会長の”三行日記”
2016.05.17
トランプ No.2836
トランプと言ったって、ブリッジやポ-カ-などの遊びのカ-ドではありません。そうです、今を時めくアメリカ大統領の共和党指名候補のことです。このトランプ氏、いろいろなところで話す内容がその都度、過激な発言で物議を醸し出しているわけですが、選挙も中盤戦を過ぎどうやら同党の指名候補になりそうな状況です。
ということは、まかり間違えればアメリカの大統領になる可能性があるわけです。そうなったらどうなるのかと、多くの人が懸念を抱いているわけですが、あるジャ-ナリストはもしも彼が大統領になるような事になればアメリカは没落すると断言までしています。
それは、トランプ氏は「経営者」の考え方しか持っておらず、アメリカの未来を左右する重要なことに気付いていないということからです。トランプ氏は各候補の中で唯一、ロシアのプ-チン大統領と協力していくという方針を示しています。
その結果、ロシアメディアではトランプ支持一色となっているのです。また我が国に対しても、聞き捨てない発言が少なくありません。1つには日本が駐留経費の負担を大幅に増額しなければ、在日米軍を撤退させるということです。
知ってか知らずか、それでなくても日本は安保条約に基づき、多額の保障金と思われるアメリカへの拠出を毎年行なっています。それでまだ足りないというのでしょうか。そして日本による核兵器の保有を容認するという考えも述べています。
これらの考えがどこから出てくるのかということですが、経営者の立場から物を眺めているからだと指摘しています。つまりアメリカとNATO、アメリカと日本、アメリカと韓国の関係などは、「目に見える利益を生んでいない」「アメリカが損をしている」という考えです。
だから、「アメリカ会社の経営を建てなおすために、相手の負担増を要求し、拒否すれば『リストラ』しよう!」ということになるのです。こうした考えと全く同じだったのが、ソ連のかつての大統領・ゴルバチョフだと言っています。
ゴルバチョフは「わが国は、東欧をはじめ、アジア、アフリカ、中南米の共産陣営まで支援している。わが国の負担は大きすぎ、こんな状態をいつまでも続けることはできない」と考えていたのです。
その結果、1989年にベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統一されたのに終わらず、91年末に自国のソ連まで崩壊することになったのです。同様にアメリカが自国の負担を減らし、他国への軍事的関与を弱めたらどうなるでしょう。
こうなればアメリカの支配力が弱まり、金も出さない、軍事力も出さない国の言うことを誰が聞くのかということで、もしトランプ氏が大統領になり、有言実行したら世界に大変動が起こると指摘しているのです。
とにかく大統領になったら危険人物極まりない人だと誰しも思っているものですが、一方のクリントンさんもいまいち人気が上がりません。いったいアメリカはどうなっていくことでしょうか。日本にとっても対岸の火事と見過ごすことができない大統領選です。
明日18日は一日会社を離れるため、カキコミは休ませていただきます。