会長の”三行日記”

2015.01.27

横綱・白鵬の強さ No.2679

 とうとう横綱・白鵬が大鵬関の優勝32回を超える、最多優勝となる33回を記録しました。まあこうなることは時間の問題だったのですが、当時の大鵬関の強さを知る人間だけに、こんなに簡単に破られるとは思ってもみませんでした。

それにしてもその強さが光っています。逆に言えば他の力士の不甲斐なさとも言えるわけです。期待されている日本人の稀勢の里とか遠藤という力士はいったいどうなのでしょうか。

ここまで歯が立たないとなると、果たして白鵬が強すぎるのか、はたまた他の力士がだらしなさすぎるのか、判断に迷ってしまいます。でもやはり横綱が強いのでしょうね。

私たち日本人からも、お国の違いとかを超えて心から祝福しなければと思っています。今場所の優勝インタビュ-を聞く機会があったのですが、その口から出た言葉は内助の功の有難さでした。

もちろん奥さんは日本人であるわけですが、この言葉など、もうほとんど日本人と変わらないのではないでしょうか。まさに心技体を備えなければならない横綱の器に近づいているとも言えるわけです。

そうした意味でも1つ残念なのは場所後の会見で、審判部の批判を行ったことです。13日目の対稀勢の里戦の取り直しの一番について、明らかに自分が勝っていたのにビデオ判定はどうしてるんだとか、子どもが見てもわかるとまで言っているのです。

その一番は行司も軍配を白鵬にあげたものの、ほぼ同体だったのではないかと言っているほどです。ですからかなりきわどい一番だったわけですので、彼が言っている子どもが見てもわかる勝負ではなかったものと思われます。

そして気になるのは言葉の端々に肌の色の違いとか、まげを結って命がけで取り組んでいる日本の魂などと、自分がモンゴル人ゆえに未だに差別されているかのように感じられることです。

まあ対遠藤戦のように観客から手拍子で遠藤コ-ルなどが起こると、差別されているように感じられるかもしれませんが、それは日本やモンゴルとかの問題ではなく、強い横綱ゆえに有望力士に期待したい表われなのだと思います。

ですから盤石な横綱ですから、思ってはいても批判めいた言葉など口に出さず、どっしりと構えていればよいのです。確かにいくら横綱といえども国籍が違うことから、いろいろと考えさせられることもあるでしょう。

でも33回の優勝を飾った表彰式では、満員の観客から多くの温かい拍手が送られていました。これが本来の日本人の心なのです。今回予想以上にその発言に多くの批判が寄せられているみたいですが、これを前向きの機会として捉え、また1つ大きくなってもらいたいものです。