会長の”三行日記”
2011.02.04
八百長に揺れる大相撲 No.1950
節分も過ぎ、暦の上では今日から春です。昨日のニュ-スでは、あちこちの神社で豆を撒く著名人が紹介されていました。そんな中、横綱・白鵬関などお相撲さんの姿も少なくありませんでした。
この相撲界にまた一大事が生じてしまいました。八百長相撲をほのめかせるメ-ルの内容が暴かれたのです。伝えるところによると、この疑惑は先の野球賭博問題で、関係者から押収された携帯電話に残っていたことから浮上したものです。
そして今日のニュ-スでは名前の挙がった力士のうち、既に3人がその関与を認めたというのです。こうなると相撲の世界では、八百長が実際に行われていたということになります。
以前からその疑惑は週刊誌等で大きく騒がれていました。当時現役の力士だった板井さんなどの証言もありましたが、協会はその都度、事実無根として一切認めず、何らとり合いませんでした。
それが今回で根本から崩れ去ったのです。さあ、この先どうなっていくのでしょうか。ところでこの相撲協会は財団法人として、法人税等免除の優遇を受けているわけですが、それも公益法人として認められていたからです。
たまたま昨日も所属する沼津法人会が、新公益法人化に向けて動き出していることから、委員会とそのセミナ-が開かれ出席してきました。セミナ-によると、平成20年12月1日に公益法人制度改革関連3法というものが施行され、財団法人や社団法人が今までの制度から、新しい形に生まれ変わらなければなりません。
それは天下りの優遇などを抱える一部法人の体質や、無駄な税制の見直しを図る意味で行われるものですが、公益性を認められるのには18の厳しい基準をクリヤ-していかなければなりません。
そしてその認可をとりつけ、平成25年11月30日までに移行していかないと強制解散となり、いかなる財産も没収ということになるわけです。こうした意味からも、財団法人として今までぬくぬくとその温床に浸っていた相撲協会も、他人事ではないはずです。
こうした膿をすっかり取り払い、我田引水の甘やかされた体質を改め、万人に認められる公益性を証明しないと、新たな公益財団法人に移行できないからです。
もっとも、日本の国技としても位置付けられていることゆえ、お取り潰しにはならないでしょうが、多くの同様な団体からの監視の目もあることから、ごまかしはできないはずです。
改めてここでしっかりと襟を正し、外部の監査人を交えた新たな組織で、協会を立て直していかなければならないものと思います。
それにしても、今回の事件から、自分の携帯で一度は消したはずのメ-ルの内容が、実際には復元できることを初めて知りました。悪いことはできないものですね。