会長の”三行日記”

2013年09月

2013.09.09

東京五輪決定 No.2455

 待ち望んだ東京五輪がついに実現しました。原発の汚染水等で東京開催が懸念されたところも一部伝えられましたが、見事に2020年のその開催の栄誉を獲得できました。実に喜ばしいことです。

当初、東京の絶対的なライバルと見られていたマドリ-ドが、第1回投票で敗れたのも意外なところでした。やはり金融不安等、国内の経済事情が不安視されたのではないでしょうか。

これで日本中がいっぺんに明るくなりました。7年後に東京でオリンピックが開催されると言うだけで、こんなにも明るい希望が持てるものなのでしょうか。3.11以降、日本中が暗く沈んで大きな夢や希望が持てなかった日本全体に、何か大きな救いが得られたようです。

昨日は雨の中、早朝より工事で出張だったのですが、家に戻ってからはこの話題で持ち切りでした。小豆島に住む、家内の実家の父は是非2020年の東京五輪開会式を観たいと言われているそうです。

そのときは91歳になるわけですが、きっとお元気で観れるのではないでしょうか。また長女と次女の子どもたちはそれぞれ今、1歳と10ヶ月です。7年後は晴れて小学校に入学しているわけですが、彼女たちの記憶の中にもしっかりと刻まれるものと思われます。

このように先々に夢のような現実が待ち構えていると、人々には目標や生きがいが生まれるものです。とても有難いことです。あとで知らされたのですが、この東京五輪実現に向けては多くの人たちの誘致に向けた努力がありました。

かつてや現役のアスリ-トまで巻き込んだ、大変な招致合戦だったのですが、その中の一人、フェンシングの太田選手のスピ-チも見事でした。プレゼンテ-ションだけでなく、招致が決まったあとでも普通にコメントできる会話の確かさも一役買ったのではないでしょうか。

またパラリンピックで陸上走り幅跳びの3回連続出場を誇る、佐藤真海選手のプレゼンも素晴らしいものでした。宮城県気仙沼市の実家が津波被害に遭ったのにもかかわらず、スポーツを通して多くの人の励ましや支援で乗り越えてきた実体験は多くの人たちに感動を与えるものでした。

そして滝川クリステルさんは流暢なフランス語で、東京の治安の良さ、安全・安心を訴えてくれました。やはり2016年の開催地・リオデジャネイロが準備の遅れ等で懸念されている中、安心して開催できる地を選んでくれたのではないでしょうか。

さあ、そうと決まれば私たち企業にも2020年に向けて、少しでも世の中に貢献できるチャンスが生まれてくるはずです。それが何か、今からでも遅くないとしっかりと足もとを固め、踏み出す第1歩として考えていかなければなりません。

明日から2日間、工事で熱海に出張し、会社を留守にするためカキコミは休ませていただきます。

2013.09.06

決まるか東京五輪 No.2454

 いよいよ2020年の五輪の開催地が明後日、決まります。アルゼンチンで開かれているIOC総会で決定するものですが、我が日本の東京が果たして選ばれるのでしょうか。この東京とマドリ-ド、イスタンブ-ルの3都市が招致合戦を行っているものですが、現段階では何とも言えない情勢のようです。

それというのも、東京に関しては原発問題があとを引いているようです。ご存知の通り、東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題は、私たちの想像以上に世界に大きな影響を与えているようです。

世界はそれだけ放射能には敏感だというわけで、当初、東京が優位などと伝えられていましたが、ここにきて大きなネックとなっているわけです。もちろん、私たちは我が国での五輪開催を知らない、子どもや孫の世代に是非自国での開催を見せてやりたいと思っているのですが、果たしてその願いは叶うのでしょうか。

もしこうした懸念を乗り越え、東京に決まれば万々歳というもので、株価は上昇するでしょうし、首相のいうアベノミクスによる経済効果はぐっと高まるものと思われます。政府はこれを見込んで、だいぶ強気な発言も見られるようです。

しかし、もし東京が選ばれなかった場合は、日本の招致委員会そのものより、政府の責任が極めて大きいものではないでしょうか。いわゆる汚染水の垂れ流しについても、今まで全く無策と言えるほど、何も手をつけていません。

