会長の”三行日記”

2014.09.01

延長50回の死闘 No.2619

 岐阜の中京高と広島の崇徳高が甲子園でなくても、こんなに素晴らしいゲ-ムができることを示してくれました。全国高校軟式野球選手権大会の準決勝は何と、延長50回までやって決着がついたのです。

両校の対戦は先月の28日から始まったのですが、どちらも無得点のまま延長15回を終えたことから、翌日にその続きが行われました。しかしその日とまた次の日も両者ともに得点を奪えず、結局3日間計45イニング続けたのですが無得点のままでした。

そして4日目となる昨日の31日に試合の続きが再開され、この日の5イニング目(延長50回)で中京が3点を挙げ、ようやく3-0で勝利を収めたのです。ですから両校の死闘が4日間掛かったわけですが、翌日の再試合ではないので、この間、どちらかが点を挙げ逃げ切れば試合は終わることができたのです。

でもどちらも必死で譲らなかったわけです。驚くのはこの4日間50イニング全てを中京高・松井投手、崇徳高・石岡投手がともに投げ抜いたことです。前者が709球、そして後者が689球と、驚くべき数字です。

どちらも意地でも負けられない気迫に支えられていたのでしょうが、疲れてくれば四球や死球で自滅しやすいものです。それが50回もの延長戦、ゲ-ムを壊さず作り続けていたというのが何よりも素晴らしいところです。

結局、この準決勝に勝った中京高が決勝でも2-0で勝利を挙げ、優勝することができたわけですが、その集中力たるや見事なものです。軟式硬式の区別なく、歴史に残る名勝負になったのではないでしょうか。また爽やかな気持ちにさせられたのが、翌日の決勝戦、負けた崇徳のメンバ-がこぞって中京高の応援に回ったことです。これぞスポ-ツマンシップですね。

このニュ-スを聞いて、若いって本当に素晴らしいなと感じ入りました。というのも全然これとは比較にはなりませんが、この週末、山梨の石和で開かれたシニアの全国大会に今年も出場してきました。複数会場に分かれて別々のブロックとして試合をそれぞれ行うわけですが、私たちのチ-ムのブロックだけが5チ-ムの参加でした。

いつもは4チ-ムなので総当たり戦として、各チ-ム3試合ずつ(初日に2試合、2日目に1試合)行っていたわけですが、5チ-ムなので試合規定でどこか1チ-ムだけが4試合行うことになったのです。

それが抽選の結果、我がチ-ムが当たってしまうことになったのです。そしてこのブロックで優勝すると更にもう1試合、別のブロックの優勝チ-ムとの決勝戦が待っているのです。幸か不幸か、我がチ-ムはブロックの4試合全てに勝ってしまい、ブロックごとの決勝戦もやらなければいけなくなったのです。

ですから全部で2日間で5試合(初日2試合、2日目3試合)やることになったのです。その結果、5試合目のブロック決勝戦は大差のボロ負けです。やはり60過ぎれば体がいうことを利かなくなり、そんなに無理はできないものです。まあ、相手も強いところでしたが、いい言い訳にはなったかもしれません。

そんな自分たちでしたので、帰宅してこのニュ-スを知った時、つくづく若いって素晴らしいなと感じたわけです。でも家庭をほっぽり出して60過ぎた、いいおじさんたちが2日間もソフトの試合に狂っているいるのも、人から見たらずい分変な風に写っているのでしょうね。