会長の”三行日記”

2016.11.14

高齢者の運転事故 No.2920

 お陰様で浦和での工事も無事完了いたしました。事前でのこちらで準備していった銅帯の仕様などが全く問題なかったこともありますが、元請さんに当たる電気工事のお客様が一生懸命サポ-トしてくれたお陰で、仕事も捗りとても有難く感謝しております。

さて福岡では街のど真ん中の道路が大きく陥没したりする、全く予想外の事故が起きています。地下鉄の延伸工事に少し問題があったようですが、それにしても道路を埋め戻す復旧工事の早さには驚くべきものがあります。溜まった水を抜かないでセメント混じりの土砂を入れる技術にしても日本技術の素晴らしさを感じているものです。

一方、話は変わりますが全国で高齢者による運転事故が多発しています。先月では横浜で87歳の運転する軽トラックが、小学生の通学の列に突っ込み、小学1年生の男子児童が亡くなるという悲しい事故が起きてしまいました。

また今月に入ってからも、栃木県下野市で84歳男性の乗用車が病院の玄関付近の通路に乗り上げ、1人が亡くなり3人が重軽傷を負うという事故が起きたのに引き続き、つい先日もやはり立川市の国立病院内で、83歳の女性が運転する乗用車に敷地内歩道を歩いていた30代の男女の方がはねられ死亡するという事故も起きてしまいました。

このように頻繁に起こっている高齢者の運転ミスによる死亡事故なのですが、尊い命が幾つも失われているだけに対策をしっかりと考えなければなりません。横浜の事故例など、前日の朝からずっと運転し続けていたと伝えられていることもあり、認知症などの疑いも出ています。

また高速道なども逆走して事故を起こすケ-スも少なくありません。以前には見られなかった本線上の進行方向を表わす矢印なども、その対策の1つなのでしょう。

こうした認知症の高齢者対策としては、来年3月に施工される道路交通法改正では75歳以上の人が免許書更新の際、認知機能検査で記憶力と判断力が低いと判断されれば医師の診断を受けなければならなくなるとのことです。

ただ難しい問題もいくつかあり、都市部では公共交通機関が発達しているから車を使用しなくてもよいかもしれませんが、地方では車に代わる交通機関のバスなどが1時間に数本しかなく、どうしても移動に掛かることになります。

また認知症を診断する医師の数も限られていて、現在でも手一杯のところが多いと言います。また高齢者と顔馴染みの医院ではなかなか認知症だと告げることも難しく、すぐそういった診断を下しては経営にも影響すると言われます。

そうなると免許書の自主返納に頼るしかなくなりますが、これからは益々高齢者時代が加速されることから、何らかの対策が早急に迫られています。またそうでなくては尊い命を失った家族の怒りの行き場がありません。私も高齢者の仲間入りをした一人としてくれぐれも気をつけなければいけません。

2016.11.10

トランプ大統領 No.2919

 アメリカ大統領選挙は大方の予想を覆し、トランプ氏が選ばれました。意外な結末だったのですが、アメリカ国民に今の政治への不満が溢れていたとも言える結果です。こう聞くと、どこかの市長選結果と相通じるように思えるのですが、いったいこれから日本とアメリカの関係はどうなるのでしょうか。

こうした有権者の反乱とも言える動きの主役になったのは、政治に置き去りにされ、中流層から落ちこぼれる不安を抱えた白人たちだったとも言われています。そうすると、伝えられているトランプ氏の過激な発言はこうした人たちに向けた作為的なことだったかもしれません。

当選後、トランプ氏は分断で広がったアメリカ全土の傷を修復し、今こそ国民が1つになるときだと述べていて、今までの発言を封じ込めていますが、分断を煽ったのがトランプ氏自身だっただけにこの先、予断を許さないものと思われます。

一部ペンシルベニア州など、相次ぐヒスパニック系移民の影響で街から工場が消えた代わりに、人口の6割をヒスパニック系が占めるようになったとのことで、ナイフを使った事件が起き、治安が悪くなったそうです。

このようなトランプ氏を歓迎する地域の声がある一方で、アメリカ初めての女性大統領誕生を目指していたクリントン陣営は、戦前かなりの有利が伝えられていただけに、私たちの想像以上にその衝撃は大きかったのではないかと思われます。

