会長の”三行日記”
2014.02.24
ソチ五輪閉幕 No.2531
今朝は5時半に会社を出て川崎の東扇島にある川崎FAZという、物流センタ-に弊社製品の納入に行ってまいりました。天気もすこぶる良く、先々週の平和島納品のときのような思いがけないことはなく、本当に有難く思った次第です。
でもお客様にも言っていただいたのですが、「それにしても9日はよく届けてくれましたね」という嬉しい言葉を聞き、自分ながらに改めてよく行ったなと思い起こしたものです。今回の納入先はいわゆる巨大な物流センタ-の一画で、やはり都会の凄さを感じさせてもらいました。
さて様々な感動を2週間余りに亘って届けてくれたソチ五輪が閉幕しました。日本選手の活躍に関しては戦前の予想が大きく外れたところもありましたが、何とか開催を妨害するようなこともなく、まずは成功とも言える五輪ではなかったでしょうか。
そんな中、二人の日本人選手の活躍に心ときめくものがありました。一人は何と言っても日本チ-ムの主将まで務めた葛西選手です。レジェンド(伝説)とも呼ばれるくらい、五輪7度目の出場で41歳にもなる人です。
92年に初めて出場した五輪から実に22年もの間、第1線の選手としてずっと維持できているその姿には、まずもって敬意を表するところです。またそればかりでなく、数々の不運や悲劇を乗り越え、41歳にもなった現在にピ-クを持ってきて、堂々の銀メダルという結果を出すのだから恐れ入るものです。
印象的なのは個人のラ-ジヒル、会心の最後のジャンプを飛び終わった後、すぐに他の日本人選手が祝福に駆けつけたことです。この光景などはまさに葛西選手の面倒見の良さや、後輩から絶大の信頼を受けている証しが窺われます。
また個人の自分の銀メダルを獲ったときにはなかった涙を、団体で獲得した銅メダルのとき流していたことです。これからも葛西選手の愛される人間性を感じたものです。そしてもう一人は惜しくも4位でメダルには後一歩で届かなかった上村愛子選手です。
自分でも語るようにベストのモ-グルだったと思います。やはり五輪に初めて出たのは18歳の時でしたから、それから16年の歳月が経っています。葛西選手同様、その長い間モチベ-ションを維持してきたことは結婚を挟んでいるだけに大変なことだったと思われます。
それが今回の決勝では出場6選手のうち、タイムとしては最速だったと言われています。しかしタ-ンの愛子と呼ばれていたくらい、高い評価をもらっていたタ-ンは前回五輪までで、それ以後時流が変わり、高い評価をもらえなくなった不運もあったためか、ベストの滑りをしたのにもかかわらず惜しくもメダルを逃がしました。
でもとても清々しかったのは、そうした恨み言は一切語ることなく、全力を出し切った自分の滑りに満足していたことです。まさに最後とも言えるこの五輪で、悔いのない最高の滑りができたのです。またそれができた自分自身に十分満足して完結したのです。
まさにその姿は私たち部外者から見ても、とても爽やかで美しいものです。このように全力を出し切ったアスリ-トは羨ましくなるほど輝いているものです。先に挙げた真央ちゃん同様、最高の演技や滑りを見せてくれ、大きな感動を与えてくれた競技者に感謝したいと思います。
明日は工事で1日、出張するためカキコミは休ませていただきます。
2014.02.21
アッパレ真央ちゃん No.2530
前日のショ-トプログラムで惜しくも転倒し、本来の演技ができなかった浅田真央ちゃんが、一夜明けた次の日、日本中の多くの人を感動させる完璧な演技を見せてくれました。
「演技を終えて涙を流したMao!この瞬間、テレビの前のどれだけ多くの人が喜び、感動し、あなたと一緒に涙したことか。素晴らしい演技と感動をありがとう!」
「真のスポーツ精神とは金メダルをいくつ獲得したかではなく、自分を乗り越えて、自分に勝てたかどうか。浅田真央の完璧な幕引きは金メダルよりも確かなものだ」
このような感動のコメントが多く国内のみならず、お隣中国などからも寄せられているくらいです。演技冒頭のトリプルアクセルは今シ-ズン初めての成功とのことですが、ものの見事な3回転半の着氷でした。
そしてこれで勢いに乗り、残りの6つを含め、合計8つのトリプルジャンプを転倒することなく跳び切ったのです。一部このトリプルの組合せでは回転不足をとられたようですが、観ている私たちからすれば、ほぼ完璧な演技だったような気がします。