東電だけの責任にして、その対策どろか、むしろ原発を世界に売り込もうとしていた政府です。そしてここにきて慌てて東京五輪の誘致の問題もあってか、汚染水対策として国費470億円投入の方針を決めました。

これでは付け焼刃の対策と捉えられても仕方がありません。こんな政府ですからその責任は極めて大きいものだと言えるのではないでしょうか。またこれにより来年4月から実施される消費税8%導入についても、影響は少なくないものと思われます。

こんなわけで8日の開催地決定いかんでは、日本の政治にも大きな影響を及ぼすものとなります。できれば東京で開催して、また抜けるような、あの開会式の青空を見てみたいものです。是非そう願いたいものですが、果たしてその結果はどうなるものでしょうか。8日の決定が待ち望まれます。

2013.09.05

水の大切さ No.2453

 雷が絶えずゴロゴロとなる、大雨の朝となってしまいました。日本各地に豪雨の被害をもたらしている今年の夏ですが、相変わらず大気が不安定なようで、いよいよ今日は東海地方にも押し寄せています。

でも所によっては恵みの水となる雨なのですが、この水に関してちょっと気になる話題を耳にしました。中国が我が国の水を狙っているというのです。ご存知のとおり、安全な我が国の飲料水と違って、中国は節度のない環境汚染により、水にも深刻な悪影響を与えています。

その劣悪な水事情が紹介されていました。以下、それを象徴する事件の記述です。

今年3月、中国でペットボトル入りの水を売る有名ブランド「農夫山泉」について、北京紙、京華時報が「農夫山泉の水源地は汚染されており、水質は水道水にも劣る」と、連日のように報じ始めたのだった。

農夫山泉の水源地は長江(揚子江)の支流にあたる漢江の上流で、湖北省丹江口市のダム付近にあるが、企業側は独自の水質検査結果を公表し、「報道はライバル会社のわなで、自社製品の品質にはまったく問題ない」などと反論した。

泥仕合が続いたが、ネット上で「結局、中国の飲料水はどれも信用できない。消費者不在の不毛な論争だ」と反発が強まり、水源の汚染問題は白黒つかないうちに立ち消えとなった。

また上海でも市民を驚かせる出来事が起きた。租界時代の欧風建築物を水面に映しながら流れる黄浦江は上海市の水源でもあるが、3月に1万匹を超える豚の死骸が市中心部近くに流れ着いた。上流の浙江省の養豚業者が、病死した豚の処理に困って投棄したのだった。

ほぼ同時期に中国では鳥インフルエンザウイルス(H7N9)感染が広がっていた。住民に不安が広がるなか、上海市当局は「回収した豚の死骸からウイルスなどは発見されず、水道水にも問題はない」と火消しに走った。

こうしたことから全く信用できない中国の飲料水なのですが、近頃、富士山を望む我が静岡県の御殿場市にも、水ビジネスのコンサルタントのところに、度々中国系企業から電話が掛かってくるそうです。

「水の工場を造りたい」「井戸付きの土地を探している」「ペットボトル入りの水を買いたい」と、流暢な日本語を操り接触してくる中には怪しげな業者もあるとのことです。詳細な企業概要を送るよう頼んだり、会って話を聞こうとするとピタリと連絡が途絶えることもあり、こうした電話は多いときは1日50件以上にのぼると言います。

自然豊かな富士山の周辺は国内のミネラルウォ-タ-の生産の半分を占める、地下水の宝庫でもあります。それゆえに世界遺産登録をされた富士山に俄然、注目を集め出しているのです。

一説には北海道や信州の山の水源にも、既に中国の資産家が買いあさっているとも聞きます。これは極めて由々しいことではないでしょうか。私たちの貴重な水資源を必死になって守らないと、この先、とんでもないことになるような気がします。

2013.09.04

バレンティン No.2452

 我が愛するヤクルトのバレンティン選手が頑張っています。昨日まで王さんの持つ日本記録のホ-ムラン55本まで、あと3本と迫り、記録達成は間違いないと言われています。

残念ながらチ-ムは最下位を低迷し、クライマックス出場も絶望視されていますが、まさしく孤軍奮闘の形でホ-ムランを量産しているものです。このチ-ムも低迷しているとはいえ、残り24試合も残しているわけですから、日本記録達成はほぼ間違いないところです。