何しろ対するトランプ氏の共和党陣営は分裂状態で、党主流派からの彼への応援演説すらなかったという状況だったからです。またある長官らが彼を指して「史上最も無謀な大統領になる」と警鐘を鳴らしたほどです。

そうした政権中枢での党派をこえた政治家たちが一斉に反トランプを打ち出していた状況だっただけに、まさに常識を覆した今回の選挙結果とも言えるものなのです。でも大きな変化を望むアメリカ国民の声がそれに打ち勝ったとも言えるのではないでしょうか。

トランプ大統領の就任で、まずTPPは取りやめるとの声が挙がっています。日本では慌てて国会決議を諮ろうとしていますが、徒労に終わらなければよいのですが...また日本に何か起きた時はアメリカが助けるが、アメリカに何かあっても日本は動かない。こんな不公平はないと、もっと負担を課すべきだという防衛論についても、かなりの要求が出てきそうです。

いち早く安倍首相が17日に、このトランプ氏との会談を取りつけましたが、さてどうなることでしょうか。いずれにしても外交、経済の上で今までにない問題に日本は直面しそうです。しばらくはトランプ氏の発言、去就に目が離せないものです。

もっとも専守防衛論などを唱え、一生懸命憲法を変えようとしている安倍首相と、自分の国は自分で守りべきと唱えているトランプ氏とは案外気が合うかもしれません。でもそうなったら国民は今までの平和ボケではいられなくなり、この先大変なことが待ち構えているように思えます。

明日は12日のキュ-ビクル工事で浦和に移動します。この準備等で手が離せれない為、カキコミは休ませていただきます。

2016.11.09

大統領選挙の仕組み No.2918

 いよいよ明日の開票が迫っているアメリカ大統領選挙ですが、少し分かりにくいその選挙の仕組みについて調べてみました。日本みたいに各市町村から選挙人投票用紙が配られるのではなく、アメリカではまず一般市民がその土地で有権者登録を行なわなければなりません。

つまり有権者登録を行なわなければ一般投票の選挙ができないというわけです。このへんがいろいろな民族の集まりであるアメリカらしいところでもあるのではないでしょうか。

大統領選挙はまず予備選挙や党員集会を経て、2大政党の全国党大会でそれぞれの候補者を選びます。これが今年では民主党・クリントン、共和党・トランプの両候補に当たるわけで、この二人が大統領候補として7~11月の期間、本選挙に挑むわけです。

この本選挙も予備選挙同様、間接選挙で一般有権者は大統領の候補者名で投票しますが、形式上は「選挙人」を選ぶことになります。選挙人とは最終的に選出する選挙人集会に参加する人のことで、各州の人口に応じて人数が決まっていて、全米で州からの535人と首都ワシントンDCの3人を併せた538人が相当します。

選挙人はあらかじめ、自分が指名する予定の候補を誓約しており、各州の大統領選挙の結果、最も多く得票した候補者が決まると、その候補者を指名予定の選挙人が選出されることになります。

そしてメ-ン州とネブラスカ州を除く全ての州で、1票でも多く得票した候補者がその州の全ての選挙人の枠を総取りできる「勝者総取り方式」という仕組みになっているのです。

こうして538人のうち270人以上の選挙人を獲得すれば大統領になれるわけです。ただ選挙人は約束通りの候補に投票する義務はなく、過去にも約束とは違う候補者に投票したケースもあったと言いますが、それによって選挙結果に影響が出たことはまだないそうです。

こうした選挙の仕組みから一般投票の票数の大小と、選挙結果が逆になるケ-スもあるわけで、2000年の大統領選ではブッシュ・テキサス州知事とゴア副大統領が競い、ブッシュ氏が271人選挙人を獲得しましたが、一般票ではゴア氏の方が約54万票上回っていたということもありました。

また一斉投票ではなく州ごとにこのように民意を諮るのは、アメリカの州が日本の都道府県とは全く違っていて、合衆国と呼ばれるように基本的に州が基本単位の国だからと言われています。

いずれにしても明日の午後には両候補の決着がつくことになります。どちらも日本にとっては最適候補とは言えませんが、どちらかと言えば過激な発言を繰り返すトランプではなく、クリントンの方が良いのではないでしょうか。