会長の”三行日記”
2016.02.29
山の日 No.2816
今年2016年から8月11日が山の日ということで祝日になります。このためお盆の休みと繋がり、以前より早めに夏季休暇をとる会社が少なくないことと思われます。その名前のとおり、この日から山に出掛ける人も多いのではないでしょうか。
さてこの山の日にちなんで、登山家の田部井淳子さんと、田部井さんをモデルにした小説を執筆中の作家・唯川恵さんの、山の魅力を語り合った対談記事を読みました。
田部井さんはご存知の通り、ちょうど40年前の1975年に女性として初めてエベレスト登頂に成功した方です。そして1992年にはやはり女性初の7大陸最高峰の登頂に成功しています。
そのくらい偉大な登山家として知られているわけですが、最近そのヒマラヤを訪れたそうです。40年前にお世話になった人たちにお礼を言うためということです。でも麓の村々は民家が増え、カラフルな建物も並んでいて結構、様変わりしているようです。
そして当時のシェルパのほとんどはすでに亡くなっていて、40年という歳月を実感したとのことですが、山そのものは全然変わっておらず、改めて大きな存在だと思ったそうです。
また昨年のネパ-ル大地震からまもなく1年が経とうとしていますが、現地の人たちが一番心配しているのが観光客が減ることです。観光に生計を頼るところが多いだけに、田部井さんの故郷の福島同様、美しい自然があるのにパタッと人が来なくなることを心配しているわけです。
福島でも現地に行って食べて、お土産を買うことが応援になると思っていることから、被災した福島の人たちとも毎月、ハイキングを続けているそうです。山では日頃の悩みを忘れ、前向きになれるからです。
この10年くらい山に登る女性が本当に増えていますが、登る環境も整ってきたし、山の魅力である素晴らしい風景を楽しめる人が多くなったからと言います。そして山は男も女も上司も関係ないわけで、登るのは競争ではなく、一歩一歩進むのはみんな同じですごく平等だと話しています。
でもそうした今の時代ではなく、男は仕事、女は家庭という、女性が置かれていた立場の大変な時代に、偉業を成し遂げた田部井さんの生きざまに凄まじいものがあるわけです。そんな観点で唯川さんは小説に書いてみたいと言われていました。
とにかく誰も成し遂げないことを先頭切ってやることの素晴らしさを感じます。山の日の意義は山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝するということらしいのですが、苦労して登るからこそ達成感が増すわけです。今年はまだ1回も登っていませんが、できれば何回も親しみ、山の持つ素晴らしさをまた味わってみたいと思っています。
明日は人間ドックに出掛けることもあり、帰社後、納品等の業務に追われるため、カキコミを休ませていただきます。