会長の”三行日記”

2013.07.01

中国での急進企業 No.2421

 中国進出でマ-ケットを拡大しているのはユニクロばかりと思っていましたが、それよりももっと拡大している企業があることを知りました。それが何と福島県いわき市に本社を置く企業と聞き、ちょっぴり嬉しくなりました。

その会社は「ハニ-ズ」といい、中国で500店あまりを展開している衣料品チェ-ンです。ユニクロが現時点で202店に対し、ハニ-ズは今年3月末で529店と言いますから、2倍以上の展開を図っています。

そして3年後には1000店をめざしているというから、何とも凄い話です。それというのも、躍進の原動力となっているのは、日本の東北地方の大学に留学していた若い中国人社員というのです。

元々製品は全て中国で生産していましたが、このように500店を超えている今でも、日本人駐在員は小野さんという社長一人だけと言います。あとは日本の東北地方への留学経験がある、中国の若い幹部社員が担っているのです。

いわば、しっかりと現地化した企業なのです。出店したのは日系の百貨店だけでなく、中国や他の外資系資本の百貨店にも、その広さにこだわらず進出したと言います。こうした多店舗展開により知名度が増し、「日本のデザインが安く買える」という評判が定着していったのです。

また一方では店の内装などを中国人好みに改装したりしていることから、日本企業だとは知らない人も多く、反日運動が盛り上がったときも大きな影響がなかったそうです。

こうした成功の原因をハニーズの社長は、生産を委託している担当者を月に一度は来日してもらい、昼食などをともにしながら、現地のニ-ズや動向をしっかりと聞き出していることにあり、また何よりも現地の人たちに任せていることにあると言われています。

従って、日本の企業かもしれませんが、現地では「私たちの会社」、マイカンパニ-という意識がしっかりと社員に根付いているのではないでしょうか。人が伸びる条件は「任せる 認める 励ます」とよく言われています。やはり、その言葉どおり、モチベ-ションを上げて任せると、人はこんなに大きな力を発揮するものです。