会長の”三行日記”
2016.03.10
CoCo壱番屋社長講演 No.2822
昨日沼津のプラサ・ヴェルデでCoCo壱番屋・宗次社長の講演がありました。法人会の経営研究部会主催のものですが、生憎の雨の中でも、150人ぐらいの人たちが聴講に訪れました。
社長は1948年10月生まれと言いますから、私より学年が1つ上の67歳です。でも見た目にはルックスも良く、サッパリと身ぎれいにされていますから、実際の歳よりずっと若く見えました。またユ-モアが溢れていて、講演の最後に少し幼少の頃の極貧の苦労話をされましたが、そんなふうには全く感じさせないほどの垢抜けた感じさえ持ったものです。
しかしながら結構、その話は脱線しますが、講演の要所要所で話されていた言葉にはやはり創業者でここまで登り詰めただけの重く、それなりに感じさせる深いものがありました。演題も「夢を持つな!目標を持て!」というものです。
今から37年前、29歳で創業したと言います。今日まで専門的なコンサルタントには一切つくことなく、自ら素人商法だと謙遜します。資料にも儲けたい、成功したいという気持ちはなく、ただ人に喜んでもらいたかったと記されています。笑顔で溢れた店にしようという思いがその出発点です
話の中から掻い摘んでいくつかその言葉を紹介します。経営者はよそ見をせず、経営に身をささげるべき。特に感謝の気持ちを常に持ち続けることです。経営なんて自分一人では何もできません。お客様、取引先、そして社員の方たちに常に感謝の気持ちを持ち続ける。
私の場合は、苦労した生い立ちがあるので、自然と人に対する感謝の気持ちを持ち続けることができました。大事なのは、継続することなんです。意外に継続することは難しいんですよ。器用な人ほど、最初はうまくやるけど、継続はしない。
仕事も最初はそれなりに頑張って少し良い結果が生まれます。そしてある程度の段階まで達するとそれで満足してやめてしまう。そうではなく今度は次の目標をその時点で立て、継続して頑張り続けることが大事なのです。
私は現役時代、趣味も持たず、友人もつくりませんでした。飲み屋に行ったこともありません。仕事の邪魔になることは、何ひとつやりませんでした。年間5640時間(1日15時間半を365日)働くこともありました。そうやって率先垂範しないと、部下は働いてくれないと思ったからです。
全ては日々の積み重ねで、毎日必死に頑張っていれば、10年、20年経ったときに夢のような奇跡が起こるのです。宗次社長は今でも毎朝3:55に起床し、自身が建てた宗次ホール周辺を掃除し、花を植え、公演前には入場口で客を出迎え、一緒にクラシック音楽を堪能するのが日課とのことです。
また53歳の若さで経営の第1線から身を引き、創業間もないころ19歳でアルバイトで入った浜島さんに代表を引き継ぎました。そしてそれ以後一切経営の口出しはしないと言います。後継者を私より優秀な経営者だと認め、信頼しているからです。
こうした独特な生きざまを自ら変人経営などと名付けているものの、とても凡人では真似のできないことばかりです。幼き頃から地獄に近いようなものを見た人にとっては、大変さの物差しが違うようにも思えました。現状に満足することなく、次の目標に向かって一歩一歩進まなければ、とてもやり遂げることはできないと教えられました。