです。またコストを下げるため、販売基準を満たさない不合格品の使用も日常茶飯事だったと言われます。ハンバ-ガ-用の牛肉を生産する際は、責任者自らが不合格品の牛肉を攪拌機のラインに投入、チキンナゲットの生産工程でも同様にその使用が横行していたと言われています。

まさに「知らぬが仏」で、どうせ分かりっこないと言って、一般的に原料の5%は不合格品を使っていたのです。またマクドナルドからの検査も形骸化していて、検査前日に通告を受けるゆえ、その日だけは正規の生産をして欺いていたのです。

それでなくても中国は水もダメ、空気もダメ、また農産物や加工食品に関しても、必要以上の農薬や薬物によって成長促進され、見た目だけを良くしたものに表れているとおり、あらゆる面で劣悪な環境に置かれています。また一方では今回の事件は一部の人間による私利私欲が引き起こした、おぞましい事件だとも言われています。

いわゆるその背景にこの国独特の汚職が絡んでいると言っているのです。期限切れの肉を減損処理する一方で、加工に回してしまう。また新しい肉を仕入れたことにして期限切れ肉で代用する。あるいは新しい肉を購入し、その後、転売する。

こうして裏金を作って、5人の幹部がポケットに入れてしまったのではないか。幹部だけが金儲けをしていることに不満を感じた現場社員が上海テレビにリークしたというのが事件の全体像だろうと、このように言われているのです。

とにかくこれでは何を信じて暮らしていってよいのか、全く分からないものです。ここまで来ると、もう共産党1党独裁的政権の終焉のような気がします。哀れなのは何よりも人間の一番の楽しみである「食」の安全から放たれた中国国民です。言っては申し訳ないが、日本人に生まれてつくづく良かったと思っています。

明日14日より17日まで短い期間ですが、弊社は夏休みとなります。4日間、営業を休ませていただきますので、よろしくお願い申し上げます。