会長の”三行日記”
2013.11.13
楽天社長の驕り No.2485
今日の新聞にこんな投稿がありました。楽天・三木谷社長への苦言で、「三木谷社長は楽天球団を見習って」というものです。
楽天の三木谷浩史会長兼社長が政府の産業競争力会議の議員を辞任することになったが、いやな後味が残った。自分の主張が受け入れられなければ辞任すると「脅し」をかけ、実際にそうなるや否や実行するという、これまで連綿と続いてきた「圧力団体」の行動パタ-ンとだぶって見えたからだ。
辞任の根拠として薬のネット販売の規制を挙げているが、自分の会社が薬のネット販売を手掛けているという。これでは、どんなに立派な理屈をつけても自己の利益のためと思われても仕方がない。
さらに深刻なのは「起業家」を「やっぱり、ワンマンでわがままな人」と印象づけてしまったことだろう。一度引き受けた役職を簡単に投げ出すのは、いい大人のすることではない。
地道に、ひたむきに「耐えて勝つ」姿を見せてくれた楽天球団を見習ってほしいものだ、と思ったのは私だけではないと思う。
痛いところを突かれているのではないでしょうか。そもそもこの薬のネット販売を政府に仕向けたのは、誰であろう、他ではない三木谷さん自身です。安倍首相に急接近している間柄で、このネット販売を可能となるよう仕向けてきたのです。
それを一部規制が解かれないといっても、99%近く薬のネット販売を可能としたのです。それを不満で自分の思い通りにならないと言って、議員を辞任するとはあまりにも大人げないものというものです。
それより以前、経団連からも自分の意に添えないといって、メンバ-から脱退し、新たに新経済連盟というものを立ち上げました。もっともこれは震災後、電力団体の擁護に回った経団連に愛想をつかして抜けたものですから、一概に非難されるものではありません。
でも自分の思い通りにならなければ面白くないといった、このところの傾向は勝ち組のベンチャ-経営者が持つ驕りのようなものを感じてしまいます。次代を背負う代表的経営者として少し恥ずかしくないでしょうか。
通常価格を不当に高くして割引率を大きく見せた、優勝記念の還元セ-ルにしても同様です。いくら加盟の店が勝手にやったということでも、それでは済まされない市場の最高責任者としての責任があるというものです。
これでは投稿にもあったように、折角、楽天球団が人々に夢と希望を与えてくれたのに、水を差してしまうというものです。現在、政界にも大きな影響力を持つ三木谷氏だけに、一流の経営者としての自覚を持ち、その行動を謙虚に自戒してもらいたいものです。