会長の”三行日記”
2011.02.22
横浜国際女子マラソン No.1960
日曜日の昼下がり、テレビ中継されていた横浜国際女子マラソンを観ました。いつもなら途中眠くなって、観ながらすぐ寝てしまうものですが、この日は違いました。
それと言うのも、日本人選手の活躍があったからです。優勝した尾崎好美さんはもちろんのこと、2位にもマラソン2回目の中里麗美さんが入り、タイムも世界選手権選考基準の2時間26分を大幅に切る結果となったからです。
この標準記録を意識しての、3人のペ-スメ-カ-が良かったとも思える30km地点までのレ-ス展開でしたが、抜けた後もポルトガルの選手1人に日本人選手が3人もいたのが、まず目の離せないところでした。
そしていつもなら日本人選手が徐々に脱落していくというのが、今までのパタ-ンでしたが、今回に限っては、マラソン初出場の永尾薫さんは36km過ぎに抜けたものの、ほぼ3人が互角のように見えたからです。
そして圧巻は残り3kmとなった地点です。突然尾崎選手がスパ-トをかけ、他の二人をぐんぐん引き離していったのです。伝えるところによると、これは本人の意図ではなく、山下佐知子監督の夫であるコ-チの指示だったとのことです。
ですから予定していたより早めのスパ-トだった関係で、残りの距離がだいぶきつかったみたいですが、後でポルトガルの選手が残り2kmになったら仕掛けるつもりだったと話しているように、勝因はここにあったように思えます。
従って観ている私たちにとっては、何度も最後になって期待を外されているだけに、とても溜飲を下げる思いにさせてもらったものです。
また今をときめく、あの斎藤佑ちゃんと同郷で同年齢だと言われた、中里選手も見事でした。前回の自己記録を10分も短縮した2時間24分29秒というタイムは、これからに大いに期待の持てるものではないでしょうか。
それから惜しくも途中で脱落し、4位になった永尾選手にも期待が持てるものです。監督である、Qちゃんこと高橋尚子選手を育てた小出監督も、将来性といった点では太鼓判を押している選手です。
また中里、永尾両選手は共に22、21歳と年齢も若く、これからの飛躍がさらに望めるものと思われます。そうしてみると、高橋尚子、野口みづき両選手の華々しい活躍の後、しばらく低迷していたかのように思われる日本女子マラソンに、ようやく灯りが差してきたように思えます。
是非、今年の8月、韓国で行われる世界選手権で結果を残し、ロンドン五輪に繋げていってもらいたいものです。とにかく、久しぶりの日本人選手のアッパレな勝利は、やはりとても気分がよいものです。