そこで懸念されるのが果たしてこの先、まともに勝負をしてくれるかということです。それというのも、過去にこの日本記録に挑戦して、何人かの人たちが苦汁を飲まされているのです。

覚えている限りでも3人います。その一人、阪神・バ-スは残り1本の54本で巨人との最終戦に臨みました。その結果、3打席目こそ安打を放ったものの、あとの4打席は全て敬遠の四球なのです。そのときのバ-スの言葉が印象的です。「これが日本の野球さ

また近鉄ロ-ズは王さんと同じ55本で、やはりシ-ズン最終戦を迎えました。相手は王監督の率いるダイエ-です。この試合、1,2打席はやはり四球で、我慢できなかったロ-ズは  次の2打席、ボ-ル球に手を出してしまったのです。

そしてもう一人、西武・カブレラも同じ55本でダイエ-との最終戦、これも3四死球と勝負してくれなかったのです。何とその球数20球のうち、ボ-ルが18もあったのです。これではカブレラが怒るわけです。

奇しくも3人とも全て王監督の率いるチ-ムとの対戦で、しかも相手は全て外人だったのですが、本人はいざ知らず、周囲が王監督に配慮した結果なのでしょう。まさしく島国根性丸出しの日本ならではの話なのです。

このような懸念がないわけではないのですが、バレンティンの場合はあまりにも残り試合数が多く、全て勝負しないというわけにはいかないのではないでしょうか。それだけに正々堂々と勝負してもらいたいものです。

でもその攻め方は結構、厳しくなってくるのではないでしょうか。インコ-スを厳しく突いてきたり、また四球にしてもよいとくさいところに投げ込んでくると思われます。それだけに生みの苦しみが伴うとは思いますが、それを克服してこその大記録です。

思い出されるのがイチロ-選手のシ-ズン最多安打や、10年連続200本安打を放ったときのことです。相手方は日本人だからと言って、記録達成を邪魔するような逃げは一切なく、真っ向から勝負をしてくれました。この歴史と伝統のある大リ-グの潔さを是非日本野球も見習わなくてはと思っています。そうであれば達成は時間の問題ではないでしょうか。

2013.09.03

ひさしぶりの座禅から No.2451

 東方寺で開かれている座禅に、ひさしぶりに参加してきました。毎月2日に行われているものですが、このところ都合がつかず、なかなか参加することができなかったのです。

正式には鐘の音を合図に19時から30分間、瞑想にふけるわけですが、早く着けば先にやっていてもよいわけで、15分前ぐらいから約45分間、座禅を組んできました。

でも出てくるのは雑念ばかりで、なかなか頭の中が空っぽにはなりません。煩悩が多いからでしょう。無の心になろうと思っても叶うものではありません。そんなことからか、いつもよりこの45分が長く感じられたほどです。

この30分の座禅が終わり、お経を唱えてから龍澤寺老師・後藤栄山さんの講話が始まります。ひさしぶりの栄山老師の法話はやはりいつものように、古典を紐解いた真面目でお堅いものでしたが、時間があるからと言って、少しご本人のコメントがありました。

それは私たちが住むこの街・沼津の良さに触れていました。北に霊峰・富士山を眺め、南には穏やかな駿河湾に囲まれています。栄山氏が月に1回は必ず訪れる東京とは全然違うと述べていました。

高いビルに囲まれ、土のないコンクリ-トジャングルは暑さの逃げるところがないとの指摘です。そして他の大都市であるパリやロンドン、ニュ-ヨ-クに比べ、大きな公園がなく緑も少な過ぎるというのです。

そして異常に暑い今年の夏についても、これは人間が自ら招いたもので、来年も同じように続き、一挙に変わるものでないと言われていました。それは瞑想にふけることにより、汚れかかった心を清めることのできる座禅と違って、一朝一夕に変えることのできない定めのようなものなのです。

こうした地球温暖化は冬には多くの石油を使った暖をとり、また今のように暑いからと言ってク-ラ-をかけ続けている人間が、永年し続けた結果ゆえのもので、座禅をした途端、周囲のものが美しく見え始めるものと根本的に違うものだと指摘していました。

