会長の”三行日記”
2012.09.07
ちょっと良い話part97 No.2272
「いただきますを忘れずに」という、外国で日本人なのかと疑われたちょっと良い話です。
数年前、バンコクにある現地の大手チェ-ンのレストランで、タイ人の友人と食事をしていた時のことだ。日本人として恥ずかしい思いをした。
運ばれてきた料理を食べ始めた私に、友人があきれた顔で「君は本当に日本人なのか」と聞いてきたのだ。びっくりしている私に、彼はテ-ブルの上に敷かれたマットにタイ語で書かれていることを読んでくれた。
そこには日本人は食事の前に「いただきます」、食事の後には「ごちそうさまでした」とあいさつする習慣があると書かれていたのだ。
さらに「いただきます」には「私の命のために動植物の命をいただきます」、「ごちそうさまでした」には「大事な客をもてなすために、遠くまで走って食材を集めた人たちへの感謝を表わす意味がある」との説明がされていた。
日本の良い習慣をタイでも見習おうということで紹介されていたのだが、日本人である私がその習慣を忘れ、それを外国人に指摘されてしまったのだ。
これからは、日本の良い習慣である食事のあいさつを忘れないようにしたい。
主客転倒な話で、さぞかし恥ずかしい思いをしたのではないでしょうか。この指摘にあるとおり、私たちは食の有難さや作ってくれる人への感謝ということを見直す時でもあるのではないでしょうか。
何気なく食べているものでも、そこに至るまでは多くの人たちの手を経ています。そう考えると、巷でよく見掛けるような、汚い食べ残しなどできないはずです。食を粗末にする人は将来きっと食に泣かなければいけなくなるものです。