会長の”三行日記”

2017.02.01

歩くこと No.2928

 アメリカのトランプ大統領の言動が世界を震撼させています。大統領令なるものを連発し、自分の意に添えぬものは容赦なく切り捨てています。また我が国にも先のトヨタへの国外工場建設云々はじめ、昨日には為替を操作しているなどと、言いがかりのようなものまでつけてきています。困ったものです。

さて新刊紹介のコラムで目にとまったのですが、「歩き方できまる長生き父さん、早死に父さん」という本のことが書かれていました。作者は宇多川久美子さんという方ですが、現代人は歩かないことで病気をつくり出していると指摘しています。

歩くことの大切さに触れているわけですが、ちょっとその内容を紹介させていただきます。作者はある時からウォ-キング教室に通い始めました。その時から自分自身に奇跡とも言える変化が起きます。

それは小さなころからあった肩こりや頭痛がひどいため、多くの薬を飲み続けていたのですが、3か月ぐらい経ってから薬を飲むことすら忘れてしまうほど、体の不調が治まっていることに気づきました。

そして30年以上飲み続けていた薬を簡単に手放すことができたことから、「正しい歩き方習得すること」と「薬を手放して健康を取り戻すこと」を世に広める活動を開始することになるのです。著者は本の題名にあるとおり、長生きできるか、それとも早死に父さんになるかどうかは、歩いているかいないかの差によって決まると指摘しているのです。

また生活習慣病や心の病は全て歩かなくなったことから始まっていると言われています。そもそも生活習慣病といわれる肥満、高血圧症、高脂血症、糖尿病の4つは、いずれも食生活と運動不足が原因で起こる病気です。

薬を飲んで一時的に収めることができても完治させることができないため、根本的に生活習慣を見直し、食事療法や運動療法などでようやく治すことができると言われているのです。

そして注目したのは人間の身体の筋肉は約7割が足の筋肉だということです。ですから歩くだけで大きなエネルギ-が消費され、溜まっている脂肪も分解されます。また「第二の心臓」とも言われる、ふくらはぎを動かすことで血流を上げることができると言われているのです。

歩くにつけても歩く量や時間が問題ではなく、歩き方の質が大切で正しい歩き方をしなさいと指摘しています。このように聞くと正しい歩き方かどうかは定かではありませんが、毎朝30分ぐらい欠かさず愛犬と歩いている私も満更ではないものです。

そう言われてみれば、若いときよくあった頭痛もほとんど出ることもなく、薬の世話になることもありません。やはりそれなりの効果が出ているのでしょう。とにかく健康で毎日いられることは何よりも有難いことです。

2017.01.31

伊賀白鳳高校その2 No.2927

 昨日の続きです。このように練習をやらされているのではなく、選手自身が考えてメニュ-を自分なりの練習に採り入れているのです。やらされている練習では強くならないと言われていて、それは本番のレ-スの中では常に自分で考えなければいけないからです。

また自分でやっていれば疲れはあまりしませんが、強制されていると疲れると言います。これはやらされている学習にも同様なことが言えるのではないでしょうか。やらされていて結果が思わしくないと、監督やコ-チのせいにしてしまいがちです。

でも自分で立てたものであれば自己責任感も生まれるし、強さの秘密は自分で考えることにありそうです。この自分で考える力ともう1つ、この学校の強さは規則正しい生活ということを採り上げていました。

ここである選手の一日の生活を追っていました。まず8時過ぎに登校すると部員はすぐうがいをしています。健康管理面にも配慮しながら、その後トレ-ニング室でそれぞれ読書をしています。集中して自分の読みたい本に向かっているのです。

そして練習終了して家に戻ってからは、帰宅してすぐ疲れた足をアイシングしながら、予め教えた帰宅時間に合わせて用意された夕食に向かいます。夕食後、何と自宅のトイレ掃除をしているのです。トイレ掃除をすると体が故障しにくいと言い伝えられていることもあり、日課に採り入れているみたいです。

終了後、30分間今度はマッサ-ジと筋トレを済ませ、その日のメモを陸上ノ-トに記し、21:30入浴、22:00就寝のル-ティンで一日を終わらせます。こうした日常生活を重視した規則正しい生活が、自分自身をコントロ-ルできる力に繋がるわけです。

またそれが抗酸化力といって、体の疲労を防ぐ力が増すことが基準値より高い調査結果に表れているみたいです。ですから疲労回復は最大の力を発揮することになるわけです。

このことは今盛んに言われている過労死や長時間労働、そしてブラック部活という問題にも繋げて考えることができるのではないでしょうか。

またこの伊賀白鳳高校のOBは正月行われている箱根駅伝でも、2016年2位チ-ムに9名、2017年4位チ-ムに6名在籍しているとも伝えられています。つまり息の長い選手として活躍しているのです。

このように言われてくると、昔の根性論からそろそろ抜け出し、先を見据えた練習というものを考えなければなりません。こうした陸上に限らず、ただでさえ練習時間の短い我が母校などの高校野球においても、十分当てはまることがいっぱいあるのではないでしょうか。やはりやらされている練習では成果は上がらないものです。

2017.01.30

伊賀白鳳高校 No.2926

 先々週と昨日までの土日、2週間に亘って出張工事が続きました。休みもなく寒い中、朝早くから夜遅くまで頑張ってくれている社員の皆さんには本当に感謝しています。出張先が研究機関のため入門が厳しいのは仕方ありませんが、寒い中、入門手続きに1時間ぐらい要することがあり、もう少し改善して欲しいものです。

さて昨年行われた全国高校駅伝ですが、この大会で5位入賞した三重・伊賀白鳳高校のことをテレビで採り上げていました。NHKのナビゲ-ションという番組で短い練習で勝つというテ-マでしたが、この高校が極端に短い練習で成果をあげていたからです。

独特な練習ということで日本一短い練習と言って紹介していました。この駅伝の強豪と言われる高校では一日4時間を超える練習をしているところもあり、伊賀白鳳高校の練習は画期的とまでゲストの瀬古さんが言われていました。

毎日17時30分までの練習時間は1時間45分、53名の部員がいますが他の県からや外国人留学生は一人もいません。瀬古さんがこの学校を訪れると、陸上のグランドには石ころ1つなく、雑草も全く生えていません。

17時30分までと早いのは県内でも遠くから通っている部員も多く、電車が1時間に2本しかなく、その電車を逃すと自宅に着くのが9時過ぎになってしまうからです。ある日の練習メニュ-を覗くと、15分ぐらいの準備運動が終わるとまず第1メニュ-として10000m走。

そして終わると第2メニュ-として1200mのジョギング、そしてすかさず第3メニュ-の1200mが3本行われます。しかも最初から休みなしでずっと連続して行われているわけで、他校が採り入れている全力走は行なっていません。

つまり休まず効率的な練習を行なっているのです。能力によってAグル-プとBグル-プに分かれていますが、1年生ながら伸び盛りで力をつけてきたある選手は、Aグル-プながらこの日はBグル-プに混じって練習をしています。

その理由を「限界のペ-スで走るとフォ-ムが崩れてしまうから」と言っています。このように選手一人ひとりが考えながら練習を行なっているのです。それは5年前から指導をしている先生でもある監督の方針です。

何よりも量より質ということで、監督が練りに練った1週間のメニュ-を選手に向けて貼り出します。それを選手自身がそれぞれ考えて練習に採り入れているのです。監督はそれをメニュ-は答えではなく食材だと言います。つまり食材でどういう料理を作るかは選手が考えるもので、試合を想定して練習を行なっているのです。

長くなりますので続きはまた明日紹介させていただきます。