会長の”三行日記”
2014.09.05
お客様からの嬉しい一言 No.2623
先日お客様から連絡があり、次の仕事の打診をいただき訪問してまいりました。生憎、9月中は弊社も手一杯で全然余裕がないため、残念ながらその旨事情を話してご理解をいただきました。
その打合せ時、担当の部長さんのみならず、社長まで同席していただき、いろいろとお話をさせてもらいました。このお客様からは昨年末から今年の5月ぐらいにかけて、かなりまとまった盤の製作を頂いていたのです。
お陰で弊社の製作部門も工程的にずいぶんと助かったわけですが、打合せ時、納めた製作盤についてずいぶんと過分な評価をいただいたのです。
「アイソ-さんの盤は本当に綺麗で助かっています」と。そして客先が言われるのに、「それゆえ今後は別のエリアの分もお手伝いいただけないか」とのことです。
とても有難い嬉しい一言です。今は現役から離れている私どもの会長は常々「盤は見た目も美しくなければならない」といって、製作時かなりこだわっていて、社員にも時には厳しく指導していました。
国家資格の「1級配電盤組立て工技能士」の免許を持つ会長は、元々職人気質のところがあり、「ただ線が繋がっていればよいというものではない。綺麗に配線しても、またそうでなくても時間的にはそう変わるものではない」というのが持論でした。
こうした教えは会長が現場を離れた今でも、立派に社員に引き継がれています。時には製作途中で仕様変更があり、大幅に配線をやり直さなければいけない場合もあります。そんな時、ただ繋がっていればよいというやり方では、自分たちがやりにくくなり、自分で自分の首を絞めかねることにもなるわけです。
このようなことを考えると、やはり先人の教えや考え方に改めて尊い気持ちを持つものです。またその教えの通り、立派に引き継いでくれている社員の皆さんにも、感謝の気持ちが湧き起こります。
近年、同業者の中でも価格や効率だけを重視して作られた、私たちから見てもこれで売り物かなと思わせられる製品は少なくありません。それだけにこうしたお客様に評価を頂いたことは、1つの他社との差別化に繋がるのではないでしょうか。
またそういった何か違った要素を持たないと、なかなかこれからの時代、お客様に選ばれるということがなくなっていくのではないでしょうか。改めて礎を築いてくれた会長と、それを引き継いでくれている社員に感謝しています。
そんなわけで9月中は製作の手が足りず、いわゆる猫の手も借りたいという状況なので、私も来週から現場のお手伝いをしようと思っています。従ってカキコミを休む日も多くなることと思われますので、どうぞご容赦下さい。
2014.09.04
黒田官兵衛 No.2622
第2次安倍改造内閣が発足しました。伝えられるように、来年秋の総裁選を睨んでの、安倍長期政権を目指した布陣ではないかと思われます。ライバルの石破さんも閣内に取り込み、前総裁の谷垣さんを幹事長に起用しました。また女性5人も入閣し、万人受けするような狙いです。この先どうなるのか、お手並み拝見といきたいところです。
さて、大河ドラマ「黒田官兵衛」を近年になく、観続けています。何となく引き込まれるのは主人公が全くのトップではなく、脇役的存在も示しているからでしょうか。歴史にはあまり詳しくない私ですから、この先、どのように展開されるのか判りませんが、きっと最後まで観続けることになると思います。
この豊臣秀吉の軍師として知られている黒田官兵衛ですが、先日少し触れたようにたいへんな倹約家でもあり、その節約術は学ぶところが少なくないようです。ちょっとその倹約家ぶりを紹介させていただきます。
官兵衛の祖父は金策のため、家伝の目薬を作って売っていました。これで儲けた金を地元の農民に貸し、返せない農民をみな家来にしたのです。このように黒田家の家系は商売人。秀吉に仕えるようになったのちも商人としての経済観念が官兵衛にはあった。それが金はムダに使わず、いざというときのために取っておくという哲学です
官兵衛はある日、貧しい家臣が大きな鯛を白木の立派な箱に入れて献上しにきたところ、「鯛はうれしくいただくが、白木の箱は誰かに売って、それで武具を整えよ」と命じた。またある家来が菜っ葉を献上した際は、周囲が「なんと無礼な」と怒るのを尻目に「よい、金は武具を買うのに使え」と諭したという。
そしてこのようにも言われています。「官兵衛は倹約家であったけれどケチではない。その精神をいまに生かしてもらえば、賢い節約ができるはず」。その官兵衛の“倹約哲学”を以下の6つのエピソードから学べます。