このように自分最後の集大成としていた舞台で、まさに自己最高の演技ができたのです。演技終了後に流した大粒の涙と、そのあとに見せたはじけるような笑顔は、完璧な演技以上に多くの人々の感動を呼びました。
やはりSPでは本人しか言い表すことのできない、大きな重圧というか五輪ならではの魔物が棲んでいたのでしょう。そして結果が出なかったことから一時は大きく落ち込んでいたらしいのですが、佐藤コ-チの助言で蘇り、演技後の言葉にも表れていた、これまで支えてくれた多くの人たちへの感謝の気持ちで開き直って滑った結果だったのでしょう。
SPでの思いがけない16位という順位から、最終グル-プではなくその前のグル-プでの演技だったゆえ、フリ-での得点が自己最高とはいえ全体の3位というものでしたが、同じ演技を最終グル-プでしていれば、キムヨナやロシアの優勝者に優る得点が出たのではなかったでしょうか。
こうして最終順位は6位という、メダルに手の届くものではありませんでしたが、最後に自己最高の演技で締めくくったのですからアッパレというしかありません。そこで見せてくれた大きな感動はメダル以上のものだったかもしれません。
そしてそこにはどこかの元首相の発言のような、思いやりのない軽率な発言を挟める低レベルのものでもありません。今回、日本にもたらしてくれた各競技のメダリスト同様、温かくその帰国を迎えてやりたいものです。
2014.02.19
山崎製パン No.2529
またまた大雪の話題ですがあちこちで混乱が続く中、こんな美談がありました。ちょっと紹介させて下さい。
2月14日からの大雪の影響で通行止めが続く中央自動車道の談合坂SAで、ヤマザキパンのトラックが集荷のパンを立ち往生したドライバーらに無料で配布していたというお話しです。
中央自動車道は17日正午現在、高井戸(東京都)~諏訪(長野県)間で通行止めが続いており、復旧のめどは立っていません。関東甲信越、東北エリアでは家屋の倒壊や交通網の寸断などいまだに各地に混乱が続いています。
こうした中、大雪の影響で交通に影響が出ている山梨県。16日には立ち往生し動けなくなった運転手に対し、製パン大手・山崎製パンの運転手がトラックのパンを無料で提供。同運転手の行動を称賛する声が日本のネットに溢れています。
山崎製パンに確認すると、阪神大震災や東日本大震災などの教訓もあり、緊急時での食糧支援は会社の使命として行っているとのこと。ただ、特に独自判断で配布していいとした規定があるわけではないそうです。配布についても配送のドライバーからの連絡を受け会社として了承したものなんだとか。
比較的、雪がそんなに深くなかった私たちのところでも大混乱だったわけですから、110cmも積もった山梨では道路は全く動かなかった状態だったと思われます。それゆえにドライバ-の機転のきく判断だったのではないでしょうか。
何しろ全く身動きできないわけですから、届け先に行きたくても行けないわけです。従って鮮度も要求される食品だけにそのまま積んでいても、無用の長物として役に立たなくならないとも限りません。
それなら無駄にならず、一番有効的な所業ではなかったかと思います。この行為に対して以下のような賛辞があちこちから寄せられています。
「素晴らしい!あした早速ヤマザキパンを買おう!」「同社のような大企業にとって、トラック1台分のパンは大した損失ではない。宣伝効果を考えれば賢い判断だったと言える。人助けをした上に同社の知名度向上やイメージアップにつながった」などなど。
そしてもっと素晴らしいのは山崎製パン本社の広報部の対応です。もちろんトラック運転手一人の判断ではなく、会社の了解をもらった上での行為なのでしょうが、あちこちから寄せられる賞賛の声につられて、ただ浮かれたコメントを出していないことです。
非常時での対応を運転手が機転を利かしたのでしょう、とさりげなく触れた上に、ただ、「当社としては商品が届かず、ご迷惑をおかけしているお取引先のこともあります。この件についてコメントすることはありません」と話している対応についてです。
今か今かと届くのを首を長くしている取引先のことを考えたら、いくら賞賛の声が挙がっていても手離しで喜ぶわけにはいかないものでしょう。こうした取引先の気持ちを十分配慮しての対応なのでしょう。
パンを配った運転手の機転も素晴らしいが、それ以上に届けるべきところに届いていない、本来の使命を十分考えている広報部の対応も特筆すべきだと考えます。言い換えれば、こうした企業風土ゆえに運転手の美談も生まれるのではないでしょうか。
明日20日は一日会社を留守にするため、カキコミは休ませていただきます。