会長の”三行日記”

2015.12.01

糖尿病の意外な原因 No.2788

 休日の朝寝が糖尿病を招くという、ちょっと聞き捨てない話がネットに載っていました。私は休日だと言ってもソフトボ-ルの試合や犬の散歩などがあって、ゆっくり朝寝ているなんてことはほとんどありませんが、日頃追いまくられていて休みぐらいゆっくり寝ていたいという人には注意する必要があるかもしれません。

学術誌に発表された研究によると、「習慣的な睡眠」を変化させると、心血管疾患や糖尿病などの長期的な健康問題を喚起する恐れがあると伝えられています。それは休日の朝寝といった睡眠時間の調整が、インスリン抵抗性やBMIの上昇などの代謝障害に関連するということです。

以下、次のようなことが紹介されていました。睡眠障害が健康に悪影響を及ぼすことについての研究はこれまでにもあるが、睡眠時間の変化を代謝障害に明確に関連づけたのは、今回の研究が初めてだ。

これらの代謝障害は、睡眠障害や喫煙、社会経済的地位など、ほかの要因とは無関係だったという。詳細な調査のため、ピッツバーグ大学のパトリシア・ウォン率いる研究グループは、447人の健康な中年層を対象にした7日間の調査を実施し、健康状態と睡眠習慣、食生活を追跡した。

被験者の正確な睡眠スケジュールを記録できるように、この調査の間ずっと、被験者たちは行動をモニタリングするリストバンド型アクセレロメーター「Actiwatch-16」の装着を義務づけられた。

また研究グループは、各被験者のモニタリング期間に、必ず休日前の夜が少なくとも一晩含まれるようにした。これにより研究グループは、被験者たちの仕事日と休日の睡眠スケジュールの違いを認識できた。(このような睡眠スケジュールの違いは、科学者たちの間では「ソーシャル・ジェットラグ」と呼ばれている。)

調査の結果、仕事日の睡眠スケジュールを休日も持続している被験者は1人もいないことがわかった。それぞれの被験者の睡眠時間の中央値に基づくと、休日には被験者の約85%が遅くまで寝ており、残りの15%は早く起きていた。

全体として、被験者たちは休日に平均で44分間遅くまで寝ていた。中央値から前後に2~3時間のズレを示す者は少数だった。一部の被験者は、平日の睡眠不足を補うために週末には長く眠っているようだ、と研究グループは論文のなかで述べている。

今回の研究によると、一般的に、仕事日と休日の睡眠スケジュールの違いが大きければ大きいほど、代謝系の健康問題への影響が大きくなるという。ソーシャル・ジェットラグの増大が、血中脂質の増加やインスリン抵抗性の悪化、ウエストの肥大、BMIの上昇、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の減少などと一致していたのだ。

この相関は、研究グループが運動やカロリー摂取量、飲酒など、ほかの健康要因を調整したあとにも残存した。このような毎週の睡眠変化は、「体内時計」を狂わせる。つまりこの問題単独でも健康問題を引き起こす恐れがある、と研究グループは推測している。

論文のなかでは、たとえば、組織への脂肪の蓄積や、腸の食物吸収、すい臓および肝臓のインスリン分泌などは、すべて組織特異的な概日リズムを示す、と述べられている。

つまり休日だからと言って、今までの生活リズムを大きく崩すようなことがあれば、体内のリズムも自然に壊れてしまうということだと思います。糖尿病は掛かるといろいろな病気を併発する厄介な病気です。それだけに規則正しい毎日のリズムを守るよう心掛けていきたいものです。