会長の”三行日記”

2014.06.27

ザックJAPANの総括 No.2588

 日本のW杯挑戦はあえなく終わってしまいました。誰もがこんなはずではないと思ったことでしょうが、やはりこれが実力だと思わなくてはいけません。それは監督や選手について、どうのこうの言うよりかはサッカ-の歴史や文化の違いとも言えるのではないでしょうか。

ザッケロ-ニ監督は責任を取ったような形で辞任表明をしました。日本のマスコミはいい加減なもので、結果から全て判断しようとしています。でも思い出してみて下さい。この監督が就任した当時、マスコミはこぞってその素晴らしい手腕を評価していました。

今までの日本にいなかった監督で、これで日本のサッカ-は大きく変わるだろうと、口々に称賛していたことをよもや忘れたわけでもないでしょう。でもマスコミよりザック監督の方がずっと潔かったと思います。

「メンバーも戦術も私が決めたもの。責任はすべて私にある。」と、日本のマスコミよりよっぽど日本人らしい言葉で締めくくりました。まさに「敗軍の将、兵を語らず」で、日本人の美徳まで兼ね備えていたのです。

このザック監督の求めた攻撃的なサッカ-を今後も貫いていくべきでしょう。そして求めるのはやはり何度も言うように、ここぞという場面でゴ-ルに結びつけられる決定力です。相手のしつこい守備を交わしての決定力を、とことん磨いていかなければいけないのではないでしょうか。

そして次回に向けては、もっと若手の斬新なメンバ-に代えていってもよいのではないかと思われます。実態は分かりませんが、一部のビッグマウスと呼ばれる選手と他の選手の連携が十分にとれていないように思えるからです。

まあどちらにしても、今からが2018年のロシア大会に向けてのリ・スタ-トです。伝えるところによると敗戦後、現地での最後のミ-ティングでのザック監督の言葉に、一部の選手は号泣したとのことです。主将の長谷部選手も自身のブログで次のように述べています。

四年前に言葉も文化も全く異なる国に来て、日本という国・日本人の心を理解しようと最大限努力し、その心や文化を尊重し日本を愛してくれた素晴らしい人間性をもった方であった事は、日本人として忘れないでいて欲しいです。

そのくらい監督は私たちの想像以上に、選手と一体となってチ-ムをまとめていたのではないでしょうか。それにしてもアジア地区代表の我が日本をはじめ、韓国、オ-ストラリア、イランの4か国がいずれも1勝もできず、予選リ-グで敗退してしまったことは今後に懸念される話題を提供してしまいました。

アジアのレベルのうんぬん等が指摘され、代表枠の削減にも繋がるかもしれないからです。冒頭、少し触れたように、200年もの歴史を持つヨ-ロッパとアジアではここが大きな違いかもしれません。とにかく今夕、選手たちと一緒に帰国するザック監督には「長い間、本当にお疲れ様」と、労いの言葉を掛けてやろうではありませんか。