会長の”三行日記”

2015.03.02

ヤマハ悲願の優勝 No.2697

 3月になりました。1~2月と違って、何となく気分的に温かなものを感ずるものです。この時期、菜種梅雨と言って雨が比較的少なくないものですが、これも暖かな春に向かっていると思えば我慢ができるというものです。

さてラグビ-日本選手権でヤマハ発動機が悲願の初優勝を飾りました。実に創部以来33年ぶりのことだと言われています。わずか26人の同好会から始まり、2009年には本社が多額の赤字決算を出したため、ラグビ-部も縮小され外人以外は全てプロ契約を解除するという、本社社員のみでの厳しい体制になりました。

そしてその年、トップリーグでは11位と低迷し、下位リーグのチ-ムとの入替戦まで経験することにもなったのです。こうしてその低迷打開に白羽の矢が立ったのが、現在の清宮監督でした。

清宮克幸監督は私たちラグビ-を良く知らない人間にもその名前が通っているくらいの人で、大学ラグビーの名門である早稲田大学や、日本選手権決勝の対戦相手でもあったサントリーを優勝に導いた方です。

でも就任時、低迷していたからと言って、他チ-ムの有力選手を引き抜くことはしませんでした。チ-ムのプロ廃止の苦しい時期を乗り越えた既存の選手と、入団テストを経て加入した無名の若手らを一から鍛え上げたのです。

そして一貫してセットプレ-、特にスクラムの強化に取り組み、日本代表が並ぶ上位チ-ムを凌ぐ強力なFW陣を作り上げるまでに至ったのです。こうして今回の優勝はチ-ムを任されて4年目の快挙となりました。

つくづく指導者の大切さというものを実感するものです。伝えるところによると、早大卒業後入社したサントリ-では現役選手時代、社会人として営業でもトップセ-ルスを記録したとのことです。

その手法は全ての店舗を回らず、成績の良い店に集中して売り上げを伸ばしていたと言われています。やはり独創力にも優れている方なのでしょう。

また優勝後のコメントで「戦術を変えただけではチームは変わらない。体をつくる人、メディカル、マネジャー、全員で勝ち取った日本一。」と自分を支えてくれた裏方スタッフへの感謝を口にしています。

それはトップに立つ指導者のなくてはならない要素ではないでしょうか。2009年には静岡県でも地元・磐田の隣の町・袋井でワ-ルドカップが開かれることになりました。

これを契機に私も一般的によく言われている、ラグビ-の面白さを少し学んでみようかなと思っています。そして地元静岡県の唯一のチ-ムである、ヤマハの全盛期が築かれていたらもっと楽しくなることでしょうね。