会長の”三行日記”

2011年10月

2011.10.13

東北の高速道路無料化 No.2090

東北地方の高速道路無料化が実施されそうです。これは国土交通省が東日本大震災の復興に向け、第3次補正予算に250億円ほど計上されることを見越し、その方針を決めたものです。
 
今でも被災者の方々にはこの無料化が適用されていますが、今度の案は被災者以外の全車種にも拡大する見込みで、曜日や時間帯に関係なく、ETCと現金利用のいずれも無料とするようです。
 
ただ今年の8月末で終了した、トラックなど一般の中型車以上での、被災地への輸送に関係ない悪用が続出したことを踏まえ、その悪用を防ぐ為、システムを一部見直し、無料化エリア外を走行した分については有料となるみたいです。
 
無料化エリアの区間は、被災者を対象に行われている、現在の東北道・白河と常磐道・水戸IC以北と変わりません。ただ実施はあくまでも補正予算成立後となるため、12月か来年1月頃との見通しと言われています。
 
しかしながら、この予算の手当てが年度内の実施に限られていることから、来年4月以降については継続できるかどうかは定かでありません。
 
東北を元気に活性化できる、とてもよい案だと思います。現在、福島の原発補償でも、旅館の営業補償や非難をしたか否かなどで、いろいろと金額の差が出ており、問題が一向に解決できる方向にありません。
 
それも生産者や観光地などの収入が、大きく目減りしたことがその一因となっています。以前にも触れたとおり、風評被害も手伝い、福島と名を聞いただけで敬遠してしまう、人々の心理が働いてしまっているからです。
 
それゆえ何とか、この被災地にも人々が行きやすい仕組みを考えていかなければなりません。そうしたことからも、無料化になれば被災地以外の方が訪れやすくなるのではないでしょうか。
 
やはり人や物が動き、そこに金が落とされなければ、いつまで経っても民間サイドでの復興は為しえません。そしてもし自分達が逆に被災者の立場だったらと、考えて行動することが私たちに求められています。一日も早く、被災地の方々が普通の生活に戻れるよう、何よりも願うものです。

2011.10.12

ザックJAPANの新戦力 No.2089

プロ野球ではいよいよ我が愛するヤクルトスワロ-ズがピンチです。昨日も宿敵・中日に敗れ、その差が2.5ゲ-ムと開き、今日にも中日のマジックが点灯しようとしています。でも折角、ここまで頑張ってきたのだから、最後の力を振り絞って逆転し、久しぶりの優勝を何とか掴んで欲しいものです。
 
一方、ザックJAPANの方はと言いますと、昨日のタジキスタン戦で何と8点もの大量点を奪い、完勝しました。初めて先発したマイク・ハ-フナ-選手もその長身を生かし、前半の代表初ゴ-ルに加え、後半にも1点を加え2得点もの大活躍を果たしました。
 
この選手、私はよく知らなかったため、風貌からして外人ではないかと思っていましたら、広島で生まれ、家族全員で93年に日本国籍を取得しているとのことです。
 
そして父はオランダ出身の元日本代表のGKコ-チで、今でも清水のコ-チを務めていると言います。また意外と苦労人で、今まで決して順風満帆にきたわけでもなく、ユ-スから昇格した横浜で結果を残せず、福岡、鳥栖、甲府のJ2を渡り歩いてきています。
 
鳥栖の時代、もう辞めようかと思ったときもあったみたいで、それでもその年15得点、また昨年の甲府では20得点を上げリ-グ得点王となり、チ-ムをJ1に昇格させた原動力となったのです。
 
そして今シ-ズン、ようやくその活躍がザッケローニ監督に認められ、9月に初招集されたわけです。この高さはこれからの日本にとって結構、大きな武器になるのではないでしょうか。
 
また昨日の試合では、中村憲剛選手が素晴らしい活躍をしました。トップ下というポジションでしょうか、うまくコントロ-ルをしながらボ-ルを出していました。その結果が自身の1ゴ-ルを含む、3アシストという活躍です。
 
こうなるとケガで休んでいる本田選手も、うかうかできないものです。またハ-フナ-選手と後半代わって出た、売り出し中の李忠成選手だって、内心穏やかではなかったはずです。
 
