会長の”三行日記”
2013.09.25
米ツア-挑戦 No.2462
来月から松山英樹、石川遼の日本を代表するとも言える2選手が、PGAツア-に挑戦します。来季からは日程が今までの1月から繰り上がり、10月スタ-トとなるためです。このため今季は9月でツア-が終了する、短い変則日程にもなったわけです。
ご承知のとおり、松山選手は出場試合が7試合と少ないにもかかわらず、全英オ-プンでの優勝争いのような活躍で、文句なしの来季シ-ド入りを果たしました。一方、石川選手は今季から、米ツア-に本格参戦したのですが結果がいまいち伴わず、獲得賞金額が149位とこちらでは来季のシ-ド入りは果たせませんでした。
しかし、4試合の下部ツア-との入れ替え戦に回り、第2戦5位、第3戦7位と健闘し、現在10位のランキングで何とかシ-ド権を獲得できる見込みがつきました。こうして若きホ-プの2人が本格参戦するわけですが、果たしてその実力が本場で通用するのでしょうか。
まず松山選手ですが、全英オ-プンの活躍で俄然、世界でも注目される存在となりました。その前の全米オ-プンでは10位、またメジャ-最後の全米プロでも19位と、難しいコ-スセッティングでも難なくこなしています。それだけに大いに期待を持てるのではないでしょうか。
それを裏付けるデ-タが示されていました。1ラウンド当たりの平均スコアが68.77とツア-で1位というのです。もちろん試合数が少ないから参考記録に過ぎないのですが、ツア-トップが68.95ですから、難コ-スが多かっただけに文句なしにその実力を示しているのではないでしょうか。
一方、石川選手の方はというと、入れ替え戦に回らなければいけないほど苦戦したわけですが、序盤での腰痛やスイング改造が度重なる予選落ちの原因だったようです。しかしこのところ、アイアンがキレてきているようですし、元々上手かった小技やパットが回復すれば十分通用するだけの力はあるのではないでしょうか。
全英オ-プンでスロ-プレ-としてペナルティ-を課せられた松山選手ですが、ある方が指摘していたことで、初出場の全英でこんなに自分のペ-スで回れる選手はなかなかいないというのです。また帰国してからその後の試合でも、横尾選手あたりからもプレ-が遅いと苦言を呈されていました。
もちろん、そうしたマナ-は改善しなければいけませんが、ある意味では泰然自若としたオオモノぶりを示しているのではないでしょうか。また鈍感とも言えるかもしれません。そうした野生児的なところが石川選手と対照的で面白いものです。
とにかくこうした野生児的な人間がいち早くアメリカで結果を出すのか、はたまた永年の夢でもあるマスタ-ズで、いわゆる優等生的な遼君が成果を上げるのか、応援する私たちからすれば興味が尽きないところです。どちらにしても、早く日本人ここにありというところを見せてもらいたいものです。
2013.09.24
半沢直樹最終回 No.2461
テレビドラマ「半沢直樹」の最終回を観ました。回を追うごとに視聴率が上がり、何と日曜日の最終回には42.2%という、驚異的な数字を示したと言います。これは「家政婦のミタ」を抜いて最高だとも言われています。
ではなぜこのように視聴者の目を釘付けにしたのでしょうか。結論から先に述べると、私は現実にはなかなか不可能な、一社員が世の中や会社内における矛盾に対して行った、大きな反攻(逆に攻撃に回ること)への賛美ではないかと思います。
誰しも半沢のような正義感や抑えがたい怒りは持っているものの、現実にはなかなか上司に向かって大きな口は叩けないものです。それをやるとすれば半分、退社を覚悟でしなければなりません。やはり自分の安定した生活や将来のことを考えると、二の足を踏んでしまいます。
こんなことから、自分にはやりたくてもできないことを、テレビの主人公がやってくれることに対しての痛快さを覚えているからではないでしょうか。言い換えればそれだけ現実の世界には、そうしたストレスやフラストレ-ションが溜まっているとも言えるわけです。
原作者の池井戸潤さんもこの最終回を観て、やっと原作どおりの展開にしてもらって助かったと言われるとおり、テレビ向けにそれなりの脚色はあったのはないかと思われます。それだけテレビは誇張していたかもしれませんが、毎回、私も面白く観させていただきました。
