会長の”三行日記”

2016.09.08

ふるさと甲子園 No.2890

 ふるさと甲子園というのをご存知でしょうか。私も知らなかったのですが、人気ドラマや映画のロケ地となった地域が集合して、ロケ×グルメでPRを行い、一般来場者の投票により“行きたいまちNo.1”が決定するというものです。

その第2回全国ふるさと甲子園の「行きたいまちグランプリ」で我が街・沼津が堂々No.1を獲得したとのことです。我が街ながら近年そんなに元気がある方ではないと思っていたことから、どうしてかと不思議に感じたわけですがその理由を知らされました。

これも知らなかったことですが、「ラブライブ!サンシャイン!!」という現在放送中のアニメがあり、その舞台となっているのが沼津らしいのです。そしてアニメにも出てくる「みかんどら焼き」など5つのグルメがPR展示ブ-スに並び、ラブライブファンである通称「ラブライバー」という皆さんが押し寄せ大盛況となったのです。

一人1つまでと個数制限がかけられるほどの人気で、大行列となったことが1位の要因ではないでしょうか。またアニメの影響で、沼津市も行政をあげて「アニメでまちおこし」と力を入れているみたいです。

従ってこの特産のみかんを使った、みかんどら焼きを楽しみながら聖地巡礼をしようとしているラブライバ-が増えているそうです。そうしてみるとこのアニメ様さまとも言えるわけです。そして開催場所が秋葉原ということも功を奏したのではないでしょうか。

とにかくこうしたことでも我が街がグランプリになるのは嬉しいことです。アニメなど知らなくても西浦という地区では昔からおいしいみかんが獲れるし、海沿いのことから魚はふんだんに獲れ、ビ-チや水族館、景勝地もあります。

その観光地として地形的にも有利な条件を活かさないことはありません。また今回、人気のアニメに救ってもらったような結果になりましたが、千載一遇とも言えるこのチャンスを活かさないこともないとも言えるのです。

結果オ-ライ的なことになったとしても、街を活性化させる良いチャンスではないでしょうか。言いたくはありませんが駅高架だけが私たちのめざすものではありません。それよりも今回のことで解ったように、箱物行政のハ-ドより人々の心を動かす魅力的なソフトに街の活性化はあるのではないでしょうか。

2016.09.06

野球とソフトボ-ル No.2889

 野球とソフトボ-ル、ご存知のように次期東京五輪の時には正式種目になりました。日本が期待を持てる種目ですが、それを占う意味での前哨戦がありました。日曜日に行われたU-18野球アジア選手権大会とジャパンカップ国際女子ソフトボ-ル大会です。

両試合ともBSのテレビ放送で中継されましたので観ることができました。まずソフトボ-ルです。自分も低次元ながら携わる者の一人としてレベルの差を確かめる意味で、興味津々で眺めることができました。

まずびっくりしたのがバッティングでは振りの鋭さです。試合は9-1で日本がアメリカをコ-ルドゲ-ムで破る予想外の展開でしたが、この試合を観るかぎりでは、日本の打者の方が振りの鋭さに関してはずっと優っていたように思えます。

特にこの試合1番を打っていた山田恵里選手のバッティングには目を見張るものがありました。同選手は今から8年前の北京五輪で上野投手と一緒に金メダルを獲ったベテラン選手ですが、打撃にはまだまだ光るものがありました。

本大会でも4試合で4本もの本塁打を放っているわけですが、そんなに大振りすることなく、鋭くミ-トした打球は68mのフェンスを軽々と越えていったものです。また日本チ-ムの守備が素晴らしいですね。

セカンドに強い当たりがいったゴロなど、二塁手がとった後、グラブトスしてダブルプレ-をとった場面にはやはりレベルの高さを感じさせられるものでした。何よりも取ってからの送球が早いわけです。

