会長の”三行日記”

2012年12月

2012.12.06

ちょっと良い話part102 No.2326

高齢の三つの大事という、ちょっと良い話です。私も60を過ぎ、いつまでも若いなどと言ってはいられない世代になってしまいましたが、人生の熟年期を謳歌するのには、このことはやはり必要ではないでしょうか。
 
私が経営しているお店のお客様で、浜田さんという女性がおられます。 浜田さんは、大阪府八尾市の元気なお年寄りが主体となっている「八老劇団」という劇団のお世話をされています。更に、八尾市議会の副議長もなさっている、若々しい元気な高齢者です。 

そんな浜田さんは人前で話す機会が多く、その中の一つのお話しをお聞きしました。 まず、「歳をとってからは、次の3つが大事です!」とみなさんに話かけられるそうです。「1番目は『がくれき』。2番目は『きょういく』。3番目は『きょうよう』です」 

ここまで話すと聞く人はしら-っとして、座はたちまち静まり返ります。「なんでこの歳になって、そんな話聞かされなあかんねん。今更、何ゆうねん」という表情。 

そこで浜田さんは、こう続けられるそうです。 「『がくれき』とは、楽しい歴史と書くんです。今までに楽しい事が、皆さんあったでしょう。2番目の『きょういく』は、『今日行くとこあるか』ということです。病院ばかり行かんと、ちゃんと予定を立ててますか?

3番目の『きょうよう』は、何を意味するかもうお分かりでしょう」 ・・・ 「『今日用はあるか?』です!何をしようか決めて実行すると、1日があっというまに過ぎてボケませんで-。」先程までしらけかけていた皆に、共感と爆笑が起こるそうです。

この話をお聞きして、私も納得し、笑楽生(小学生)になったひとときでした。歳をとると、楽しいこと、行動、用意(仕事)を意識してすることが大事。がんちくのある内容で、つい人に紹介したくなりました。

 
なるほどと思わせられるお話です。365日、毎日が日曜日になるなんて、とても今の自分には想像もできないことですが、そのような状況に置かれたら、無理やりでも何かをやり続ける計画を立てなければいけないということです。
 
そういった意味では、いつまでも仕事ができるということは、結構素晴らしいことかもしれません。美しく老いていきたいものです。

2012.12.05

トンネル天井崩落事故 No.2325

山梨県の中央自動車道・笹子トンネルで天井が落下し、9名の方が亡くなられました。コンクリ-ト製の天井板を、トンネル最上部にアンカ-ボルトで固定した吊り金具により取り付けられていたのですが、この吊り金具や一部ではアンカ-ボルトごと、抜け落ちたとのことです。
 
今朝のニュ-スによると、中日本高速道路の管理する同型の5つのトンネルのうち、この笹子トンネルだけ打音検査といって、ハンマーでたたいて内部の劣化を調べる検査を行っていなかったと伝えられています。
 
天井が高くて手が届かず、目視点検で済ませていたとのことですが、1977年の設置というから35年も経過しているだけに、もう少しその他に点検方法があったのではないかと、後の祭りですが悔やまれるところです。
 
この崩落は130mにも及び、たまたま、ここを通り掛かった3台の車が巻き込まれてしまったわけですが、事故当時およそ50台の車がトンネル内にいたのではないかと言われていますから、ゾッとさせられます。
 
そして犠牲者の中には閉じ込められていて、携帯で会社に電話してきている人もいたのですが、救出に時間が掛かったため、残念な結果になってしまいました。また後30mも走ればこの災害から免れたという車も見つかっていて、何ともその不運に言葉もありません。
 
そんな中で巻き込まれたワゴン車に乗っていた6人のうち、ただ一人だけ助かった28歳の女性がいます。どうやって脱出したのか未だに不明とのことですが、全く奇跡的だと言われています。
 
たぶん最後部座席に乗っていたのではないかと思われているのですが、車はことごとく押し潰されて隙間がほとんど見つからない状態だったとのことです。割れたガラスの小さな隙間から飛び出たのか、その後、車が炎上しているだけに、不幸中の幸いで持っている運の強さを感じさせられます。
 
それにしても行楽の日曜日の朝の出来事ゆえに、いくら上り線とはいえ、渋滞していなくて本当に良かったと思います。亡くなられた方には本当にお気の毒ですが、被害が拡大しなくてよかったのではないでしょうか。
 
こうした間違いがあれば閉じ込められてしまうトンネルだけに、くれぐれも安全点検はしっかりと行ってもらいたいものです。

2012.12.04

インクの適正価格 No.2324

早いもので、もう師走の時期になってしまいました。毎年思うことですが、なぜか12月に入ると気ぜわしくなるものです。お正月なるものがなければ、ただの1ヶ月に過ぎないのですが、まあ日本独特の暮れからお正月への、何とも言えない華やかな転換ですから仕方がないかもしれません。
 