このように先発の選手がただ固定されているのではなく、チ-ム内で競争を繰り返し、調子のよい選手が起用されるとなっていけば日本代表も面白くなっていくはずです。
 
やはりそうしたお互いの競争意識がそのレベルを高めるはずです。それにしても、8点も入れた日本の攻撃は、観ていても本当に気持ちのよいものでした。
 
一方ではそれを呼んだのも、変に汚いファ-ルのなかった、タジキスタンのフェアプレ-だったかもしれません。ファ-ルの少ない試合は、眺めていても気持ちがよいものです。

2011.10.11

ぶらりドライブの旅・グルメ編 No.2088

3連休の一日、駿河平で一人で住む叔母を連れ出し、しばしドライブの旅に繰り出しました。少し物忘れが激しくなったようで、認知が出始めてきた叔母にとっては、久しぶりに外の空気を吸えるのはとても嬉しそうに見えました。
 
さて連れ出すのにもどこがいいか、しばし考えましたが、お天気が良かったことも手伝い、箱根をぐるっと回って御殿場に抜けるコ-スが時間的にも手頃だと思い、それに決めました。
 
ちょうど出掛けたのがお昼前でしたので、少し小腹が空いてきていたこともあって、箱根に上り始めて少し行った所にある、山中城址の近くにある、鰻やさんのことを思い出しました。
 
鰻工房竹屋という、山中城址を過ぎてすぐの、直線の道がカ-ブに差し掛かる角にあるお店です。つい先日、テレビでもおいしいと紹介されていたのを思い出したのです。
 
国道1号線沿いでもあり、仕事でもしょっちゅう通り過ぎる場所なのですが、入るのは初めてです。それどころか、うなぎやさんということも気がつかないくらい、派手な看板も出ていないこともあって、比較的、どちらかというと目立たないお店です。
 
ですから一見、峠の茶屋風にも見えるところです。でもマスコミの力というものは大きいものです。山歩きのご夫婦や、やはりドライブの途中に立ち寄ったのでしょう、数組のカップルがまだお昼前の時間帯でしたが、先客として舌鼓を打っていました。
 
テレビではお店の裏の場所で、ご主人と思える人が丁寧に備長炭でうなぎを焼いていると紹介されていました。また営業時間も短く、11:00~15:00の時間帯に限られ、しかも売り切れじまいと言いますから、結構こだわりのお店なのでしょう。
 
従って注文を聞いてから鰻を捌くといい、出来上がってくるまでは、少し待たされることになります。でもいざ食べてみると、そんな待ち時間が全く気にならなくなるほど、鰻もふっくらとして余分な油もなく、すこぶるおいしいのです。
 
しかもタレがしつこくなく、いわゆる余分な甘さを抑えてあるので、鰻本来の味が引き出されているのです。ですから、ごはんとのマッチングがよいのでしょう。同行した長男など、少しごはんの量が控え目なこともあって、ごはんだけ余分に頼んだくらいです。
 
ぶらり旅を紹介するつもりでいましたら、今回は鰻やさんだけで終わってしまいました。また別の機会に紹介させていただきますが、このようにおいしいお店を発見するのも楽しいものです。
 
そして何よりも、もっと嬉しいのはお店が混んでいないことです。どちらかと言うと、自分のわがままですが、ここはあまり口コミで他人に教えたくない店ですね。

2011.10.07

責任を感ずる東電社員 No.2087

朝日新聞に連載されている震災特集「南相馬日記」にこんな話が書かれていました。東電ばかりが罪悪人のように言われていますが、このような社員がいることに少し驚いています。
 
津波で建物が消えた海岸近くの集落。毎朝6時、そこに来る作業着の男性がいる。家の跡に設けられた祭壇の前にしゃがみ、手を合わせ、目を閉じる。立ち上がると別の祭壇へ。1時間ほどかけて約20カ所を巡る。

遺族ではない。地元の人でもない。けれど毎朝、欠かさず同じ場所にくる。仕事ではなく、個人としての思いから、だという。男性は東京電力の社員だ。事故があった福島第一原発から、5月の連休明けに南相馬に派遣された。

それから日々、住民の怒りと向き合っている。掛かってくる電話に答え、賠償の説明に回る。なぜ、津波の犠牲者のために祈るのか。男性は答えた。

「原発事故で、すぐに捜してもらえなかった人がいる。火葬に立ち会えなかった遺族がいる。私にできるのは、手を合わせることぐらい」

祈る合間、倒れた花瓶を直し、雑草を抜く。砂に埋もれたおもちゃを掘り出す。ある日は、たくさんのボ-ルを見つけた。「毎日来ていると、元にあった生活が見えてくる気がする」と男性は言う。

