会長の”三行日記”

2013.09.26

ネットでおしゃれ No.2463

おしゃれをすれば、遊びの時間はもっと豊かになるが、お金がないからできない。でもそんなお金がない人でも、できるだけお得におしゃれを楽しめる、インターネットサービスが首都圏で生まれていると、新聞に載っていたので紹介します。

1つは安く髪を切りたい人と、報酬にこだわらずにとにかく髪を切る練習をしたい美容師見習いを、引き合わせるサイトです。場所やどんな髪形にしたいかなどの条件を元に、美容師見習いを検索し、依頼する相手を選択するものです。

その見習いの所属する店で、営業時間後に髪を切ってもらうシステムです。散髪中は店長ら熟練の美容師がそばにいて、見習いにアドバイスをしてくれるうえ、見習いの練習を兼ねているから、最も安いのは500円でも切ってもらえます。

そして多少、不満の残る出来でも、最後は店長らが整えてくれるので、店を出る際は満足のいく髪形になるそうですから不安にもなりません。また以前利用していた1回1万5千円の美容師にも、引けをとらない技術を持つ見習いに出会うこともあると言います。

これでは文句のつけようがありません。それから、値段の高い売れっ子美容師だと、ただ作業として切られているように思えるが、見習いの方は真剣で、こちらの要望にも丁寧に応じてくれ、一人前になろうという意欲や頑張る気持ちが伝わってきて、こちらまで元気になれるという声も聞かれます。

また2つ目は零細工場の衣類販売です。国内外の有名ブランドの洋服などは、実は国内の零細工場が受託生産で作っている例が多いと言います。この世界に通ずる製品を作れる工場の、オリジナル製品をインターネットで販売しようという仕組みです。

利ざやを抜く中間業者を通さないため、工場の1製品当たりの利益率を倍近くにしても、値段は受託生産の半額程度で済むと言います。この通販サイトを運営する人によると、こうしたビジネスモデルを採ることにより競合の衣類販売会社との差別化を図り、日本の零細工場を盛り上げる狙いがあると言います。

驚くのは国内市場における衣類の国産比率は、1990年の約5割から2012年の4%弱にまで減っていることです。それだけにブランドの受託生産だけだと買い叩かれがちな零細企業にとって、こうした仕組みは嬉しいことです。

とにかくメード・イン・ジャパンの優れた技術を、もっともっとこのような仕組みで守ってもらいたいものです。このようにネットには上記に示すような素敵な使い方があるものです。工夫すれば私たちが生き残れる術がまだまだ見つかるのではないでしょうか。やはり横並びではない、他社との差別化が求められているものです。