そしてこの時期になると早く準備をしなければと思うのが、毎年の年賀状です。いつもそう思いながらギリギリになって、あたふたしてしまうのが慣例です。
 
この年賀状に付きものがインクジェットのプリンタ-なのですが、なぜかインクの値段の高さが気になる時期でもあるわけです。そのインクについて今朝の新聞では触れていました。
 
最近ではプリンタ-もずいぶん安くなり、1万円を切るものも少なくありません。でもそれと引き換え、使用するカ-トリッジのインクが滅茶苦茶高いのです。
 
極端なケ-スではプリンタ-とインクが同価格というものまで出てくる始末です。5~6色のカ-トリッジで5千円ぐらいするのですが、プリンタ-の安さに比べ、明らかにおかしいと思えるのです。
 
新聞の記述によると、それはメ-カ-の販売戦略だというのです。ずばり国内最大手のセイコ-エプソンに尋ねたところ、「消耗品のインクカートリッジで利益を出すことで、プリンター本体の価格を抑えるビジネスモデルだからです」と答えていました。
 
プリンタ-には必ず付きもののインクで稼ぐわけです。そしてセットで3000円台と安い非純正品も売られていますが、メ-カ-はそれを防ぐため、インクにICチップを入れ、それでなければ作動しなくなることまでやっているのです。
 
でもこうした戦略は日本国内のみで、新興国などでの販売は「ビッグタンク型」と呼ばれる、インクが大きくて安いものになっているそうです。その分、プリンタ-そのものの価格を3倍ぐらい高くして、ICチップなどの細工も施されてはいません。
 
あまりインクの需要がないからかもしれませんが、日本と同じようなものを売ってもタンクを使えるように改造してしまう業者が横行しているからだと言われています。
 
とにかく、この時期になると普段よりずっとインクの消耗が激しくなるゆえ、いくら販売戦略とはいえ、もう少しプリンタ-とインクとの価格差を考えてもらいたいものです。あまりえげつない真似をしていると、そのうち消費者から思いがけないしっぺ返しを喰らうかもしれません。

2012.12.03

遅咲きの賞金王 No.2323

男子ゴルフで43歳の藤田寛之選手が賞金王になりました。2年連続で外国人にこのタイトルを獲られていただけに、溜飲を下げた人も少なくなかったのではないでしょうか。
 
昨日まで行われていた最終戦、ゴルフ日本シリーズJTカップ で見事、初日から首位を独走し3連覇に輝き、文句なしの賞金王になったわけですが、真面目でストイック的に思われがちな藤田選手だけに、華やかさに少し欠けてもファンは少なくないものと思われます。
 
何しろそのスイングには独特なものがあります。バックスイングのトップで停まっているのではないかと思えるくらい、そのリズムにはゆっくりしたものがあります。これが私たちアマチュアが真似すべきところだと言われているのですが、なかなかできないものです。
 
特に私などはどちらかと言うと、テ-クバックから切り返しが速いだけに、見習いたいものですが見た目ほど簡単ではないものです。この藤田選手、168cm、70kgと体は決して大きくありませんが、40歳を過ぎてから飛距離も以前より増したそうです。
 
それには二の腕と太ももを覆うウエアがピチピチになるくらいの、弛みないウエイトトレ-ニングなどの積み重ねがあるからでしょう。師匠でもある芹沢信雄プロはそんな藤田選手を、以下のように語っています。
 
彼のすごさは、40歳を過ぎてもモチベーションが全く下がっていないこと。ドライバーショットの練習をしていても、左右のブレに対する許容範囲が我々とは次元が違う。「それで十分だよ」と言っても、「これじゃ、だめなんです」と言って練習をやめない。
 
そして「世界のメジャー大会に出場して、我々には見えないものが見えたのだと思う。人に優しく自分に厳しい男。師匠として尊敬している。」とまで話しています。
 
やはり妥協しない努力の人なのでしょう。 そして本人が言っているところの、「自分は古き良き時代の日本人。打ちのめされてもはい上がる。今時のプラス思考なんて違うよと言いたい」という、草の根魂を人一倍秘めているのでしょう。
 
かつてのAONや石川遼くんなどの、決して強烈なプロとしての華やかさは持っていませんが、それだけに私たちが応援したくなるというものです。遅咲きの選手はこれからも長く活躍できると言われます。
 
それゆえに来年は出場権がここで確定した、夢のマスタ-ズでの舞台で、日本人ここにありという、大活躍を期待したいものです。