会長の”三行日記”
2015.11.17
アッパレ侍ジャパン No.2783
プレミア12の予選を5戦全勝で勝ち抜いた、小久保監督率いる侍ジャパンは昨日の準々決勝でもプエルトリコに9-3で快勝しました。昨夜はスタメンを外れた中村選手に代わり、初めて4番に座った筒香選手が先制のタイムリ-を放ち、平田、坂本両選手もこれに続き、プエルトリコを少しも寄せつけない勝利となったのです。
投げてはマエケンこと前田健太投手が立ち上がりこそ少し不安を見せたもの、7回を無失点4安打7三振の好投を見せてくれました。それにしても予選5試合から強い日本の試合が光っている今大会です。
その立役者は何と言っても中田翔選手でしょう。札幌での開幕・韓国戦を含め、台湾に移った1次ラウンド計5試合では、打率5割2分6厘、2本塁打、13打点の大暴れで、“恐怖の6番”として絶好調を維持しているのです。
この5試合、中村、筒香両選手のあとを打つ6番という打順も功を奏しているかもしれません。今までの4番というプレッシャ-からも解放され、比較的気楽に打てるからです。また前を打つ秋山、山田、筒香選手がよく塁に出ていて、良いチャンスが中田選手のところに回ってきています。
特には11日のメキシコ戦では1点を追う2回に逆転の2ラン、続く3回には筒香選手のタイムリ-の後、3点差となる犠牲フライ、さらに5回にもタイムリ-を放ち、土壇場で追いつかれた直後の9回にライト前へ劇的なサヨナラヒットを打って試合を決めたのです。
実にこの試合、3安打5打点とワンマンショ-とも言える活躍を見せていたのです。最後の打席で前を打つ筒香選手が敬遠され、元4番のプライドから少なからぬ気合いに火がついたのでしょう。圧巻とも言える胸のすくバッティングに魅了されたものです。
今回のプレミア12の大会はWBCの大会とは違い、参加各国の連盟が所属するIBAF(国際野球連盟)とISF(国際ソフトボール連盟)が統合した組織であるWBSC(世界野球ソフトボール連盟)というところが主催しています。
また使用球もWBCと違い日本規格のものを用いています。それゆえ日本投手陣にとっても都合が良いのかもしれません。そして明後日の準決勝からはいよいよ日本で開催されます。そんなことから侍JAPANとしても絶対負けられない試合になるものです。
しかし予選リ-グと違い、1つ負けたら今までいくら全勝していたからといって、もう終わりです。昨日も準々決勝でA組1位の全勝で挑んだカナダがB組4位のメキシコに敗れるという波乱がありました。これだから一発勝負のト-ナメントは怖いもので気が許せません。
19日の準決勝・韓国戦はやはり初戦で先発した大谷投手でいくと伝えられています。初戦同様、胸のすくピッチングを是非見せてもらいたいものです。とにかくペナントレ-スや日本シリ-ズが終わっても、まだまだワクワクする試合が続いていて、目が離せずとても楽しみです。
明日は朝から、東京都立川にある学校で予定されている工事の現場調査に出掛けます。また終了後、平塚に回り納品業務がある関係で一日会社を留守することになると思われます。従ってカキコミは休ませていただきます。
2015.11.16
悲惨なテロ No.2782
嬉しい悲鳴でほとんど毎日と言ってよいくらい、お客様からの引き合いがあり、東奔西走で会社を留守にすることが多いこの2週間でした。また週末には工事も組まれていて、埼玉・浦和あたりまで出掛けて行きました。
従ってほとんどこの期間、カキコミができなかったわけですが、どうぞご容赦頂きたいと思います。そんな私たちが仕事に追われている間、やはり世の中は平穏にじっとしてはおらず、土曜日の早朝、フランスで凄惨な同時テロが起きてしまいました。
イスラム国による犯行ですが、何とも惨く腹立たしい事件です。その後の情報でこのパリ同時多発テロは、組織化された集団による周到に準備された計画的犯行だったことが明らかになってきました。
それは3つに分かれたグル-プが短時間で波状攻撃を仕掛けるという、より大きな脅威を与えようとした意図が見えるもので、競技場とレストラン、バタクラン劇場をそれぞれ襲撃し、30分余りの間に7カ所を立て続けに襲う用意周到な犯行だったのです。
このテロにより129人の尊い命が失われました。何の罪もない人々が巻き込まれたわけで、9.11のアメリカ同時多発テロ同様、フランス国民のみならず世界中の人々が大きな衝撃を受ける事件となってしまいました。
それではいったいなぜフランスがその標的になったのでしょうか。伝えるところによると、フランスが2014年9月からイスラム国への空爆に参加し、シリアに介入したからと言われています。
ご存知の通り、中東、北アフリカ諸国では2010年ごろから「アラブの春」と呼ばれる革命運動が活発になりました。この結果、いくつかの国で今までの独裁政権が崩壊しています。このシリアも例外ではなく、2011年末頃から、独裁者アサドを倒す「革命運動」が起こってきました。
