会長の”三行日記”

2015.12.02

流行語大賞 No.2789

 今年の流行語大賞は爆買いとトリプルスリ-に決まったそうです。毎年、その時代を反映している言葉が選ばれるわけですが、爆買いというのは中国人の恐るべきパワ-を見事に言い当てた言葉ですからうなづけるものですが、トリプルスリ-という方にはちょっと考えさせられます。

というのはトリプルスリ-というのはご存知の通り、ヤクルトの山田選手とソフトバンクの柳田選手が見事に達成した素晴らしい大記録です。これは何年に一度、いや何十年に一度しか達成することのできないものですが、その言葉そのものは決して流行語ではありません。

つまり流行語だと言ってしまえば大記録を達成した二人の選手に、何か俗っぽいようなものを感じ失礼にも当たるような気がするのです。確かによく耳にしたということには違いがありませんが、皆さんが流行語としてよく使っていたということではありません。

今までのこの流行語という認識では、新語とは言わなくても自分たちが言葉に出して、よく使っていたユニ-クな言葉という意味合いではなかったでしょうか。こうした流行語の選定委員がどういう人たちか判りませんが、ちょっとはき違えているようにも思えるものです。

脳科学者の茂木健一郎さんはそもそもこの流行語大賞については、選考するものだとは思えないと言っています。そのTwitterで、流行語大賞が「選考」されることへの違和感を示し、その理由として『流行』というものが、特定の選考委員会の見識ではなく、本来世間知に属するものだからであると述べています。

つまり流行しているかどうかは、多くの人がそれに関心を持ち、口に上らせているかという事実問題で、価値観が入ることではないと説明しています。また流行は選考するものではなく、測定、分析するものであるとも述べています。

ですから毎年、清水寺の管主がその年を漢字1文字で表わすような、その年の形容詞みたいなものではないということではないでしょうか。何か以前とは違って、だんだんこの流行語大賞というものが十分な吟味を加えていないようで安っぽくなっているような気がします。

まあそれだけテレビ番組などに見られるような、安易な今の世の中を表わしていると言えるかもしれません。余分なことですが爆買いしている中国人に、今にこの日本を乗っ取られるような危惧を感じているのは私だけでしょうか。

聞くところによるとリゾ-ト地はもちろんのこと、日本の山をあちこと買い占めていると聞きます。そしたら私たちが大切にしている日本のおいしい水はどうなるのでしょうか。大切な水の権利まで奪われてしまえばそれこそ死活問題です。