会長の”三行日記”
2014.02.21
アッパレ真央ちゃん No.2530
前日のショ-トプログラムで惜しくも転倒し、本来の演技ができなかった浅田真央ちゃんが、一夜明けた次の日、日本中の多くの人を感動させる完璧な演技を見せてくれました。
「演技を終えて涙を流したMao!この瞬間、テレビの前のどれだけ多くの人が喜び、感動し、あなたと一緒に涙したことか。素晴らしい演技と感動をありがとう!」
「真のスポーツ精神とは金メダルをいくつ獲得したかではなく、自分を乗り越えて、自分に勝てたかどうか。浅田真央の完璧な幕引きは金メダルよりも確かなものだ」
このような感動のコメントが多く国内のみならず、お隣中国などからも寄せられているくらいです。演技冒頭のトリプルアクセルは今シ-ズン初めての成功とのことですが、ものの見事な3回転半の着氷でした。
そしてこれで勢いに乗り、残りの6つを含め、合計8つのトリプルジャンプを転倒することなく跳び切ったのです。一部このトリプルの組合せでは回転不足をとられたようですが、観ている私たちからすれば、ほぼ完璧な演技だったような気がします。
このように自分最後の集大成としていた舞台で、まさに自己最高の演技ができたのです。演技終了後に流した大粒の涙と、そのあとに見せたはじけるような笑顔は、完璧な演技以上に多くの人々の感動を呼びました。
やはりSPでは本人しか言い表すことのできない、大きな重圧というか五輪ならではの魔物が棲んでいたのでしょう。そして結果が出なかったことから一時は大きく落ち込んでいたらしいのですが、佐藤コ-チの助言で蘇り、演技後の言葉にも表れていた、これまで支えてくれた多くの人たちへの感謝の気持ちで開き直って滑った結果だったのでしょう。
SPでの思いがけない16位という順位から、最終グル-プではなくその前のグル-プでの演技だったゆえ、フリ-での得点が自己最高とはいえ全体の3位というものでしたが、同じ演技を最終グル-プでしていれば、キムヨナやロシアの優勝者に優る得点が出たのではなかったでしょうか。
こうして最終順位は6位という、メダルに手の届くものではありませんでしたが、最後に自己最高の演技で締めくくったのですからアッパレというしかありません。そこで見せてくれた大きな感動はメダル以上のものだったかもしれません。
そしてそこにはどこかの元首相の発言のような、思いやりのない軽率な発言を挟める低レベルのものでもありません。今回、日本にもたらしてくれた各競技のメダリスト同様、温かくその帰国を迎えてやりたいものです。