こんなわけで4年後を大いに期待できる日本チ-ムですが、この試合でも5回から登板し、格の違いを見せつけた上野投手がご自分でも言っていた通り、4年後に自分が中心では金メダルは取れないということでしょう。更に飛躍した日本チ-ムを見てみたいものです。

それからU-18の野球の方ですが、この夏の甲子園で活躍した選手が中心の編成でしたが、素材の良さを十分見せつけてくれました。投手では3本柱の他には広島新庄の堀投手が良かったですね。

また甲子園組ではなかったのですが、全試合3番を任された静岡高の鈴木選手のバッティングにも、わざわざ抜擢されただけのことがある卓越したものがありました。総体的にメンバ-が揃っていたと言えるのではないでしょうか。

4年後はプロ選抜になるかもしれないことから、この選手たちが中心になるかどうかは判りませんが、近い将来、その何人かは頭角を現わしてくるのではないでしょうか。とにかくリオ五輪が終わったばかりですが、もう既に4年後に向けて戦いの火花が散っているわけです。

明日7日は製造業のための販路拡大セミナ-が一日、お隣の富士市で行われます。これに参加するため、カキコミは休ませて頂きます。

2016.09.05

ミッション No.2888

 ミッションという言葉は天職とか使命、任務という意味を表わしています。その言葉をつくづく感じさせられたのが土曜日の講演会でした。静岡同友会でお呼びした、愛媛同友会の専務理事である鎌田さんによる学習会です。

ご本人も全て公表されていることからここではオ-プンにさせてもらいますが、前立腺ガンが体中に転移されていて、余命幾ばくもないお体をおして静岡まで講師として来て頂いたのです。

元々は5月末に佐賀で行われた九州・沖縄ブロック役員研修会の2日目、鎌田さんはじめ3名のパネラ-による条例についての学習会に、私はじめもう一人の副代表理事と静岡同友会事務局の皆さんが出席したことに端を発しているわけですが、鎌田さんのお話がとてもわかりやすく説得力のあるものでしたので、静岡に戻って協議した結果、実現する運びとなりました。

それでも鎌田さんの体調が大変なことから、こちらでの話し合いの中ではもし何かあったらどうするのかとか、家族に対して申し訳ないといった声まで出ていて、実現を危ぶむところも正直ありました。

それをはねのけて実現できたのは、私たちの望む声が強かったのはもちろんですが、何よりもご本人の静岡でどうしても伝えたいという強いお気持ちが優ったからではないかと思われます。事務局によると、交通費や謝礼など要らないからとも言って頂いたそうです。

これはまさにミッション以外の何物でもないでしょうか。その強い思いが表れるように、静岡での講演は2時間を優に超える熱い語りでした。以前にもお聞きしたとおり、条例は同友会運動の理論的実践で最高の到達点だと述べています。

また中小企業問題は教育問題とまで言い切り、条例制定を通して公平な職業観や勤労観を養っていく必要があるとしています。そして何よりも私たち企業が人を生かす経営を実践し、地域にいろいろな意味で還元できる憧れの存在となることが求められています。

つまり条例はこちらがいろいろな支援を求めるものではなく、条例を通じ私たち企業が同友会の総合的実践としてどのようにめざしていけばよいのか、また地域においてどういった存在でなければならないのかを問われているものです。

講演が終わったあとの鎌田さんは体力的にも本当に辛そうに見えました。それは普通の体でも2時間を超えて話し続けるのは大変なことですが、ご自身の体に鞭打たれて、その間全力投球でお話しされたからだと思われます。

改めて人間はこのように1つのミッションがあると、こんなにも強く生きられるものだと感じ入りました。中同協の事務局次長のお役まで委ねられている鎌田さんは、地域における中小企業のプロデュ-サ-として憧れの存在でもあるゆえ、まだまだミッションは少なくありません。

お体に十分気をつけて少しでも長くご活躍をされることを願っています。本当に感謝以外の言葉がありません。