会長の”三行日記”

2012.06.01

ちょっと良い話part92 No.2219

待ちに待った日」という、新聞に載っていた投稿記事です。こうした出会いもあるのですね。「一期一会」という言葉がありますが、こうしたケ-スは何と呼ぶのでしょうか。
 
5月2日、長年の夢がかないました。富山県に住む文通の友と、半世紀以上をへて初対面を果たしたのです。千葉県に住む私は、岐阜県の実家から87歳の父とともに、相手の春子さんはご主人と高速道路を走り、岐阜県高山市の荘川という所で待ち合わせました。

今では年賀状だけのやりとりになりましたが、「一度会いたいね」と毎年言い続けていたのでした。「とても初対面とは思えない」と春子さんのご主人が驚かれるほど話が弾み、時がたつのを忘れました。

写メ-ルなどない時代、お互いに新婚旅行の写真などを送り合っていたことを懐かしく思い出しました。その後、彼女の実家はダムの底に沈み、「故郷がなくなってしまったのよ」と聞きました。胸が痛みました。

昔、父が出稼ぎの山仕事をしていた時に、滞在していた家の親戚の子どもが春子さん。私と同い年だった彼女の住所を、父が聞いて来たのが文通の始まりでした。小学4,5年のころです。

「まだ続けていたのか」と驚いた父も、五十数年ぶりの再会を喜びました。「またお会いしましょう」と言って別れましたが、忘れることのできない良い日になりました。

 
これも貴重なご縁ですね。ちょっと意味合いが違うかもしれませんが、私たちも子どもたちがまだ小学生にならない頃、すぐお隣の家を借りていた、岡山からやってきた一家がいました。
 
もう亡くなられたとのことですが、そこのお婆ちゃんがうちの子どもを自分の孫のように、よく可愛がっていただきました。やがて一家は実家のある岡山に再び戻っていかれました。でも年賀状だけは毎年、やりとりしていました。
 
そして20年ぐらい経ったでしょうか。先日、ひょっこり、このご夫妻が我が家にお見えになりました。生憎私は留守していたのですが、我が家の3人の子どもたちがめずらしく顔を揃えていたのです。
 
我が子のずいぶんと成長した姿に驚かれた旨、後日、写真を同封して頂いた礼状には書き記されていました。本当に懐かしかったのでしょう。やはり人のご縁がここにもありました。「袖すり合うも他生の縁」という言葉があるとおり、少しでもご縁のあった方々は大切にしたいものです。