会長の”三行日記”

2011.05.12

復興へ響け No.2006

両陛下は昨日も被災地を訪問されました。原発に揺れる福島を訪れたわけですが、連日に亘るご訪問には本当に頭が下がります。被災された方々のことを思って少しでもお役に立てばと、他の行事をキャンセルされてまで続けられていると聞きます。
 
慈愛に満ち溢れた人間・天皇陛下と、皇后陛下の人間性とその優しさが、画面を通して私たちまで伝わってきます。これがまさに国民の象徴と言えるものなのでしょうね。
 
昨日で震災からちょうど2ヶ月が過ぎ去りました。まだまだ映像を見る限りでは、現地の復興が覚束ないような状態です。この先、息の長い支援が私たちに求められているものです。
 
さて復興へ響けとばかりに、夏の全国高校野球選手権大会の大会歌である「栄冠は君に輝く」を、被災地である岩手・宮城・福島3県と阪神大震災があった兵庫の高校生が一緒に歌うことになったと伝えられています。
 
 雲はわき 光あふれて   天たかく 純白のたま きょうぞ飛ぶ
若人よ いざ         まなじりは 歓呼にこたえ
いさぎよし ほほえむ希望   ああ 栄冠は 君に輝く 

 
私も大好きな歌です。特に野球をやった人間は、この歌を聞くと血が踊るというのでしょうか、懐かしき現役時代が偲ばれて、たまらなくなるものです。
 
東北3県12校に兵庫の4校が加わり、来る14日に収録されると言います。この兵庫の学校の1つである長田高校の音楽部員は、震災前後に生まれた2年生の男女9人、中には生後8ヶ月で記憶はないが、倒れてきたタンスが頭を直撃しそうになり、母が自分に覆いかぶさって助けてくれたという、生徒もいます。
 
同校部員は、東北の12校にそれぞれメッセ-ジを書き込んだ色紙を1枚ずつ手渡すと聞きました。母が助けてくれた生徒はこう書き込んだそうです。「明日を信じて。私たちは歌でつながる仲間です」。ただただ、被災地の少しでも早い復興を願うばかりです。