会長の”三行日記”
2016.10.18
スシロ-の新戦略 No.2908
昨日は一日中雨が降り続いていました。そんな中、鎌倉山のお客様のところに修理に出掛けたのですが、やはり雨の中の工事は大変です。でもいつも温かい言葉を掛けて頂ける、お客様の言葉が何よりの慰めになるものです。嬉しいものです。
そんな昨日とは打って変わって今日は青空の好天です。何か気持ちまでが晴々してくるものです。さて今日は回転寿司で人気のスシロ-チェ-ンの新たな戦略について触れてみたいと思います。
ご存知のように回転寿司の中でもとりわけ人気の高いスシロ-ですが、この度東京・山手線内に初めての都市型店舗である南池袋店を開店しました。ここの社長によると、この店舗どうやら戦略的実験店舗と位置付けているようです。
同社は国内409店舗のほぼ9割を郊外で展開していますが、今後100店舗出店を目指す中、余地のある都市部をどのように開拓するかが課題となっているみたいです。その意味でもこの南池袋店の成否が今後を占う大きなカギとなるようです。
南池袋店の出足は好調のようで、通常は閑散とする15時を過ぎても客足が途切れず、10分待ちの混雑状態もあったようです。また郊外店舗の主要顧客は家族連れですが、ここは会社員や学生、外国人観光客など幅広い客層に照準を定めています。
ただ賃料が高い関係で普通のお店より20円高い120円に設定し、客席数も4割ほど少ない関係で既存店舗とは違う仕掛けを3つ試みているそうです。1つ目はメニュ-構成です。学生が好みそうな「ローストビーフマウンテン」や、会社員の需要を狙った1皿3貫で120円の「にぎり3貫」といった商品を投入しています。
2つ目は新レーンの投入です。注文した商品が1~3分で素早く届く、高速レーンを初めて導入しています。これは回転ずしコンベヤーの大手のメ-カ-と半年がかりで共同開発したもので、高速レーンは手元付近に配置し、通常のレーンは客の目線に近い、高めの位置に設定し商品の見やすさを追求しているようです。
そして3つ目は客が自分で精算できる「セルフレジ」を導入しています。会計処理のスピードを向上させる狙いから、皿にICチップがついていることで、スタッフは専用端末を食器に近づければ、枚数を自動的に数えることができると言います。
このことは会計処理上のミス防止から、値段ごとに食器を違う形にしていたのですが、このお店では専用端末で読み取るため、皿やグラスなどの形を統一できる店舗経費の圧縮にもつながると言っています。
聞くとこの会社、再上場の狙いもあるようなことを言われていますが、筆頭株主が3度も変わっていることから、経営の安定化ということを問われていることもあり、新たな成長戦略で何よりも売り上げと利益を上げた業績数字で示さなければなりません。
それだけに都市型店舗で試みる、今までと違った新たな仕掛けに注目したいものです。やはりいつも言われていることですが旧態依然としたままでは新たな進歩はないわけで、どこの世界でも新たな取り組みが求められているものです。