【1 リサイクルの達人となれ!】「官兵衛は自分の物をあまり長く使わずに、すぐに家臣に払い下げていた。当時の武将は家臣に報奨のひとつとして、自分の武具などを譲ったものだが、官兵衛の場合はそれがひいきにならぬよう家臣から金を取ったとも言われる」
【2 短・中・長期で貯蓄目標を!】「軍師として城攻めを任されていた官兵衛は、次の戦いの局面(短期)、兵糧攻めなど年月をかける戦いの局面(中期)、最終目標である天下取り(長期)と、常に時間軸を念頭に置いて戦の備えをしていた」
【3 実益を兼ねた趣味を持て!】「秀吉に仕えた官兵衛は、千利休に茶を学び囲碁をたしなんだ。初めは『茶の湯は武士がやるものではない』と金のかかる趣味を毛嫌いしていたが、利休をはじめ茶の席には“最新の情報”があると、その実益に気付いたのだ」
【4 食料確保がすべての基本!】「兵糧攻めの名人だった官兵衛だからこそ、自分が城を築く際は『もし兵糧攻めにあったら』ということを想定しながら設計した。たとえば、大坂城の堀の内側にはたくさんの菜園を設けて、兵糧攻めに備えたという」
【5 住まいはエコ志向で!】「官兵衛が大坂城を建てた場所は信長が攻め落とした摂津・石山本願寺跡。城は本願寺の石を再利用して建てられた。また福岡城は天守閣を造らず櫓で代用。庭も当時の大名としては質素で、見栄を張るようなことはなかった」
【6 葬式は簡素でいい!】「1604年、自分の死期を悟った官兵衛は、家臣の栗山善助を呼んで『葬式に金をかけるな、仏事に専念してしまわず、国を治め、民を安んぜよ』と命じる。最後まで倹約家であることを貫いた官兵衛らしい遺言だった」
要はつまらぬ見栄などに振り回されず、長期的展望に立ち、必要な情報は積極的に入手して無駄を省けよということだと思います。私たち会社経営にも十分繋がるところで、やはり先見性に優れた人だったのでしょうね。
2014.09.03
山岳事故 No.2621
世の健康ブ-ムの後押しもあって、中高年の登山は人気を博しています。しかしながら登山者の増加に伴ない、山岳事故の件数は年々増加していて、調べによると山岳遭難者は、60歳以上が全体の49.8%と全体の半数を占め、40歳以上に広げると74.5%にまでなると言います。
ですから私たち中高年がその3/4を占めているわけで、山登りに十分すぎる準備と注意が必要となるわけです。山岳医療に詳しい医師は次のように語っています。
「山では気象条件や環境条件が平地と異なり、不注意が思わぬけがや病気を引き起こす。特に心臓や脳血管の異常による病気は多く、登山でのさまざまな負荷により急に発症し、いったん起こると大きなトラブルになるのが特徴」
山岳地と平地の大きな違いは酸素濃度です。それは高度が上がるにつれて低下し、標高が2300mを超えると一部の人は高山病の発症にも繋がります。私も北岳に登った際、八本歯のコル直下からの登りがきつかった影響もあると思われますが、上にあがった時は体調が変でした。
これが高山病ではなかったかと思っています。また気温も標高100mあたり0.6度低くなり、天候の変化も激しくなります。それからこうした環境変化とは別に、山登りではその大変さで体は大きなストレスを受けると言います。
山の過酷な条件でも、人間の体は結構適応できるものですが、どうしても年齢を重ねてくると運動能力や環境適応能力は弱まってきます。それゆえ普段から高血圧や糖尿病、脂質異常の生活習慣病を持つ人は、登山が持続的な体へのストレスであることから、心臓や脳血管の異常などを引き起こす場合も少なくないと言われているのです。
つまり、日頃からの健康管理と適度な運動が求められているわけです。ですから登山前日や当日の体調変化にも気を配り、少しでも異常があれば中止や変更する勇気も持たなければいけないとのことです。
そして登山中は水分補給が何よりも大切だと言われています。何時間も歩くと呼気から水分が抜け、発汗の水分蒸発と合わせて脱水状態になりやすいからです。この十分な水分補給をすることにより、様々な体調不良を防止し病気も防いでくれると言われているのです。
この水分補給は夢中で登っていると案外、おろそかになりやすいものです。私もどちらかと言うと高山病にかかりやすいタイプですが、水分補給をこまめに摂っていればもう少し防げるかもしれません。
こんなわけで魅力的な山登り、今は介護等のいろいろな事情があり、少し自重しなければいけない身ですが、また周囲の環境が許されれば上記のことなど頭に入れ、また挑戦してみたいと思っています。