従来から同盟国とも言えるロシアはアサド現政権を支持しました。ですが一方、このフランスを含む欧米諸国は反対勢力である「反アサド派」の支援を開始したのです。こうして欧米対ロシアの「代理戦争」とも言えるシリア内戦はどんどん激化していったのです。
そしてイスラム国は当時この「反アサド派」に属していたのですが、アメリカの攻撃が衰えてきた頃から、この枠にとどまらない活動を開始することになり、2014年1月、独立を宣言したのです。
こうしてその後、彼らは外国人を片っ端から捕まえ、身代金を要求したり、「公開処刑」の動画をネット上に公開し、世界を震え上がらせたことから、2014年8月、アメリカは、「イスラム国」への空爆開始に踏み切ったわけです。
そして翌9月、今回テロがあったフランスも空爆参加を表明し「有志連合国」の数は、どんどん増えていった背景があるのです。今度のテロで、長びくシリア内戦から発生した大量の難民問題の解決がいっそう難しくなるのではないでしょうか。
テロの犯行メンバ-に難民とも言える人間が含まれていたと伝えられていることから、欧州諸国は益々その受入れ拒否の動きが加速されるのではないでしょうか。とにかくこの問題解決のためにも、シリアの安定が求められるものです。
やられたらやり返す、目には目をではいつまで経ってもその繰り返しです。そんなとき現在は有志連合国にまだ入っていない我が国の役割があるのではないでしょうか。それが誤って加わるようなことがあれば、伊勢志摩サミットや東京五輪を控える我が国も、同じ危険をはらむことになるのではないでしょうか。
2015.10.30
企業のコンプライアンス No.2781
第4戦がカギと言った日本シリ-ズもヤクルトが踏ん張ることができず、そのままソフトバンクの流れのまま終わってしまいました。それにしても投打ともソフトバンクの強さだけが目立った日本シリ-ズでした。ヤクルト完敗ですね。
さて昨今、デ-タの改ざんといった問題が一般市民に大きな不安をもたらしています。まさに企業のコンプライアンスを大きく問われている事件です。1つは既に大きな問題に発展している、10月中旬に発覚したマンションの傾きという問題です。
横浜市都筑区にある大型マンション4棟のうち、1棟が2センチ余り傾いているということですが、調査の結果、この棟の基礎工事で打ち込まれたくい52本のうち、調査が既に終わった28本中8本が硬い地盤に達していないか、達し方が不十分だったことが判ったのです
このくい打ち施工を担当したのが旭化成建材ですが、元々の施工主が三井住友建設で、その下請けが日立ハイテクノロジ-、その下の孫請けに当たります。記録を調査したところ、くいを適正に打ったときに測定した電流の数値を、この棟を含む3棟38本に転用して記載していたことが判りました。
問題のマンションは10~12階建てで2007年12月に完成したものです。ですから住民は既に8年近くここに暮らしているわけですが、いったいこの先、どういった解決策があるというのでしょうか。
ではこのようなことがなぜ起こるのか、先日テレビでも採り上げていました。一番悪いのはもちろんデ-タを改ざんした旭化成建材に違いありませんが、あまり表には出てこない、ゼネコンである三井住友建設にも責任がないわけではないとも言えるものです。
くい打ちが果たして固い岩盤に届いているかどうかの最終チェックは電流計等で行うわけですが、それを本来は施工主である三井住友建設がやるべき責任があるのではないでしょうか。
そして工期を延長できない、こうした施工の構造的問題に原因があると言われます。日本のマンション分譲は外国と違い青田売りといって、建物ができる前に販売を開始し、購入者は別棟の販売センターで模型や完成予想図、モデルルームを見て購入を決めると言われています。
それからその後、金融機関に住宅ローンを申し込み、審査に通ると、売り主の不動産会社と売買契約を結ぶのです。この時払うのは分譲価格の1割程度に当たる手付金で、残りの代金は、建物が完成し、引き渡し時点で支払います。
ですから住宅ローンを組む人は、建物の引き渡し時点でローンが実行されるわけで、大規模マンションであれば、数百の金融取引が建物引き渡し日に向けて進行していて、簡単にこの日を動かすことができないと言われているのです。
またもう一つのデ-タ改ざんは東洋ゴム工業 による、免震装置の性能偽装の問題です。震度5強程度なら十分な耐震性があるなどとの発表だが、その基準を満たしていないことが判明したのです。
そしてそれ以外にも、鉄道車両や船舶に使われる防振ゴム製品でもデータ改ざんが明らかになったのです。まさに全く言い逃れができないくらいの不正が堂々と行われていたのです。これでは企業の信頼度は地に落ちたとも言えるものです。
こうした不正は今に始まったものではなく、永年の積み重ねに起因しているように思えます。さらに次々といろいろな所から出ているこのような問題に対して、ユ-ザ-や住宅主の大きな不安や悩みをどうやって解決していくのでしょうか。他人事とも言えない、あまりにも大き過ぎる問題です。