会長の”三行日記”

2013.09.04

バレンティン No.2452

 我が愛するヤクルトのバレンティン選手が頑張っています。昨日まで王さんの持つ日本記録のホ-ムラン55本まで、あと3本と迫り、記録達成は間違いないと言われています。

残念ながらチ-ムは最下位を低迷し、クライマックス出場も絶望視されていますが、まさしく孤軍奮闘の形でホ-ムランを量産しているものです。このチ-ムも低迷しているとはいえ、残り24試合も残しているわけですから、日本記録達成はほぼ間違いないところです。

そこで懸念されるのが果たしてこの先、まともに勝負をしてくれるかということです。それというのも、過去にこの日本記録に挑戦して、何人かの人たちが苦汁を飲まされているのです。

覚えている限りでも3人います。その一人、阪神・バ-スは残り1本の54本で巨人との最終戦に臨みました。その結果、3打席目こそ安打を放ったものの、あとの4打席は全て敬遠の四球なのです。そのときのバ-スの言葉が印象的です。「これが日本の野球さ

また近鉄ロ-ズは王さんと同じ55本で、やはりシ-ズン最終戦を迎えました。相手は王監督の率いるダイエ-です。この試合、1,2打席はやはり四球で、我慢できなかったロ-ズは  次の2打席、ボ-ル球に手を出してしまったのです。

そしてもう一人、西武・カブレラも同じ55本でダイエ-との最終戦、これも3四死球と勝負してくれなかったのです。何とその球数20球のうち、ボ-ルが18もあったのです。これではカブレラが怒るわけです。

奇しくも3人とも全て王監督の率いるチ-ムとの対戦で、しかも相手は全て外人だったのですが、本人はいざ知らず、周囲が王監督に配慮した結果なのでしょう。まさしく島国根性丸出しの日本ならではの話なのです。

このような懸念がないわけではないのですが、バレンティンの場合はあまりにも残り試合数が多く、全て勝負しないというわけにはいかないのではないでしょうか。それだけに正々堂々と勝負してもらいたいものです。

でもその攻め方は結構、厳しくなってくるのではないでしょうか。インコ-スを厳しく突いてきたり、また四球にしてもよいとくさいところに投げ込んでくると思われます。それだけに生みの苦しみが伴うとは思いますが、それを克服してこその大記録です。

思い出されるのがイチロ-選手のシ-ズン最多安打や、10年連続200本安打を放ったときのことです。相手方は日本人だからと言って、記録達成を邪魔するような逃げは一切なく、真っ向から勝負をしてくれました。この歴史と伝統のある大リ-グの潔さを是非日本野球も見習わなくてはと思っています。そうであれば達成は時間の問題ではないでしょうか。