会長の”三行日記”
2012.05.31
日本女子バレ- No.2218
日曜日、日本女子バレ-がやっと五輪出場を決めることができました。まさにやっとという表現がぴったりではないでしょうか。2セット取れば出場が決まるというセルビア戦、2セット取った途端、力を使い果たしたのか、試合は結局敗れてしまったのです。
ですから、この世界最終予選で1位となり、ロンドン五輪ではメダルを狙うといった当初の目標は大幅に狂い、ギリギリの4位で何とか出場権を獲得しただけに過ぎなかったのです。
テレビでしっかりと観戦していたのですが、他の強豪チ-ムと違い、ここに回せば絶対という選手がいないように思えます。エ-スの木村沙織選手もイマイチのように感じましたし、江畑、荒木といった選手も絶対とは言えません。
それにロシア戦などを観ると、相手の高さでことごとくブロックに引っ掛かっている始末です。こんな状態ではとてもメダルに手が届くどころか、その出場すら危ぶまれていたものです。
以上は私たち素人の眺めた感想なのですが、この日本でもまだまだ十分、メダルの可能性があると断言している記事を見ました。それによると、一つは、世界最先端の技術を持つ情報アナリストをそろえ、対戦相手の情報分析が充実していることを挙げています。
それは試合前だけでなく、試合中でも分析結果が随時生かされるようになったと言われています。確かに眞鍋監督がいつもその手に、I-padを抱えながら試合に臨んでいます。
このデ-タ分析が役に立つと言うのです。またもう一つは日本が今大会で特に目立っていた、サ-ブにあると指摘しています。今までのフローターサーブやスパイクサーブから、今大会からほとんど全員がジャンピング・フローターサ-ブに変えました。
4年前ぐらいから使用されている国際公認球は、打つ選手がよりコントロールしやすくなるように、ボール表面のパネルの枚数が減ったそうです。このため、変化球サーブを打つと、以前のボールより変化しやすくなったと言われているのです。
この新しいボ-ルの研究を監督が大学の研究室に依頼し、どのくらいのスピ-ドで打つと最も変化しやすいか調べたところ、特性を一番活かせるのがジャンピング・フローターサ-ブにあることを掴んだそうです。
こうしてそのサ-ブに取り組んだ結果が今回だったのです。確かに日本のサ-ビスエ-スはロシア戦でも12本と、いつもより断然多いものでした。またセルビアの試合でも、日本の86本のうち、セルビアがセッターにピタリと返した「成功レシーブ」は、わずかに17本だけだったと言われます。
でもそれだけでは勝てないものです。残り2ヶ月を切ってしまったロンドン五輪まで、日本女子バレ-はどう建て直しを図っていくのでしょうか。個人的にはバネのあるジャンプから鋭いスパイクを放つ、迫田さおり選手をもう少し多用した方がよいのではないかと思っています。
とにかく、残り期間でまたガラッと生まれ変わった日本バレ-を観てみたいものです。今のままでは燦然と輝くメダルには、ちょっと手が届かないと思われるものですが...