会長の”三行日記”
2014.06.19
ウナギ No.2584
梅雨も中休みの良く晴れた一日となりました。世間はワ-ルドカップ一色に染まっているようですが、国会ではいよいよ集団的自衛権の閣議決定をめざし、自公が最終協議に入ったみたいです。国民がW杯に浮かれている間隙を縫って進めているようですが、なぜそんなに焦っているのか理解に苦しむものです。
さてこの梅雨が明ければすぐ暑い夏がやってきます。その暑さに負けないよう、夏バテ防止に一役買っているのがウナギです。でも最近ではこの稚魚であるシラスウナギがあまり獲れなくなっているため、ウナギの値段も高騰し、私たち庶民の口にはなかなか届かなくなってきています。
そんな動きが益々加速されるのではないかと思われるニュ-スが先日、伝えられていました。国際自然保護連合なるものが日本人の食生活になじみが深い、このニホンウナギを絶滅危惧種に指定したのです。これによりすぐ漁獲禁止にはならないと言いますが、そうした国際取引を規制するワシントン条約の保護対象となる可能性があるから懸念されるのです。
このニュ-スの少し前には、今年は右肩下がりだったウナギの国内養殖量が回復しているということも伝えられていました。3年ぶりに増加に転じ、過去最少だった昨年の約2倍を確保したとのことです。
これにより稚魚の取引価格も下落しているそうですが、安くなった稚魚が成長して消費者に届くまで半年以上かかるため、すぐには私たちのところにまで価格が反映されることはないみたいです。
それでもこの先、少しは安くなるのではないかと期待を持てただけに、絶滅危惧種に指定されたことは水を差されたとも言えるわけです。ニホンウナギはマリアナ海溝付近で生まれ、稚魚のまま東アジアにたどり着きますが、近年は乱獲や環境汚染などが原因で不漁が続いていました。
従ってこのままですと絶滅する恐れがあるという措置からでしょうが、ウナギ好きの日本人としては先のマグロ同様、誠に寂しく残念な話です。つい先日の休みの土曜日、良いお天気に誘われ三島の街に娘や孫と一緒に繰り出しましたが、ウナギの老舗・桜家の前には人が溢れていました。
結構、値段が高くなっていると思われるウナギですが、人々の胃袋はそんなことにはお構いなしのようです。最近はネットやいろいろなメディアで紹介されていることから、他県からも大勢詰めかけているみたいで、たいそう賑やかな様子を見せていました。
こんなところにも日本人のウナギ好きが如実に示されているわけですが、この先、全く手に入らなくなったらいったいどうするのでしょうか。来月の7月29日が今年は「土用の丑(うし)の日」に当たるそうです。せめて少しでも食べられるうちに、奮発しておいしいウナギを食べに行きたいと願っています。