東電社員としての責任を、男性はこう語った。「約束した安全と安心を裏切り、心から申し訳ないと思う」。東京の記者会見で繰り返される言葉と同じでも、このときは違って聞こえた。

9月27日、早朝の被災地通いが100回目を迎えたその日、私も付き添った。祭壇に向かう男性に、心の中で頭を下げた。

 
こうした方がやはりいるのですね。実際のこの事故への非難や追及はどうしても、こうした社員の方々にかかってきます。それだけに毎日が針のむしろのようではないかと思われますが、考えてみれば、こうした社員レベルの人たちにほとんど責任はありません。
 
むしろ、原子力に頼ったエネルギ-政策を進めた政府と、東電幹部、それに原子力安全委員会にあるわけです。先日も官僚の多くが東電に天下っている現状が暴露されました。こうした、政官一体となったズクズクの癒着体質が招いた事故とも言えるわけです。
 
少しでもそうした人たちに、この南相馬の社員の方のような気持ちがあれば、もっと事態は好転していくはずです。ついでに言わせて頂ければ、野党になって、さも他人事のように、盛んに政府の責任を追及しているだけの自民党・谷垣総裁も、自分たちの政権当時の過大なる責任をもっと自覚すべきです。
 
でもそうした人たちにとっては、所詮は他人事のような話なのでしょう。原発に泣かされているのは被災者のみならず、真面目に働く東電社員の中にもいることを知らされたものです。

2011.10.05

レジでの割り勘 No.2086

先日の新聞投稿欄に、レストランなどに仲間で来ている時、支払いは別々に勘定を払っている為、レジが混んで仕方がないとの苦情が寄せられました。その投書はこんな内容です。
 
ファミリーレストランなどで、5~8人ぐらいのグループが、いざ会計の段階で1枚の伝票をレジ係に渡し、1人ずつの個別支払いに応じてもらっている光景をよくみかける。

たいていは後ろに会計の順番待ちをする他の客が並んでいても知らん顔のようだ。ときにはレジ係に、「まとめてお支払いをお願いできませんか」と懇願されていることもある。

個別支払いの場合、レジ係が電卓片手にメモを取り、額に汗を浮かべながら対応している。その姿をみて、このグループの一人ひとりは、なぜこの光景を冷静にみていられるのだろうかと疑問に思った。

 
このようなケ-スは若い人に多いのでしょう。私たちの若かった時代も、もちろん割り勘でしたがこうはしてなかったはずです。予め支払いの前に、それぞれから集金して誰かがまとめて払っていたように思えます。
 
もちろん、親しい人との間柄では絶対にそんなことはありません。これは今の時代を反映してのことでしょうが、消費税とか飲食税が足される計算が面倒で、レジが余計、混乱してしまうのでしょう。
 
そしたら昨日のやはり同じ投稿欄に、それなら店側で注文時に別々の伝票を切ったらどうかとの提案がありました。確かにレジでの混乱は少なくなるのでしょうが、果たしてそんな処置でいいのでしょうか。
 
オレは俺、おまえはお前」と全て割り切ってしまったら、惻隠の情とか謙譲の美徳などという、日本古来から引き継がれてきた日本固有の文化はどうなるのでしょうか。
 
またそこには他人に迷惑を掛けているのではないかという、思いやりの心も存在していません。とても寂しい思いがするものです。
 
自分さえ良ければ他人のことはどうでもいいといった風潮が、今回の不幸にして招いた大災害を機に、少しでも改まることを切に願っています。やはり他国とは違う、日本人として生まれ培われた、自覚と誇りを大切にしなければと思うものです。
 
明日は一日工事で出張する為、カキコミは休ませていただきます。

2011.10.04

小さな体で掴んだ栄光 No.2085

今朝など、めっきり冷え込みました。北海道・旭川では初雪が史上2番目の早さで記録されたと言います。どうなんでしょうか、今年は夏のような暑さが長く続いたから、秋は短くなるのでしょうか。少しでも長くこの素晴らしい季節を楽しみたいものです。
 
ちょっと余計なことですが、昨日まで頑張るシニアエイジということでお伝えしましたが、私たち遊びの世界のソフトボ-ルでも、満59歳以上で構成されるシニアクラスの全国大会において、清水の九十九クラブが全国優勝を果たしました。
 
県の東部リ-グの大会でも、私たちチ-ムとよく対戦する相手なのですが、やはりそのレベルが結構高いことを知らされました。私たちチ-ムもそんなリ-グの一員なだけに、ちょっぴり快い思いでやりがいを覚えているものです。
 
