会長の”三行日記”

2015.06.30

少子化 No.2729

 テニスのウィンブルドン選手権で錦織選手が1回戦を勝ち進みました。この試合、3時間を超えるフルセットまでもつれる激戦だったのですが、ストロ-クの差に優る錦織選手がランキング上位の意地を見せてくれました。

テレビ中継があったため、つい引き込まれて深夜まで観てしまったのですが、心配されていたふくらはぎのケガも最終セットテ-ピングを巻き直したりして少し心配したのですが、そんなに大きな影響はないようです。このまま順調に勝ち進んで欲しいものです。

さて現在、少子化がいろいろと騒がれていますが、先日の新聞に出産や子育ての調査で結婚14年以下の男女3000人に問い合わせたところ、2人目以降の出産をためらう「第2子の壁」があるとの回答が75%にも上っていることが載っていました。

経済的な理由の他、第1子の子育ての影響、仕事上の理由を挙げた人が多かったみたいです。確かに自分の娘たちを見ていても、子育てをサポ-トする人の有無などの周囲の条件が大きな要素となっています。

長女などは恵まれていて、たとえ双子と言えども面倒見てくれる彼女の母親がいるからこそ、3歳に満たない上の子と一緒でも子育てが可能となっています。また教員ゆえ産休と育児休暇もしっかり保障されているから、仕事の面でも不安が軽減されているのです。

それでなければ次女みたいに、職業には就かない子育てオンリ-になるしかないのです。このように調査では二人目の出産に大きな不安を抱えている一方で、欲しい理想の子どもの数を2人以上と約8割の人が答えています。

まさに理想と現実との間に大きなギャップがあるのです。この壁を取り除くには記事にあるように、政府、自治体、企業が連携した対策が必要となってくるのです。特に仕事と家庭を両立する上で、影響が一番大きい企業の協力が重要だと言われています。

やはり産休取得や職場復帰のしやすさが大きな要因になることと思われます。また政府や自治体の経済的サポ-トも欠かせない要因となるのではないでしょうか。二人目以降、出産費用の他こうした補助金が出る、出ないではその後の育児や教育関連費用に少なからぬ影響を与えます。

ですから今、国全体が抱えている少子化という大きな問題を解消するのには、国や自治体の施策なくして成り立たないということになるわけです。厚労省が掲げている、創生サポ-トプランにある男性の積極的育児や子育て支援だけでは解決しません。

先立つものがなければどうにもならないのです。3人目以降の教育資金を無料にするなど、思い切った対策が必要となってくるのです。子どもが3人以上いれば兄弟の間でもミニ社会が形成され、情緒教育でもこれ以上のことはありません。

とかく国の安全保障等に偏りがちな現在の政治ですが、日本の将来に目を向けて一番優先しなけれないけないのはこうした現実的問題ではないでしょうか。