会長の”三行日記”

2012.06.29

ちょっと良い話part94 No.2237

米作りやめぬ理由という新聞への投稿文です。親の心、子知らずではないのですが、年老いても頑張っている人は少なくないものです。
 
埼玉県で一人暮らしをする80歳の母は、親戚や娘婿、孫の手を借りながら米を作っている。農薬や肥料代を差し引くと大した収入にならないし、腰が痛い、ひざが痛いと訴えたり、めまいがして救急車を呼んだりするなど、体に相当負担がかかっているようだ。

私は田んぼはもうやめた方がよいのではと心配している。先日、母の近くに住む姉に「母のわがままに付き合ってくれてありがとう」という手紙を出したら、思わぬ返信があった。

「母はただ米を作っているのではなく、米作りを通して得られるご近所との情報交換を楽しんでいる」。そういえば私との電話でも、母は「米あるん?}「野菜送ろうか?」と必ず聞いてくる。

何も手伝えないが、田んぼの見回りや収穫まで奮闘する母の健康を祈りたい。

 
こうやって少しでも体を動かして、米を作ることが生きがいになっているのでしょう。また家の中に閉じこもっていては人との会話もできないし、健康にもよくありません。
 
最近の研究では家に閉じこもっていては、認知症がすすむことも分かってきています。また人間が生きていく上で大切なことは、自分で食べることと自分の力で歩くことと言われています。
 
そう考えると働いていることって、結構自分自身を助けているのかもしれません。早くからリタイヤして、悠々自適な暮らしをしている友人を眺めると、とても羨ましく思えるものですが、案外、慌しく仕事に追っ掛けられている今の自分の方が幸せかもしれません。
 
頑張って、今のこのひと時を大切にしなければいけませんね。