さて日本女子オ-プンで馬場ゆかり選手が優勝しました。スコアは何と12オ-バ-という、近年ない、不甲斐ないように思えるものでしたが、それだけコ-スのセッティングが難しかったのでしょう。
 
何しろフェアウェイが狭くラフが長いので、このラフにつかまる選手が多く、そこからはグリ-ンを直接狙えず刻まなければいけないため、パ-セ-ブがやっとという状態だったようです。
 
そして3日目からは風も出てきて、おまけにグリ-ンが砲台で小さく、しかも硬くて止まらなかったため、散々だったみたいです。ですから大会前での優勝スコアは、イ-ブンか2オ-バ-ぐらいだと予想されていましたが、大きく外れてしまったのです。
 
従って試合はいわゆる我慢比べになったのですが、これを何とか制したのが、この馬場選手だったのです。でも3日目もよく耐えた結果がト-タル6オ-バ-と1位で残れたわけですが、最終日も前半の8番まで6オ-バ-と不振が続き、この時点でト-タル12オ-バ-と優勝が危ぶまれました。
 
しかし次の9番でバ-ディをとってから、残りのハ-フ1オ-バ-と、よく粘って我慢のゴルフをした結果が優勝に繋がったのです。この馬場さん、昨年は何回も優勝争いに顔を出していたようなのですが、結果としては1度も優勝ができませんでした。
 
ですから今回が3年ぶり3回目の優勝とのことですが、何とその身長は149cmしかありません。でもご本人が得意なのがドライバ-と言っている通り、その小柄な体でも思い切りよく飛ばしています。
 
また普段はサングラスを掛けてプレ-していることが多いため、その顔が少しきつそうに見えていましたが、外してみるとなかなかの可愛い顔が覗けました。そうしてみると、ゴルフは顔でやるものではありませんが、たまにはサングラスを外してやった方がもっとファンが増えるかもしれませんね。
 
まあ、とにかく149cmの見事な優勝です。私たちも彼女よりずっと恵まれている体を持っているだけに、飛ばないとか、スコアが悪いなどの言い訳はとても恥ずかしくてできないものです。

2011.10.03

頑張るシニアエイジその2 No.2084

定年を機に夢を実現したいとか、自由に仕事がしたいと言って、熟年世代でビジネスを立ち上げるシニア起業が増えていることを先日、紹介しましたが、成功している、また別のケ-スです。
 
耕作放棄地に目をつけた方です。永堀さんは66歳、8年前に(株)ナガホリを設立しました。従業員のほとんどは60歳以上、全員が朝早く5時ぐらいに出社し、都心からバスで畑に繰り出していきます。
 
新鮮な小松菜畑の栽培と収穫です。埼玉県上尾市を中心に、桶川市やさいたま市にまたがる、小松菜生産圃場の総面積は35ha、年間100haを作付けし、この面積は東京ディズニ-ランドとディズニ-シ-を合わせた広さと同じだと言います。
 
化学肥料・化学合成農薬の使用量を極力抑え、新鮮な小松菜を出荷し、年間3億円もの売上げがあると言います。永堀さんは元々農業に従事していましたが、収入を安定化し、老後を穏やかに過ごしたいというささやかな夢で、起業に踏み切ったのです。
 
でも当初、畑は確保できても人が集まりません。頼んだハロ-ワ-クの求人募集で入ってきた若者は、仕事がきついからと長続きせず、すぐ辞めていってしまいます。
 
そこでその募集に「年齢も関係なく働けます」と触れ込んだところ、定年後時間を持て余していた熟年世代に大きな反響があったのです。
 
そうした中には肥満や高血圧に悩んでいる方もいます。しかしこうした畑仕事に出るようになって、体重が10㎏近く減る人も出てきて、悩みが改善される効果も出てきました。何しろ朝早い作業とあって、体を動かすし何よりも健康的だからです。
 
こうしたことから、社長の永堀さんはこれからもどんどん人も増やし、遊んでいる畑を探しながら増やしていきたいと、益々意気軒昂で、その夢は大きく広がっているものです。
 
このようにリタイヤしている世代の活用は着目したいところです。能力はあるのに、時間を持て余している人は少なくありません。やはり人という要素がここでもその成功の鍵を握っているようです。生きがいや働きがいを見つける工夫は、企業にとっては大きな欠かせないポイントですね。