会長の”三行日記”

2016.06.24

リ-ダ-の資質 No.2857

 22日は地元金融機関の取引先経営者の集まりである同友会総会が開かれました。金融機関からは客人講師として、元静岡県副知事も務められた坂本由紀子さんが出席して頂きました。現在は非常勤ながらこの金融機関の理事として、男女雇用機会均等や障害者の自立活用に励まれている方です。

お話の中で感銘を受けたのが、就任時、理事長からこの2つの命題を依頼され取り組まれたのですが、特に女性の今までにない、いろいろなポストでの活用には最初大きな抵抗があったということです。

そんなことは研修も受けていないし聞いていないとか、そんなことをやるために入ったわけでないし、やれるかどうかも分からないといった声が噴出していたと言います。それが5~6年経った今では当たり前のように、女性の方がバイクに乗ってお客さんのところを回って歩く営業や、融資の相談にも乗り成績も上げているのです。

これなどはまさにリ-ダ-の強いイニシアティブがあったからこそと思われます。そして昨年まではこの金融機関の総代を仰せつかっていたことから、総代会の開催時、ポジティブアクション賞といって、各支店でのこうした女性を活用した取り組みの優れたところを表彰していたのも目にしています。

その坂本さんが高校時代3年間沼津に通っていたということもあり、私たちの住むこの沼津がもっと元気になって欲しいと強く言われていました。私の1級先輩に当たり、今の栗原市長とは同級生で東大卒の才女でもあります。

以前から生まれ育った、沼津よりずっと元気のある三島に住んでいるわけですが、お話を聞く限りでは沼津にも強い思い入れを感ずることができます。その坂本さんに比べ、現市長はどうでしょうか。

最近ちょっと小耳に挟んだのですが、ご自身のことを私は先頭立っていろいろな政策を進めていくタイプではなく、自分のブレ-ンの力をうまく活用していくタイプだと述べられたとのことです。これを聞いて、マグロ丼屋をやっていた当時の苦労をもう忘れてしまったのかと思ったほどです。

これでははっきり言って沼津のような小さな町にはそんなに優れたブレ-ンがいるわけでなく、大きく変わるようなことはありません。栗原さんのことを決して人間的に嫌いではないのですが、思い入れを聞く限りでは坂本さんに大きく負けています。

やはりご自身が先頭に立って大きく変えていくという、強い志がなければ旧態依然としてこの街は何も変わらないものと思われます。坂本さんが話されていた少子化による今後のことを考えれば、私たち企業同様、もっと危機感を持つべきではないでしょうか。