会長の”三行日記”

2011.04.20

火事場泥棒 No.1995

石巻の友人から、その後元気にやっているからとの連絡を頂きました。もっともその友人は現在は被災地の石巻から離れ、子どもさんが住む長野に一旦身を寄せられているのです。
 
話を聞くと、現地では私たちの想像以上の出来事が起こっているそうです。以前にも触れましたが、友人はちょうど地震のあった3月11日には仕事で東京に出掛けていました。
 
このためご本人は現地でその被害に巻き込まれなかったものの、翌日やっと繋がった、安否を尋ねた電話では、家や車は多分流されてしまったのではないかということでした。
 
そして交通機関がメタメタになった関係で、帰るに帰れないでいたのですが、5~6日経ってからやっと、新潟経由の車に同乗でき現地に向かったのです。
 
幸い石巻の自宅は流されず無事だったと連絡が入ったのは、その数日後でした。ところが何日も住めないと言うのです。たぶん、このようなことは少し報道管制が敷かれているのではないかと思われるのですが、現地での治安がだいぶ悪いと言われるのです。
 
被災者が避難して留守になった家に、勝手に他人が住みついているそうです。また友人の家は震災後ほぼ1週間戻らないでいた為、家の中の物が何もないと言うのです。それこそ下着の類まで誰かが持っていってしまったとのことです。
 
そしてこうしたトラブルから、一部には殺人事件まで発展しているケ-スもあるというのです。従って友人は怖くなり、早々にこの家を出たのです。また、たぶんこの家にはもう住めなくなるのではないかとまで話していました。
 
折角、被害に遭わず残った家でもこの有り様です。震災直後、世界中から暴動の起きないこの日本に賞賛の声が上がりました。でも実態は必ずしもそうばかりとも言えないのです。
 
よく火事場泥棒という言葉も聞きます。ドサクサに紛れて、人が被害に遭っているのに追い討ちをかける輩です。ニュ-スでもこの大震災に便乗して、義捐金詐欺のようなケ-スが相次いでいるとのことです。
 
こんな奴は本当に最低ですね。まさしく人間の屑とも言えるもので、捕まえたら極刑に科してもよいくらいです。私たちの知らないところで、こんな事まで起こっていると聞きましたので、ちょっと紹介させていただきました。
 
予期しない、このような様々なことがあると思われますが、挫けず負けないでもらいたいと願っています。