会長の”三行日記”
2011.05.10
清水寺貫主・森清範氏講演より No.2004
法人会の記念講演で、清水寺貫主・森清範師のお話を伺いました。貫主は年の瀬でその1年を占う、漢字1文字を書くことでも知られた方です。その書く文字もご本人には当日まで知らされず、封書で来たものを当日開いて初めて知ると言われ、いわゆるぶっつけ本番とのことです。
なかなかご本人でもその年の1字は当てることができないらしく、かつて1度だけ予想が当たったのが阪神が18年ぶりに優勝を飾った、「虎」だったそうです。余分な話ですが、その年のクリ-ンナップの(バックスクリ-ン)3連発が今年もありましたね。少し優勝を予感させられるかもしれません。
さて話を戻します。演題は「観音様のこころ 梵心」ということでお話しいただきました。清水の舞台で知られた清水寺は、北法相宗とのことで、私たちが知る臨済宗妙心寺派などよりずっと古いらしく、かつては紫式部や清少納言も籠っていたそうです。
特に清少納言は10回以上この寺に通われていたことが、知られた「枕草子」の一節からも読み取れるとのことです。有名なその舞台は元々は踊りの舞台とのことで、その両側は楽舎と言い、演奏を司っていたエリアだったそうです。
そして中央の舞台が檜で作られていることから、晴れ姿の形容詞でよく言われる「桧舞台を踏む」とはここから生まれていると言われていました。
また余分な話ですが、観光客がよく口に含む、流れ落ちる飲み水は確かにミネラルが多く美味しいものですが、3つともその効能が違うとのことです。真ん中は若く綺麗に、向かって左は賢く、そして右は恋人ができるそうです。
でも落ちがあって、ということをバスガイドが説明していたと言っていました。なかなかユ-モアたっぷりな方です。ついでにもう一つお話しておくと、落語の桂米朝さんにお会いしたとき、やはり面白い話を聞かされたそうです。
バイオリンの音色は美しいものですが、これが習い始めの人が奏でると、音楽というよりは雑音に近い耳障りな音に過ぎません。これを習い始めの子どもが毎日やっているから、たまったものではありません。
でも毎日練習するたびに100円ずつ、ご褒美で渡されています。なぜ毎日、ご褒美を渡さなければいけないのかと、ある日訊ねると、練習を止めると隣りのおばさんが200円くれるからとのことです。
本題に触れる前に触りの部分で終わってしまいましたが、そろそろお後がよろしいようで...続きはまた後日紹介させていただきます。