会長の”三行日記”

2015.02.24

春節 No.2694

 中国では18日から今日24日までの期間は春節と言って、旧正月に当たり連休期間となりますが、これに先立ち多くの企業では連休前にボ-ナスが支給されると言います。

このため懐の暖まった人々の一部は日本への買い物ツア-に繰り出していると言われています。電気製品のメッカ秋葉原ではバスで乗り付けたこのツア-の一行が、次々と店内になだれ込み、炊飯器(約13万円)や美容マッサージ機(約2万円)などを買い込んでいるそうです。

このためレジでは10万~40万円台の高額決済が行なわれていて長蛇の列ができているとのことです。こうした日本への中国人観光客は過去最高とも言われ、日本の各商業施設にとってはその巨大な購買力に中国人様々の様相を見せているみたいです。

ではいったいここまでになったのはなぜかと考えてみると、1つには円安で訪日コストが大幅に安くなっていることが挙げられます。それとここで改善した中国人向けビザの発給緩和も馬鹿にならないのではないでしょうか。

相当の高所得を有する者とその家族に対しては、1回目の訪日の際における特定の訪問地要件を設けない数次ビザ(有効期間5年,1回の滞在期間90日)の発給などというビザの緩和措置です。

また中国経済の成長に伴い中国人の生活水準が向上したことも理由に挙げられます。これにより日本製品の質の良さや、自国で買うより日本で買った方が日本製品が安いということに、人々が気づき始めたからではないでしょうか。

そして安全性などを重視していることは、赤ちゃんの粉ミルクなどを大量に買い込んでいることにも示されます。また日本でのサ-ビスも良さも、彼らが買い物を楽しんでいることに繋がっていることと思われます。

こうしたことにより、日本のミキハウスなどではパ-トも含む従業員全員に、最高で一人当たり50万円の臨時ボ-ナスを支給したと伝えられています。ベビ-・子供服や高機能のベビ-シュ-ズなどの、訪日外国人向け商戦が好調なためです。

羨ましい限りの話ですが、ここまできていれば、もうその訪日外国人向けの戦略を無視できないのではないでしょうか。過去に見られた日本製品のボイコットや日本バッシングの話が嘘のようです。

つまり生活レベルが上がって行けば、何よりもモノの良さや安全・安心という価値を重視していくからでしょう。こうした日本製品への信頼が、そのまま私たちの国・日本や日本人への信頼・友好に繋がっていくことを願いたいものです。