会長の”三行日記”

2014.06.23

2025年問題 No.2586

 2025年問題ってご存知でしょうか。最近よく耳にする言葉なのですが、私たち団塊の世代に関係が大ありのことです。つまりベビ-ブ-ムとして世の中に送り込まれた、多くの私たち団塊の世代が2025年には75歳以上となり、いわゆる後期高齢者となる時代なのです。

高齢者には前期と後期があり、75歳以上の後期高齢者になると、いろいろと心身の不調が目立って多くなると言われています。つまりこの時代になると介護される人が急増するからです。

現在、介護に就いている人たちは150万人いると言われていますが、この2025年になると、あと100万人増やさなければいけないとされています。少子化でどんどん出生率が低下している中、介護する人、される人は別として介護に無関係な人がほとんどいなくなるこのときは、日本中が総介護社会となると言われている問題なのです。

同友会が出している新聞にも、今年の定時総会議案書の中に中小企業をめぐる情勢として、加速度的に進む人口減少と高齢社会の問題が取り上げられています。

それによると、2060年までに地方圏では4割弱の減少、3大都市圏においては3割弱の人口が減少すると予測されています。また生産年齢人口についても地方圏では半分近くになり、東京圏においても約4割が減少すると言われています。

ですから大きな問題であることには違いなく、中長期的な視野では恒常的な採用難の時代が到来すると指摘しています。こうした問題の対策としてはまず第1に出生率の回復がありますが、今のままでは人口問題の解決には程遠いものではないでしょうか。

それから次には私たち団塊世代の人間が、たとえ後期高齢者になったとしても、いつまでも元気でいることが求められます。それには健康はもちろんのこと、多くの趣味を持つことが必要ではないでしょうか。

スポ-ツや体を動かすことをはじめとして、できればのめり込むような楽しみを増やすことです。よく「亭主、元気で留守がいい」と言われますが、「年寄り、元気で留守がいい」となることです。

今までどうしても仕事に追われてなかなかできなかったこと、またやってみたかったことがそれぞれ多くあるはずです。それに向けて今すぐはできないかもしれませんが、今からでも十分準備を図っておくことが必要ではないでしょうか。

そしてもう一つ、議案書には地域の崩壊を防ぐため、地域の雇用やくらし、文化を守る砦としての中小企業の振興をはかることが一層重要になっていると指摘しています。

また個々の企業が中長期な人材戦略のもと、若者、高齢者や女性など、それぞれの人たちにとって一層働きやすい、魅力ある企業づくりを進めていくことが求められているとしています。とにかく私たち個人や会社がどちらも元気でいることで、周囲の人たちにも迷惑を掛けたくないものです。