会長の”三行日記”

2016.11.10

トランプ大統領 No.2919

 アメリカ大統領選挙は大方の予想を覆し、トランプ氏が選ばれました。意外な結末だったのですが、アメリカ国民に今の政治への不満が溢れていたとも言える結果です。こう聞くと、どこかの市長選結果と相通じるように思えるのですが、いったいこれから日本とアメリカの関係はどうなるのでしょうか。

こうした有権者の反乱とも言える動きの主役になったのは、政治に置き去りにされ、中流層から落ちこぼれる不安を抱えた白人たちだったとも言われています。そうすると、伝えられているトランプ氏の過激な発言はこうした人たちに向けた作為的なことだったかもしれません。

当選後、トランプ氏は分断で広がったアメリカ全土の傷を修復し、今こそ国民が1つになるときだと述べていて、今までの発言を封じ込めていますが、分断を煽ったのがトランプ氏自身だっただけにこの先、予断を許さないものと思われます。

一部ペンシルベニア州など、相次ぐヒスパニック系移民の影響で街から工場が消えた代わりに、人口の6割をヒスパニック系が占めるようになったとのことで、ナイフを使った事件が起き、治安が悪くなったそうです。

このようなトランプ氏を歓迎する地域の声がある一方で、アメリカ初めての女性大統領誕生を目指していたクリントン陣営は、戦前かなりの有利が伝えられていただけに、私たちの想像以上にその衝撃は大きかったのではないかと思われます。

何しろ対するトランプ氏の共和党陣営は分裂状態で、党主流派からの彼への応援演説すらなかったという状況だったからです。またある長官らが彼を指して「史上最も無謀な大統領になる」と警鐘を鳴らしたほどです。

そうした政権中枢での党派をこえた政治家たちが一斉に反トランプを打ち出していた状況だっただけに、まさに常識を覆した今回の選挙結果とも言えるものなのです。でも大きな変化を望むアメリカ国民の声がそれに打ち勝ったとも言えるのではないでしょうか。

トランプ大統領の就任で、まずTPPは取りやめるとの声が挙がっています。日本では慌てて国会決議を諮ろうとしていますが、徒労に終わらなければよいのですが...また日本に何か起きた時はアメリカが助けるが、アメリカに何かあっても日本は動かない。こんな不公平はないと、もっと負担を課すべきだという防衛論についても、かなりの要求が出てきそうです。

いち早く安倍首相が17日に、このトランプ氏との会談を取りつけましたが、さてどうなることでしょうか。いずれにしても外交、経済の上で今までにない問題に日本は直面しそうです。しばらくはトランプ氏の発言、去就に目が離せないものです。

もっとも専守防衛論などを唱え、一生懸命憲法を変えようとしている安倍首相と、自分の国は自分で守りべきと唱えているトランプ氏とは案外気が合うかもしれません。でもそうなったら国民は今までの平和ボケではいられなくなり、この先大変なことが待ち構えているように思えます。

明日は12日のキュ-ビクル工事で浦和に移動します。この準備等で手が離せれない為、カキコミは休ませていただきます。