会長の”三行日記”
2015.07.03
バスケ協会処分解除 No.2732
準決勝対イングランド戦でなでしこジャパンが見事勝利を収め、アメリカとの決勝に進むことができました。この試合、朝8時からの試合でしたので残念ながら観ることができませんでしたが、今まで一度も勝てていない相手だけに日本が絶対勝つという執念が勝利を呼び込んだようです。
結果的には相手DFラウラ・バセットの必死な防御のクリヤ-ボ-ルがオウンゴ-ルとなり、決勝点になったわけですが、触れてなくてもそれに合わせていた大儀見選手のゴ-ルとなっていたのではないでしょうか。
それゆえオウンゴ-ルとなってしまったバセット選手も、試合後溢れる涙で酷く打ちひしがれていたみたいですが、責任を感ずる必要は全くないものと思います。こうして次のアメリカとの決勝戦はかなり厳しい戦いになるものと思われますが、悔いのない試合を望みたいものです。
さて前置きが長くなってしまいましたが、先日、国際バスケットボ-ル連盟(FIBA)から日本協会の国際試合出場停止処分を8月の理事会で正式に解除する旨、告げられました。これで一時は危ぶまれた2016年リオ五輪の予選に出場できることになったのです。
以前にも触れたとおり、FIBAは昨年の11月、二つの男子リーグを統合できずにいた日本協会に対し、国内統括団体として機能していないとの理由でこの処分を下しました。
これを受け、1月に川淵三郎さんをチェアマンとするタスクフォース(特別チーム)が発足となり、リーグ統合問題を詰めてきた結果、ナショナルリーグ(NBL)とTKbjリーグのほぼ全チームが来年10月開幕の新リーグに参加する見通しとなったのです。
さすがは川渕チェアマンです。日本協会は5月にこの川淵氏を新会長とする体制に生まれ変わり、過去にもあった両リ-グの双方が納得できる妥協点を見い出そうというやり方ではなく、全く違ったアプロ-チを試みていったというのです。
それは早々に「プロリ-グ」というものを掲げ、これには観客増が必須と5千人規模のホ-ムアリ-ナが必要などとの厳しい参入条件をチ-ムに設定しました。それには今まで支えてきた企業チ-ムでもクリアできなければ切り捨てるという姿勢をちらつかせ、全チ-ムの参加表明を取りつけたのです。
あるチ-ム関係者は「うちだけが参加しないわけにはいかなかった」と打ち明けています。そしてこのスピ-ディ-な改革は部外者だからこそ、各方面に配慮せずにできたと言われています。このへんがJリ-グなどの立ち上げで苦労した経験が生かされているのではないでしょうか。
でもこれで全て問題が解決したというわけではありません。川渕さんの会長としての任期も来年6月までで、今までの協会役員総辞職という形で行った、外部に頼り切った改革が心配されているからです。そして改革を実行し今後を進めていく上で、バスケットボ-ル協会全体の1つにまとまった協力が欠かせないからです。
とにかく制裁が解除されたことは何よりも喜ばしいことです。今回のこのことで思い切った改革には川渕さんのような強いリ-ダシップと、毅然たる姿勢が必要であることを学ばさせていただきました。