会長の”三行日記”

2013.09.19

穂高挑戦その3 No.2459

9月14日 明神 7時25分出発            同    横尾 9時20分到着

一同は穂高神社に今回の無事を祈願し、明神に別れを告げ、次の休憩地・徳澤に向かいました。およそ45分ぐらい歩いたでしょうか、キャンプ地としても知られる徳澤に着きました。

ここに構える山荘「徳澤園」は、井上靖さんの小説「氷壁」を執筆したところとしてもよく知られています。

少し玄関を覗いてみたのですが、山荘というよりはむしろホテルといってもよいくらいの豪華さです。徳澤からは小説の舞台ともなった前穂高岳をしっかりと仰ぐことができます。

しばしの休憩後、山歩きの最終地点・横尾に向かいました。というのは同行のメンバ-にこう言われたのです。「横尾までは山歩きだが、本当の山登りは横尾から先だ」と。この先少し、その違いを見せつけられそうな気持ちになったものです。

徳澤から約1時間、無事、横尾に着いたわけですが、ここで道は槍ヶ岳方面と涸沢とに大きく分かれます。

涸沢は左の橋を渡って行きますが、ここから6km、いよいよ本格的な山道です。50リットルのザックを初めて背負っていますが、果たして大丈夫でしょうか。

2013.09.18

穂高挑戦その2 No.2458

 お天気は絶好で、いよいよ穂高挑戦です。

9月14日 6時  河童橋出発             同    7時25分 明神発

翌朝は4時半過ぎに目覚め、顔を洗って身支度を整え、5時20分に沢渡駐車場からタクシ-で上高地に向かいました。上高地には1年を通してマイカ-の乗り入れ禁止となっているため、バスかタクシ-でないと向かえないのです。

写真の通り、既に上高地バス停には早朝だとはいえ、ご覧のような人だかりで、目指す山もくっきりとその姿を現わしています。

こうしてバス停を出発したのが5時40分、ものの15~20分でかの有名な河童橋に着いたのです。初めて眺める河童橋はやはり素敵なところです。

梓川が下に流れ、遠くには雄大な穂高連峰をまるで絵画のようにバッチリと眺めることができます。山に登らなくてもここが観光名所となる所以です。

しばし素敵な風情を楽しんだ後、いよいよ今日の目的地、涸沢に向けて出発です。6時に河童橋を出た後、約45分で明神に着きました。

明神橋を渡り、少し中に入ると明神池と、その入口に穂高神社奥宮が祀られています。

上高地は古くは神降地と呼ばれていたみたいで、池と神社の手前にはこの地で猟をしながら山の案内人もしていた、上條嘉門次が作った嘉門次小屋もあります。

いわば上高地の草分け的な人なのでしょう。囲炉裏の周りには仕留めた熊の毛皮などが飾られ、小屋の名物料理とも思えるイワナが水槽にひしめいていました。

このようにちょっとコ-スを外しただけで、また趣のある風情を楽しめるものです。

2013.09.17

穂高挑戦その1 No.2457

昨日は台風18号が日本列島を縦断し、あちらこちらに大きな被害をもたらしました。浸水や突風等、被災者の方々には心よりお見舞い申し上げます。そんな中、13日の夜からこの3連休を利用し、以前から山行きのお誘いを頂いていたことから、出掛けてきました。

お誘い頂いたのは仕事上のお客様でもあり、日本山岳会のメンバ-でもあるベテランの方からです。当初の予定では北アルプス、黒部川・下の廊下という、黒部ダムから宇奈月温泉まで歩く3日間コ-スだったのですが、今年は残雪が未だにあり、途中通行止めの箇所があるということで、急遽そのコ-スを変えたのです。

一行は私以外は全てベテランばかりで、計6名のグル-プです。そして向かったのはやはり北アルプスの穂高岳という、登山家なら誰でも知るあこがれの山です。でも何にも知らない私はただついて行くだけで、道中の大変さも知らない、相変わらずのノ-天気さを隠せませんでした。その奮闘記をちょっと紹介させていただきます。

9月13日 19時30分 富士川楽座出発       同    23時すぎ  沢渡駐車場着

一行はそれぞれ東名上り線に併設している道の駅・富士川楽座に集結し、1台の車に乗り換え、今夜の根城となる沢渡(さわんど)駐車場に向かいました。

途中、52号線から現段階ではここまでしか伸びていない、中部横断自動車道・増穂ICより、一路長野道・松本までの高速道や、松本を降りてからの上高地への道のりは極めて順調でした。

こうして途中、パラパラと少し雨も落ちてきましたが、明日はきっと良いお天気になることを願いながら、無事、今夜の宿泊地・沢渡駐車場に着いたのです。

事前での予想は駐車場も混んでいて、停めるのは大変ではないかと思っていたのですが、お天気が崩れる予想のためか、いつもの時期より少ないようです。

それでも既に到着している車や、もう山に入っていて置き去りにされていると思われる車は少なくありません。こうして駐車できたからには、あとは寝場所の確保だけです。

幸い、トイレにも近く、屋根もありベンチもついている格好な場所が見つかりました。これではテントも不要とのことで、シュラフに包まってただ眠りにつくだけです。

こうしたときには、ささやかな乾杯を挙げた缶ビ-ルがその効果を上げるもので、お陰でぐっすりと眠ることができました。一行の中には女性もいただけに、男の自分はまだしも、野宿だけに結構、ワイルドにも思えた、初日でもあったのです。