会長の”三行日記”

2011.03.03

不正入試投稿 No.1967

京都大他3大学の入試に、ネットを使った不正入試投稿が大きく騒がれていますが、ようやくその投稿に関与した人間が判ったようです。このようなやり方は調べればすぐ足がつくだけに、いったいその目的が何なのか、疑問に思っていたものです。
 
ですから単なる不正入試による合格をめざしているのではないと、思っていたのですが、どうやらそれも外れたようです。仙台市に住む山形の予備校生と伝えられていますが、そんなことをしなくても十分合格する実力を持っていたようです。
 
それだけにずいぶんと残念な話です。そのやり方は試験中に問題をインターネットの掲示板「ヤフー知恵袋」に投稿し、解答を仰いだという、携帯電話を利用した手口です。
 
おそらく問題をいちいち打ち込んで入力している時間はとてもないでしょうから、カメラで写しての投稿なのでしょう。でも解答を示された掲示板に、そのお礼まで書き込む余裕があるのですから、本来の真剣に取り組む受験生ではない愉快犯か、もしくは複数の人間による仕業だとの見方が強かったものです。
 
こうした見方が全く外れてしまったわけですが、ここまできているネットの威力というものを改めて感じています。不正投稿はもちろん許されるべきものではないのですが、驚きはレスポンスの速さです。
 
即座に解答を寄せるということがなければ何も問題はないわけで、不正の起こった4大学全てに、様々な科目に対して即座に対応していることに驚きを覚えているものです。
 
こうなったら臭いものには蓋ではないのですが、携帯電話等の会場への持ち込みはやはり禁止せざるを得ないのではないでしょうか。
 
一昔前の私たちにとっては、携帯電話が辞書機能とか、いろいろな先端機能を備えているだけに、てっきり持ち込み禁止なものとばかり思っていました。
 
そして、だからと言って性悪説のように、受験生を疑ってかかるというのは好ましく思いませんが、試験の監視体制にも、時と場所によっては緩やかなものがあったのではないでしょうか。
 
とにかく、ここまでして大学に入らなければいけないという意味が全く理解できません。まさに大学入学以前の問題で、こうした不正を貫き、その一生を送れるものとはとても思えませんが...
 
ましてこのように発覚してしまえば、その子の一生をも左右してしまうことになるわけです。本当に情けない話です。二度と起こらないことを願っています。