幼い頃からの長年の口惜しさを晴らし、銀行の名誉も挽回した、半沢に対して銀行がとった処置はセントラル証券への出向という、思いがけない結論でドラマは閉められました。また一方、融資を私物化したような不正を働いた役員に対しては、大きな左遷もなくそのまま役員に留まる処分で済まされました。
この結論はドラマ的には面白くなかったかもしれませんが、これが現実ではないでしょうか。常務を100倍返しと言って、土下座までさせた社員(次長)をこの先、どうやって執行部は使っていったらよいのでしょうか。それを考えたら、現実にはなかなか使い方が難しいものです。
またもう一つ、銀行内部にうごめく派閥などを考えたら、切るのは簡単だが残した方が得策という、ドラマではない現実的な処分も少し面白かったところです。ということですが、原作も出向してからの半沢直樹を描いている通り、高視聴率を誇ったこのドラマをこれきりにするとも思えません。
それだけに後に続くべきエンディングではなかったでしょうか。それにしてもドラマを更に盛り上げていた大和田常務と金融庁の黒崎を演じた、香川照之さんと片岡愛之助さんの敵役は見事でした。どちらも歌舞伎役者だけに、やはり私たち視聴者を大きく惹きつけるものを持っているのはさすがです。
2013.09.20
穂高挑戦その4 No.2460
横尾からいよいよ山道に入り、目指すは涸沢、何とか辿り着くことができるでしょうか。それにしてもお天気はよく、眺める景色は抜群です。さすがにここまで来ると山の醍醐味を味わえるものです。
遠くには前穂高岳でしょうか、横尾大橋からもその雄大な姿を見えます。横尾から歩き始めて20分、今では地面が埋め尽くされてしまったのか、とても泊まることはできなくなってしまった岩小屋跡がありました。
昔はこんなところにも泊まったのでしょうか、先人のまさにパイオニア精神です。そしてそれから40分ほど歩くと本谷橋に出ます。ここで初めて綺麗な水の流れる沢を渡ることになります。
以前は丸木橋だけだったのでよく流されたということですが、今はこのような他の吊り橋が架かっています。今日は少ない川の流れが、大雨などで突如として増えることがあるのでしょう。
15分ほどの休憩後、一路、目的地涸沢に向かい歩き始めたのですが、あと2時間ぐらいだと言います。
そしてまだ遠くですが、涸沢のカ-ルや小さく山小屋が見えてきたことにより、痛む足を気にしながらも少し勇気づけられたのです。こうして本谷橋での休憩してから約2時間後、目指す涸沢に何とか辿り着くことができたのです。さすがに初めて眺める涸沢の大カ-ルは圧巻です。
ちょっと前に出掛けた木曽駒の千畳敷にも感動しましたが、ここはそれ以上の大きな感動ものです。大カ-ルを眼下に、右に北穂高岳、そこから左に行くと奥穂高岳、そして吊り尾根を経由して前穂高岳といった穂高連山がしっかりと取り囲んでいるのです。まさしく大パノラマの光景にすっかり魅せられたのです。
予定より早く着いたお陰で、テントの設営も余裕を持ってでき、あとはおいしい生ビ-ルで乾杯あるのみです。とにかく格別だったのは言うまでもありません。こうして涸沢の夜が暮れないうちからテントで就寝となったわけですが、翌日は生憎の雨、またその翌日には台風が迫っていることから、穂高連山への挑戦は次回へのお預けとなりました。
このへんがさすが日本山岳会の会員ならでの素早い決断です。ベテランはこのように決して無理はしないものです。でもお陰で膝の外側を痛めた私が、皆さんの足を引っ張らずに済んだわけです。そういった意味では台風に感謝しなければなりません。
こうして翌日は上高地まで下山することになり、上高地温泉ホテルの温泉にもゆっくりと手足を伸ばして浸かることができました。予約できた小梨平の上高地キャンプセンタ-のロッジも、広い部屋で快適でした。
メンバ-が用意していただいた歌集を、皆が全ペ-ジ歌い尽くすほどの盛り上がりで、楽しい最後の夜を過ごすことができました。とにかく山の素敵な魅力を十分堪能させていただいた、同行の皆さんに感謝の言葉があるのみです。