会長の”三行日記”
2016.07.25
クマに遭遇したら No.2872
県の高校野球もベスト4が出揃いました。残念ながら東部で唯一残っていた日大三島も昨日、袋井高に敗れてしまいました。今年も西高東低、常葉が菊川、橘と2校も残っているのはさすがです。また春先あまり注目されていなかった浜松商がやはり伝統の力で善戦しているのも見事です。
さて、このところ山に行く機会になかなか恵まれないのですが、先日山岳ガイドの方が山でクマに遭遇したらという対処方法を新聞に載せていました。クマの特性なども書かれていて、最近このクマによる被害が頻発しているだけに、知っておけばいざという時に役に立つのではないでしょうか。
日本には2種類のクマが生息し、北海道に大型のヒグマ、本州などそれ以外はツキノワグマで、主に若葉や木の芽、ドングリなど植物を餌としています。このクマのような野生動物は一般的に臆病で、人間を避けて生活していると言います。
それでも中には凶暴なものもいますが、ただクマは自ら人を襲うことはないそうです。それなのに人の被害が出るのは、クマの生息地域に立ち入ってしまったことから発生したと考えられます。
遭遇増加の大きな背景は、まずクマの生息域と人間の居住域の接近の問題があります。双方の境目が山間地の荒廃などにより、クマの生息範囲が拡大し人に近づいているのです。
また第二にシカの食害の影響で、新芽や若芽などのクマの食料が増え続けているシカによって食い荒らされているからです。そしてもう1つ、東北のまたぎなどを含む猟師の高齢化により、プロの捕獲減少をもたらしているからです。
そんなわけでクマとの遭遇が増えているのですが、クマが臆病なことから、人間が歩く登山道で遭った人は意外に少ないと言われています。登山者の存在をクマに知らせれば、クマの方から遠ざかるというのです。
ですから話しながら歩いたり、大きな音を立てたりしてこちらの存在を明らかにすることです。もちろんクマよけの鈴も効果的です。またクマの行動は早朝と夕刻が多いと言われ、早朝から歩き始める登山者は声を出しながら自らの存在を示すことが必要とのことです。
また子グマに出会ったときは十分要注意で、近くには必ず母グマがいると思われ、子を守るために本能的な攻撃を仕掛けてくると言います。そしてクマとの接近は20mが限界と言われ、この距離さえあればクマの方も人から逃げる方法を思いつくそうです。
ただしその距離が10mを切ると極めて危険で、クマも逃げようもなく瞬時に飛び掛かってきて、なすすべがなくなると言います。もしこのように接近遭遇してしまった場合は、クマを見据え目を逸らさず、ゆっくりと後ずさりして距離を空けることです。
そのときに大切なのは決してクマに背中を見せて逃げてはいけないということです。こんなときは一か八かで、クマの気質や運次第ですが、その距離が空いてきたらクマも逃げる機をうかがい、離れていくこともあると言います。
ですから運悪く遭遇したら怖がらずに冷静に対処することです。でも実際に遭ったらやはり怖くてなかなか冷静ではいられないでしょうね。何より出くわさないことが一番です。