そして仏教では元々人間はよきものという性善説を唱えていますが、誰でも行き詰ったり挫折することはあるゆえ、そうした汚れたり沈みそうになった心を少しでも清める意味でも、座禅をして自分を見つめ直しなさいと説いていました。

そういえば昨日も千葉や埼玉で竜巻の大きな被害がありました。これも温暖化がもたらした人災と呼べるかもしれません。栄山老師の言われるように、煩悩が決して少なくないわけですから、朝の少しの間でも自分を素直に見つめ直す時間を作らなければいけません。

2013.09.02

携帯・PCのない生活 No.2450

 先週の火曜日以降、細かな仕事でバタバタと動き回ることが多く、このカキコミもできず大変失礼致しました。でも工事で出掛けることの多かった8月が過ぎ、一段落しようとしている現在、少しでもお引き合いを頂けることはとても有難いことです。やはりそうした積み重ねを大事にしなければと思っています。

さてパソコンやネット、そして携帯といったデジタルなものから、なかなか離れられない毎日ですが、そんな生活から1週間、断つことを試みた記者の記事が載っていました。

パソコンで原稿を書き、スマ-トフォンでメ-ルを確認する。下調べにはインタ-ネットが欠かせない。自宅では眠りに落ちる寸前までスマホを触っている。そんな30代の記者の挑戦は以下の通りです。

記者になって9年。寝る時も風呂に入る時も、携帯を手放せない生活を続け、仕事用にも届くメ-ルをスマホで確認し、1週間に数百通、休日も返信する、便利なようだが追い立てられる気持ちが増していた。

先輩から断デジを提案されたときは、「そんな生活から解放されるなんてラッキ-」と二つ返事で引き受けた。断つのはパソコン、仕事用のスマホと私用携帯、テレビ。公衆電話か固定電話を使い、スマホには出ない。

メ-ルは読まず、ニュ-スも見ない。記者としては致命的な状況だ。外出時は公衆電話から担当部長に定時連絡し、伝言や指示を聞くことにした。断デジ初日の月曜は大阪出張。自分でも驚くほど心細くなった。

タクシ-の運転手さんに断デジのことを話すと、「あんた、仕事する気あるんかいな」と鋭い突っ込み。「そんなん無理無理」という予言は当たることになる。この後、いきなり午後1時の定時連絡に失敗。公衆電話が見当たらない。

出張は児童虐待問題のためだった。通常、原稿はパソコンで書いて専用回線で送る。断デジは不便この上なかった。シンポジウムの分科会の時刻を調べたくてもチラシに電話番号はなく、「詳しくはホ-ムペ-ジへ」。

企業の問合せ先がメ-ルアドレスだけのことも多く、「ネットを使えない人は困るだろうな」としみじみ感じた。 「勝負原稿は必ず手書きする」という先輩がいる。その方が頭がクリヤになり、いいものが書ける、と。やってみたが、消しては書きの繰り返し。いつもの5倍、時間が掛かり、頭の中で文章を組み立てられていないのがわかった。

断デジをして良かった数少ない経験だった。日曜日は休み。小銭を持って自転車でぶらぶらした。初めて解放感を味わったが、次第に不安になり、会社に寄って重大事が起きていないか様子をうかがった。

私用携帯に届いた同僚の結婚や飲み会を知らせるメ-ルは、全て見逃して1週間は終わった。苦しかった断デジ生活。想像以上にデジタルに頼り切っていた。腹の据わった同僚記者なら、もっと伸び伸び楽しめたかも。

本当に想像以上に苦しかったのではないでしょうか。インタ-ネットは昔で言えば百科辞典代わりです。ですから分からないことがあればすぐネットで検索します。また催しごとの連絡や、礼状までメ-ルを使用するのは当たり前のこととなっています。

それゆえ、現在ではその環境から離れたら、極端に言えば仙人のような暮らしとなってしまうのです。そう考えると結構、危ない社会とも言えるわけです。ある意味、記者が言われるように、便利になったがゆえに追い立てられ息も抜けない世の中とも言えるわけですね。