会長の”三行日記”

2013.04.05

ちょっと良い話その106 No.2372

3日~4日と軽井沢に工事で出掛けていたため、カキコミができず失礼しました。またこのブログの編集が思うようにいかなくなったため、事前にご案内も出来ず申し訳ありませんでした。

昨日の軽井沢は何とか天気を持ち直してくれたお陰で、工事を無事終了することができましたが、その前日は冷たい雨が一日中降り続くようなお天気で、なかなか大変でした。何しろ気温が4度と低く、暖かい静岡から出掛けた私たちにとっては寒くて辛い一日でした。

ちょっと前置きが長くなりましたが、こんな素敵な投稿文を見つけましたので紹介いたします。「よそ孫」の入学祝いという、ちょっと良い話です。

初めての出会いは3年前、我が家の前に幼稚園バスが止まるようになったのがきっかけでした。3歳の男の子と1歳の女の子を連れたママさんと、朝のあいさつをするようになりました。

半年ほど過ぎた頃、「遊びに来ませんか」と声をかけました。戸惑いもあったかと思いますが、自然に親しくなりました。以来、1ヶ月に1度ぐらい、3人で我が家に来るようになりました。約束の日が近づくと、夫は図書館から絵本を借りてきて朗読の稽古です。

手作りのゲームをすると、子どもたちは「じいじに勝った」と満面の笑みを浮かべます。ママに用事があるときは、預かることもありました。我が家では、このかわいい子たちを「よそ孫」と言っています。道路の事情でバスが止まる場所は移動しましたが、付き合いは続いています。

そのよそ孫の一人が、3月に幼稚園を卒園。4月からは小学1年生と、幼稚園入園です。先日、我が家に集い、ささやかなお祝いをしました。小学生になっても遊びに来る、と言ってくれました。お陰様で私たち夫婦は、大いにパワーをもらっています。

本当に素敵な関係ですね。まさに「袖すり合うも他生の縁」を活かした実例ではないでしょうか。たった一言、声を掛けただけで、こんな素敵が関係が生まれるのです。人生はたった1回、できれば勇気をふるって声を掛け合いたいですね。

2013.04.02

親に恩返し No.2371

昨日の選抜高校野球・対高知戦で惜しくも敗れてしまった仙台育英高ですが、このチームのエースとして頑張っていたのが3年生の鈴木天斗(たかと)選手です。この鈴木君、実は2年前の大地震の津波で自宅が損壊していた被災者の一人だったのです。

ですから一時はこの進学さえ、ためらっていたみたいです。自宅は宮城県松島町の海岸そばで、津波で1階部分が泥やがれきで埋まり、震災で親類3人が亡くなりました。そして両親、兄弟とともに祖父母宅に移り住んでいたわけですが、既に同校への進学が決まっていた鈴木君は、目の前の惨状にこのまま野球を続けていいのだろうかと迷いました。

でもその背中を押してくれたのが父の浩市さんです。「好きなことをやったらいい」という言葉のお陰で決心が固まり、がれきの中から見つかった泥だらけのスパイクを磨いて練習を再開したのです。

ですから周囲に支えられていることを片時も忘れたことはないと言います。何よりも苦しい状況に置かれながらも、野球をやれる環境を作ってくれた家族への感謝の気持ちが強く、苦しいマウンドでもそうした気持ちに支えられていたのではないでしょうか。

私も震災後、数ヶ月経ってから出かけた東北へのボランティアの途中で、この松島の海岸線を通りかかったのですが、その被害状況はとても軽いものではありませんでした。それだけに私たちの想像以上に、自分だけ野球をやっていていいのだろうかという気持ちが強かったものと思われます。

この地と同じように傷めつけられた東北の各地の中に、いわき市の海岸線があります。それはかつて「いわき七浜」と呼ばれ愛された景観地ですが、今は除染土を詰めた袋状の黒いバッグや、家々の基礎だけが残る殺伐とした、見るも無残に破壊された光景になっています。

寄せられた投稿に、そんな殺伐とした風景のあちこちにパンジーなどの花が咲いていると載っていました。がれきに花を咲かせる運動を進めているボランティア団体によるものです。そこには「この花を皆で育てましょう。心あらば水をあげてください」というメッセージが添えられているそうです。

そしてその投稿には次のような記述が加えられていました。復興の進まぬ、荒涼としたこの地を見た目に、なんとも温かいものがあふれてきた。いつの日か、この地が昔の姿を取り戻すのを暗示するような、ささやかな、しかし地道で苦労の多いこの運動が、この地で暮らしてきた人々に与える希望は、決して小さくはない

このように私たちには計り知れない苦労がまだまだ続いている被災各地ですが、絶対にその支援の芽を摘んではいけません。そしていち早く元通りの姿に戻ることを祈りながら、風化することのない、このような温かい支援活動や、めげないで精進を積む若者に精一杯応援したいものです。

2013.04.01

やはり大物 No.2370

先々週は暖かい日が続いたため桜の開花を一気に縮めましたが、満開になった途端、先週などはちょっと肌寒い日が何日か続きました。これが花冷えと言うのでしょうが、例年ではこの天気や気温が普通なのかもしれません。

でもその桜も満開の艶やかさがすっかり消えてしまい、緑の葉っぱが目立つようになってしまいました。やはり4月までは持たなかったようです。さて今日からは新年度の4月です。初々しい新入生や新しい社会人にとっては希望のみなぎる時期でもあるわけです。

そんな中にあって、プロ野球でも注目のル-キ-が華々しいデビュ-を飾りました。ご存知、日本ハムにドラフト1位で入った大谷翔平選手です。開幕戦、8番ライトで先発メンバ-として起用された大谷選手、第1打席こそ見逃しの三振に倒れたものの、第2打席では見事なライト線の2塁打を放ちました。

また続く第3打席もランナ-を2塁において、打点1となるライト前タイムリ-を放ったのです。プロ野球に入った新人にとって、最初のヒットを打つということは私たちの想像以上に難しいと言われています。まして高卒ホヤホヤの新人選手です。

それがいとも簡単に相手のエ-ス級の球を打ち崩すのですから、やはりこの選手、大物と言ってよいのではないでしょうか。それにしても栗山監督、よくスタメンで使いましたね。これからのプロ野球の発展のことを考えたら、こうした多少のリスクがあっても、将来性を考えた大きな抜擢は必要ではないでしょうか。

それからこの大谷選手の二刀流について、いろいろな意見が飛び交っていますが、私は本人の持っている可能性を追求する意味で大賛成です。もちろん投手と打者の掛け持ちは、想像以上に大変だと思われます。

現に対西武戦、第3戦の野手としてのスタメンを外れたのは、投手としての準備を図っておかなければいけない事情があったように聞いています。打者はすぐ準備ができますが、投手として起用するのには事前にピッチング練習等、準備に時間が掛かるからです。

でも私たち観てる人間にとっては、今までにない大きな魅力です。何といっても160km近い球を投げるし、打者としても天性の柔らかいバッティングを兼ね備えているからです。とにかく大谷選手、大変ですが日本のプロ野球を大きく変える意味でも、やれるところまで、この二刀流でやってもらいたいものです。