会長の”三行日記”

2014.01.23

個人情報保護法 No.2516

 今年の個人目標の1つに「感情的にならない」ということを挙げています。しかし残念ながら昨日はこれを全く無視するほどの怒りに駆られました。例の個人情報保護法というやつです。

弊社は本社の他に秦野に営業所を持っています。長年、顧客であるJT様関係でお世話になった方がリタイヤした後、所長として営業所をお願いしてあるのですが、ここに備えてある電話についてのやりとりがその発端となったのです。

電話の機能の中にボイスワ-プというものが備えられています。でもうちの営業所ではあまりその役目を果たすことがないので、その機能を解約しようとNTTに申し入れたのです。長年、気付かずに払い続けていたわけですが、月500円といえども累積すれば馬鹿になりません。

こうして一昨日、総務的なことを担当している家内が電話したところ、さんざん待たされ、挙げ句に担当部署が違うと言っていくつかの連絡先に掛け直したところ、契約者の名前が違うからということで受け入れてもらえなかったのです。

契約者の名前が違うといっても、株式会社 アイソ-か代表者である私自身の名前、また秦野営業所の所長しか考えられません。しかしながらそのどれも違うと言われたのです。そしてそれが誰か聞き出そうとしても例の個人情報保護法とかいうやつで、教えてくれないというのです。

ですから困り果てて私に相談があったものですから、昨日、今度は私自身がNTTに申し入れをしたのです。状況を丁寧に説明した後、ボイスワ-プの解約をお願いしました。何しろ毎月の請求書が届くのは本社である株式会社 アイソ-ですし、金額も会社の当座から自動引き落としになっているのです。

この支払っている当人である、会社の代表者からの申し入れですから何とかなるだろうと思っていました。でも最初の応対ではなかなかすんなりといかないのです。でも意識的ながら至って丁寧に状況説明した結果、何とか上司に相談してくれるということになりましたが、肝心な名義が誰なのかは教えてくれません。

こうして数時間経った後、先方より電話があり、何とかボイスワ-プの解約は上司の許可がとれたとの連絡が入りました。でも電話の最中、もしこの電話を解約しようというときはどうなるのだろうという、別の考えが頭をよぎった関係で、相手方に問い質してみました。

そうしたところ、やはり名義が違っているからその手続きが難しいとのニュアンスが返ってきました。そして一旦、受話器を置いて所長に再度、その名義に思い当たることがないかとか、弊社の社名変更前の名前を思い出しながら再度、電話を掛け直したのです。

それでも電話して相手に問い掛けると違うとのことです。まるでクイズの名前当てをやっているようでしたが、もし電話の解約をしようとなった場合、それでは本当に困ると訴えました。でも相手からの返事はボイスワ-プの件は承りましたが、それ以外の件は別の問題ですという答えの一辺倒です。

そのうちこちらも少し感情的になっていたためか、相手からこんな言葉が返ってきたのです。「名義を忘れたあなたのほうが悪いのです」。これで完全にキレてしまったのです。そもそも平成10年ぐらいの営業所開設ですから、今から15~6年前のことです。

前記のように思い当たるところは全部出し尽くしてしまったし、そんなに以前のことは思い出しようがありません。従って確かに忘れたこちらの方が悪いかもしれませんが、仮にもお客である相手に対してその言葉はないだろうという思いからです。

ですからそれなら今後は名義のところに送ってもらって、これから会社は一切支払いしないという、言いたくもない言葉も出てくるというものです。個人情報保護法というものも受け取り方によってはこんな事態も招くのです。くれぐれもご注意下さい。

2014.01.22

富山第一 No.2515

 高校サッカ-NO.1を決める選手権大会で富山第一が初めての王座に輝きました。北陸同士となったこの決勝には5万人近い観客が詰め掛け、高校生の試合といえども我が国でのサッカ-人気の高さが窺えます。

その試合、私は後で眺めたのですが、0-2から逆転したのには驚きました。どちらかと言えばこれまで相手チ-ムを無失点で抑えていた星陵高に分があったのですが、そんな戦前の予想など覆し、後半のロスタイムに相手のファールがありPKで追いついたのです。

そのファ-ルをしてしまったのが星陵のDF森下選手、そして足を掛けられファールを奪ったのが富山第一のDF竹沢選手です。何と因縁めいているのがこの二人、中学時代は白山市のサッカ-クラブのチ-ムメ-トで今も携帯で連絡を取り合う親しき仲間だったのです。

試合後、お互いの健闘をたたえ声を掛け合ったとのことですが、敗れた森下選手の方には悔いは残るものの、涙はなかったそうです。それにしても優勝した富山第一というチ-ムには、高校生らしきものを少し感じ、何となく爽やかな気持ちになったものです。

