会長の”三行日記”

2014.04.04

おもてなし企業その3 No.2551

 元々我が地域は風の強いことで知られていますが、4月というのにちょっぴり冷たい風が今日も吹き抜けています。これでは雨交じりということもあって、折角、満開となった桜が可哀そうというものです。どうやら今週末で桜も見納めですね。

さておもてなし企業の第3弾です。「最後のお別れに最高のおもてなしを」と頑張っている葬祭業の取り組みです。葬祭業は究極のサ-ビス業と銘打ち、「ニューヨークに花を届けてくれますか?」という問いかけにも、絶対にNOと言わない企業です。以下その取り組みを紹介したいと思います。

葬儀で顧客に不利益を与えない、人の最期にかかわる高貴な仕事。「死」はすべての人に必ず訪れる。親しい人を失うのは辛く悲しいものではあるが、故人を偲び、気持ちを新たにする意味で、残された者にとって葬儀は必要不可欠な儀式である。

株式会社清月記は、その「最後のお別れ」を、おもてなしの心を持って支える会社だ。代表取締役の菅原裕典氏は、父の実家が営む葬祭業を小学生のころから手伝ってきた。1985 年、菅原氏は25 歳で清月記を創業。以来、地元宮城で葬祭業を営んでいる。

仙台では後発ながら、北関東以北ではトップクラスとなるまでに成長している。菅原氏は、「葬祭業は人の最期にかかわる高貴な仕事。究極のサービス業です」と言う。「葬儀でお客さまに不利益を与えない」という信念を貫き続け、会社を経営してきた。

菅原氏が社員に常々伝えているのは「聞き上手になること」。顧客が葬儀を依頼するのは、親しい人が亡くなった直後であり、ほとんどの場合は、故人に最も近い人が具体的な内容を決定することになる。

当然、心の平静を失っていることが多い。よって、冷静に葬儀内容を検討してもらえるよう、じっくりと相手の話に耳を傾けることが大切だと考えている。同社は、「絶対にNO と言わない」ことを徹底している。

一度限りの葬儀を心残りなく執り行なうため、希望はすべて聞き入れる。要望に対して、「検討します」、「できません」は言わないのである。「ニューヨークに花を届けてくれますか?」という問い合わせにも、答えは「イエス」である。

「故人が好きだった桃を手配して欲しい」との要望を受け、社員が岡山県まで探しに行って提供したこともある。菅原氏は、NOと言った瞬間、仕事の限界が決まってしまうと考えている。

こうした清月記のノ-と言わない取り組みは、まさに中小企業が活路を見出す、これから進み方として求められている永遠のテ-マのような気がします。大企業はそのマニュアルになければノ-と答えても平然とした姿勢を見せています。

そこに付け込む余地があり隙間が生まれるのです。この他、清月記の取り組みはまだまだ紹介したいことがいっぱいあるだけに、続編としてまた紹介させていただきます。とにかく、お客様の喜ぶ顔を常に描きながら仕事に取り組んでいる会社です。