というのはこのチ-ムの選手は全て自宅から通っている、いわば地元の選手なのです。野球でもそうですが、近年、大阪などの人間が東北や沖縄の学校に留学し、こうした全国大会に出てくるのも珍しくありません。

それだけに選手寮もなく、自宅から通える生徒しか受け入れないこだわりも、なかなか好感を持てるものです。それとこの地方はやはり雪が多く、冬の期間3ヶ月近く外のボ-ルを使った練習が行えず、早朝の1時間のみ体育館で行うとのことです。

そうした大変なハンディを背負っているわけですが、逆に短時間や狭さゆえ、基本技術や1対1のマンツ-マン練習が優先されるので、ボ-ルの争奪力やゴ-ルに向かう推進力というサッカ-の原点が磨かれたとも言っています。

それは今ほとんどのチ-ムが取り入れている、連動した攻撃やブロック守備といった戦術練習ばかりが練習ではないといった、教訓かもしれません。また週末に遠征する練習試合がその分、貴重な実践練習の場ともなり、ただでさえ楽しい試合への集中力が高まるわけです。

ですから雪というハンディを逆に強みにしているわけです。このように環境や置かれている実情を巧く工夫して自分たちなりの採る道を探っているわけです。そして優勝後、選手の取材に対しての姿勢も丁寧な言葉で話す、好感の持てるものだったと聞きます。まさに高校生らしい原点で、そういったチ-ムが優勝したことに、とても価値があることと思っています。

2014.01.21

増え続ける認知症 No.2514

 今から30年後、認知症が10人に1人という時代が来るかもしれないというコラムを読みました。その頃の日本は総人口が1億1000万人を割り込むと推定されていることから、今のペ-スで認知症が増え続ければ1000万人に達する恐れがあるからです。

レビ-小体型という認知症を発見したのは、横浜市立大学名誉教授の精神科医・小阪憲司さんという方です。認知症は脳の神経細胞がこわれることで起こる病気なのですが、レビ-小体型はその2割を占め、アルツハイマ-型に次いで多いとのことです。

その症状は進行性の認知機能低下が見られ、初期の段階ではアルツハイマ-型との識別が難しく、間違って診断されることが多いとのことですが、特徴的な症状としては、注意や覚醒レベルの顕著な変動、具体的で詳細な内容のリアルな幻視(幻覚)、パーキンソニズム(手足の安静時の震え、歩行障害、筋固縮など)が見られると言います。

でもこれらが全て出現するわけではないのですが、幻視などは非常にリアルで、患者本人は具体的にそこに~がいるなどと訴え、視覚的にも物事を捉えることが難しくなり、アルツハイマ-とは違って図形描写が早期に障害となることが多いと言われています。

またパ-キンソニズムと呼ばれる、パ-キンソン病同様の運動障害を認めることが多く、進行に伴い最終的には寝たきりになるとのことです。ですからこうした運動障害を伴うことから、考えようによってはアルツハイマ-より症状は大変かもしれません。

一方、一番多く見られるアルツハイマ-型は、20年前に比べ高齢者における割合が3倍も高いと言われる認知症の中で、その増え方が際立っているとのことで、このまま進めば冒頭に挙げたとおり、10人に1人という時代が来るかもしれないと言われています。

その原因と考えられるのが糖尿病の増加だといいます。糖尿病の人は健康な人に比べ、アルツハイマ-型になる危険性が2倍くらい高まるとのことが調査により判明されています。ですから糖尿病の治療同様、食事や運動で予防できる可能性もあるわけです。

こうした認知症を一躍クロ-ズアップさせたのが、有吉佐和子さんの小説「恍惚の人」だと言われています。それから家の中の問題が社会問題となり、いろいろな介護施設が増えていきました。そして急増する患者に追いつけず社会保障費抑制の流れから、今また施設から在宅へといった家族ということが強調されています。

小説の中には「老人を抱えたら誰かが犠牲になることは、どうも仕方がないですね」というくだりがあります。でも前出の小阪さんは「認知症の問題は誰かの犠牲の上で解決するものではない。在宅もこれほどお金がかかるものはなく、社会でどう支えていくか、日本が世界をリ-ドしなければいけないのです」と答えています。

とにかく10人に1人が認知症といったら、国家は成り立たず国家的危機が迫っているとも言えるものです。昨年12月1日現在で、高齢者の割合は25.2%と4人に1人を突破しました。それだけに放ってはおけない真剣に考えなければいけない問題でもあるわけです。